執筆者:水口貴博

子育て上手な父親になる30の方法

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親から暴力を振るわれた子どもは、友人にも暴力を振るうようになる。

親から暴力を振るわれた子どもは、友人にも暴力を振るうようになる。 | 子育て上手な父親になる30の方法

子どもが悪いことをしたとき、父親は心がけたいことがあります。

「叱るのはいいが、暴力はいけない」ということです。

たった一言ではありますが、深い意味があります。

往々にして父親は、自分の大切なわが子だからこそ、熱心な教育をしようとします。

その結果、叩いたり殴ったりなど体罰でわからせようとするときがあります。

「自分の子どもだから」と思って、つい叩いてしまいます。

これは絶対によくありません。

子どものためにと思って叩いているのでしょうが、実は子どものためになっていません。

むしろ子どもへ悪影響です。

悪いことをして父親から叩かれた子どもは、どう思うでしょうか。

「悪い人は叩くものなんだ」

「悪いことをする人は叩いていいんだな」

「抑えきれない感情は、吐き出してもいいんだな」

子どもが「暴力」を覚えてしまいます。

すると、子どもが学校で悪いことをした友人を見て、いきなり叩いたり殴ったりします。

自分の父親がそうしているから「そうするものだ」と思っているからです。

悪いことをした人を叩く父を見ているので、子どもも同じようなことをしてしまう。

本人は正義のつもりですが、客観的に見れば、単なる暴力です。

まだ子どものころならいいでしょう。

その子が大人になって社会に出て同じことをすれば、ただでは済まされません。

理性を抑えることができない癖がついて、気に入らないことがあれば、暴力事件を起こしてしまうようになります。

父親がそうしてきた場面が思い浮かび、真似をしてしまいます。

いえいえ、まだそれだけではない。

本当の問題は、いずれその子が父親になったときです。

結婚して、わが子が生まれたとき、同じように体罰でしつけるようになります。

自分がそういうふうに育てられてきたので、生まれてきたわが子にも、そういうふうに育てるものだと思ってしまうからです。

「自分が苦しい経験をして育ってきたから、後から生まれるわが子にも同じ苦しみを与えてやる」という悪い連鎖です。

殴られることが常識になると、殴ることが常識になります。

親子代々、暴力の連鎖の始まりです。

子どものためにと思って、つい手を出してしまいがちですが、ぐっとこらえることです。

悪い連鎖が始まるかどうかのわかれ目です。

父親の教育に「体罰があるかどうか」が鍵を握っています。

痛みや恐怖でわからせようとする教育は、絶対によくないのです。

子育て上手な父親になる方法(20)
  • 子どもに暴力を振るうのはやめる。
父の仕事現場を見せてあげると、父の仕事のイメージが湧くようになる。

子育て上手な父親になる30の方法

  1. 父親が育児をする、子どもは自分に自信を持つ。
  2. 父が育児に参加することで「父」から「父親」へと成長する。
  3. 父が楽しそうに仕事をする背中を見て、子は育つ。
  4. 子どもの勉強のきっかけは、興味や関心から始まる。
  5. 子どもが破壊行為をし始めたら、強い興味や関心の表れている証拠。
  6. どんな遊びも、突き詰めれば勉強になる。
  7. 本当に家族を大切にする父親は「家族サービス」という言葉を使わない。
  8. 父親の趣味に、子どもを誘ってみよう。
  9. なぜ子どもにとって父は、母より遠い存在と感じてしまうのか。
  10. 母親の大変さを理解するために、男性こそ育児に参加する。
  11. 家族揃って食事ができるように、週に何度かは早く家に帰る。
  12. 特別な日に特別頑張る父は、大幅に評価が向上する。
  13. 疲れて育児に参加できないときは、母親へ育児をねぎらう言葉だけでも伝える。
  14. 叱るというのは、愛を伝えるということ。
  15. 叱るばかりはいけないが、まったく叱らないのは、もっといけない。
  16. 母親からの愚痴には「解決策」の前に「共感」からかけよう。
  17. 甘える父親は、もう1人の子どもである。
  18. 父親という遊び相手ほど、面白い相手はいない。
  19. ストレス発散をするなら、子どもの遊び相手になればいい。
  20. 親から暴力を振るわれた子どもは、友人にも暴力を振るうようになる。
  21. 父の仕事現場を見せてあげると、父の仕事のイメージが湧くようになる。
  22. 早く家に帰られる人は、気の利いた父親になるための気遣いをしよう。
  23. 愛の伝わるスキンシップがあれば、回数は少なくてもいい。
  24. 正しい力の使い方とは、大切な人を守るためである。
  25. 子どもの下品な言葉に、いちいち本気にならない。
  26. 男らしい父親なら、曖昧な返事は返さない。
  27. 夫婦仲のいい家庭は、子育てにもいい影響を与える。
  28. 子どもの失敗は、褒めたたえるくらいでいい。
  29. 子どもの話に、小難しい評価や感想はいらない。
    単に共感するだけでいい。
  30. 家の手伝いは、言い換えれば「体育の授業」である。

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