「髪を切ったね」
散髪をして次の日に話しかけられるのは、決まって女性からです。
男性は髪を切ったことにあまり気づいてくれないですが、女性はすぐ気づきます。
女性の勘や鋭い洞察力には、いつも驚かされます。
知り合いの女性に嘘をついても「嘘をついているでしょう」とすぐ見抜かれます。
「なぜわかったの」と聞くと「なんとなく」と言います。
わずかに違う声のトーン・目の動き・態度・しぐさなど、そうした全体的な微妙な違いから、すぐ察知します。
何でもお見通しの女性の力には、驚かされることはしばしばです。
「女性には嘘をつけないなあ」
あなたも、そう思ったことがあるのではないでしょうか。
夫婦円満には、ある程度の嘘は必要かといえばどうでしょうか。
夫は、妻が最も身近にいるので、つい軽い嘘をついてしまいがちです。
そもそもこれは意味がありません。
妻に嘘をついても、どうせばれてしまうからです。
女性の勘は敏感です。
夫のことを身近で毎日見ている妻は、わずかな変化に敏感です。
たとえば「今日、残業がある」という嘘をついて、女性と飲みに行ったとします。
一口だけ飲んですぐ帰るだけだから、妻にはばれないだろうと思います。
しかし、間違いなく妻にばれます。
一口お酒を飲んだだけでも、夫はわずかに変化が出ます。
「残業にもかかわらず、陽気だ」
「香水のにおいがする」
「スーツのしわの寄り方がいつもと違う」
たとえ、アルコールのにおいがしなくても、そのほかの要因でばれます。
そもそも残業で疲れ果てているはずなのに、陽気になっている点からして怪しい。
「本当に疲れている様子」と「疲れを演じている様子」では、わずかに違います。
夫の雰囲気、スーツに染み込んだ相手の香水の香り、スーツのしわの寄り方で「何か違うぞ」と察知します。
これに妻は失望してしまいます。
「嘘をついている夫」も問題ですが「騙す対象として軽く見られている」と思うことに、目の前が暗くなる思いです。
夫は「妻に嘘をつくべきかどうか」という問題以前に、そもそも夫は妻に嘘をつけません。
むしろ、隠そうとする夫、隠し通そうとする夫、隠したがる夫に、妻は失望します。
妻を悲しませないようにした結果、余計に悲しませる結果になるのです。