骨のある魚は厄介です。
西洋料理で魚が登場した場合、ナイフとフォークを使います。
突き刺しやすいフォークと、鋭い刃を持ったナイフなら、比較的魚をうまく切り分けられます。
しかし、和食の場合はどうでしょうか。
頼りになるのは、箸のみです。
ナイフのような鋭い刃はありませんから、苦労する人も多いことでしょう。
では、ここで、箸で上手に魚を食べる方法をご紹介します。
魚を食べるからとはいえ、いきなり身をつまみません。
最初は、食べるのに邪魔になるであろう背びれや尾ひれを取ります。
魚の頭を固定するとき、手が汚れないように懐紙を使うと上品です。
もし口の中に魚の骨が入ってしまったときは、懐紙で口元を隠しながら、箸を使って取り出します。
背びれや尾ひれを取り終えた後は、魚の上身を食べ始めます。
このとき、いきなり中央から食べ始めるのはよくありません。
まず魚の頭の側から尾に向かって、順に食べていきます。
頭に近い肉のほうが肉厚であり、食べやすいためです。
上身を食べ終えたら、次は下身です。
魚をひっくり返したくなりますがNGです。
「ひっくり返す」というのは縁起が悪いため、忌み嫌われています。
また、汁も飛び散りやすくなります。
ひっくり返すのではなく、骨を取り外します。
骨の間に、箸を入れて魚の頭を浮かすと、うまく骨が外れます。
この際、魚の頭を固定するために、懐紙を使うと、手の汚れを防げます。
骨を身から外した後は、皿の奥に寄せておきましょう。
これで、きれいに魚の下身だけが残ります。
下身も食べ終えれば、骨や背びれや尾ひれなどを、皿の中央に戻しておきましょう。