執筆者:水口貴博

不況を乗り切る経営者の30の心得

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不況とは、忘れかけていた何かを思い出させてくれる時期。

不況とは、忘れかけていた何かを思い出させてくれる時期。 | 不況を乗り切る経営者の30の心得

社員との結束は、うまくいっているときにはできません。

うまくいって当たり前だからです。

仕事はあって当たり前。

契約が取れて当たり前。

右肩上がりの売り上げで当たり前。

社会経済が上向きなので、何をやってもうまくいきます。

好況のときには、仕事におけるすべての感動が小さい。

しかし、不況となるとそうはいきません。

仕事はどんどん減る。

契約もなかなか取れない。

右肩どころか、売り上げはどんどん落ちていく一方。

なかなかうまくいかない時期になり、ようやく仕事のありがたみ・喜び・嬉しさ・感動に気づきます。

健康は、あるときにはありがたみに気づきませんが、失ったとき、ようやくその重要性に気づくのと同じです。

毎日ニュースで流れる仕事を失っていく人たちを見て、思います。

「自分はまだ仕事がある。仕事があって幸せだ」

「仕事がある。仕事ができる」という当たり前の幸せに気づけます。

本来、働けるというのは最高に幸せなことです。

自分が社会で生かされ、役立っているという実感が持てるからです。

仕事を通して「生きている意味」「生きている実感」「生きる喜び」を感じ取ります。

不況は、そういう忘れていた感覚を取り戻す時期です。

「仕事が嫌い。面倒」と言っている場合ではありません。

社員同士の結束は、不況の中で育まれます。

大変な時期に、お互いに知恵を出し合い、協力し合い、努力を重ねることで、社員同士の結束が強くなれます。

つらい時期だからこそ、情も育まれやすくなります。

「青春の友は一生」と言います。

それは受験という大変な時期を一緒に戦ってきた友だからこそ、友情も育まれていきます。

不況のときに一緒に戦った同僚、またお客さまとの関係も、実は関係を太くするチャンスです。

大変な時期だからこそ、関係をより太くしやすくなる時期です。

不況は、そうした忘れかけていた何かを思い出させてくれる時期です。

不況を乗り越える前と後とでは、そうした当たり前への認識が変わっていることでしょう。

不況を乗り切る経営者の心得(30)
  • 不況を通して、忘れかけていた感動や幸せに気づく。
まとめ

不況を乗り切る経営者の30の心得

  1. 大不況こそ、企業の害毒を一掃する最高の機会。
  2. 経済を変えようとするのではなく、会社内部を変える。
  3. 過去の成功にしがみついている企業は、一瞬で不況の波に飲み込まれる。
  4. 不況に合わせて事業内容を変えることが、一番の不況対策。
  5. 給料が上がらないのは「期待を超える仕事」をしていないから。
  6. 「国や政府が助けてくれる」という期待は捨てる。
  7. 不況時、本物は生き残り、偽物は消えていく。
  8. 楽をして成長を急ごうとする企業は、不況にもろい。
  9. 時間のかかった成長ほど、不況に強くなる。
  10. 手抜きをしがち見えない部分を、あらためて強化しよう。
  11. 「強い者、頭の良い者が生き残るのではない。
    変化するものが生き残るのだ」
  12. もたもた始める改善は、思ったほど不況対策にはならない。
  13. コンコルドの失敗には、不況を乗り切る教訓が隠されている。
  14. 社員が陰で会社の悪口を言っているところは、倒産しやすい。
  15. いくら不況でも、お客さまへのサービスは手を抜かない。
  16. 不況を乗り切るには、お客さまへのサービスを強化・充実させればいい。
  17. 不況のときこそ、海外旅行へ行け!
  18. 「辞めたい」という社員を、無理に引き止めない。
  19. 不況の突破口は、お客さまからのクレームだった。
  20. 大不況のときこそ、社長は一番元気でいなければいけない。
  21. 頑張った人を表彰するイベントを、定期的に設ける。
  22. 現金をもらって、嬉しくない人はいない。
  23. 「不況」「不景気」という言葉は、禁句にする。
  24. お金に余裕がないとき、判断力は著しく低下する。
  25. 無理な買わせ方で売り上げを伸ばした会社ほど、不況時にあえぐ。
  26. 本当にお客さまの役に立ち、喜ばれている会社に、不況は関係ない。
  27. 調子が悪いときほど「夜遅く」ではなく「朝早く」。
  28. 希望退職者を募集すれば、穏便に人の削減が可能になる。
  29. いきなり人を切らない。
    「ワークシェアリング」と「教育」で乗り切れ!
  30. 不況とは、忘れかけていた何かを思い出させてくれる時期。
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