男にとって、力とは何かについて、あらためて整理して考えましょう。
力を持っている夫がまず、力の取り扱いについて認識しておく必要があります。
なぜ、男は力があるのでしょうか。
それは「大切な人を守るため」にあります。
大切な人とは誰でしょうか。
それは、妻であり、子どもであり、祖父や祖母です。
つまり、家族全体です。
夫は、そういう大切な人を守るために、力を使います。
力を使ってお金を稼ぎ、時には力を使って大切な人を守ります。
それが、本来の力の使い方です。
にもかかわらず、ときどき間違った使い方をしている夫がいます。
力を「暴力」として使ってしまうケースです。
自分の言うことに従わせるために、妻や子どもに暴力を振るうのは、完全に間違った使い方です。
痛みでわからせようとするのもよくありません。
それは全然かっこよくない。
完全に力の使い方を誤っています。
どんなに力があっても、妻や子どもからも尊敬されません。
どんなに力があっても、ヒーローにはなれません。
映画『スーパーマン』を思い出しましょう。
絶大なる力を持っているにもかかわらず、世界中から愛されています。
それは理想的な力の使い方をしているからです。
スーパーマンは、暴力のために力を使っているのではなく、大切な人を守るために力を使っています。
ヒーローがパワーを出す底力は、大切な人を守ろうとする正義感です。
それが理想的な力の使い方です。
すべてのヒーロー作品がそうです。
バットマン、スパイダーマンなど、こうした正義ものの映画には必ず「ヒーロー」と「敵」で対立します。
どちらも互角の大きな力を持っています。
しかし、同じような大きな力を持っていながら、正義と悪とで別れています。
その違いは何か。
この違いです。
力の使い方によって、立場がわかれます。
あらゆるヒーロー映画は、一言で言えば「大切な人を守る作品」です。
あなたが夫としてヒーローになれるかどうかも、ひとえに「力の使い方」で決まります。
好かれるか、嫌われるか。
それは、力を「暴力」として使うか、それとも「大切な人を守るために使うか」。
これで決まるのです。