執筆者:水口貴博

まとめ
(不況を乗り切る経営者の30の心得)

  • 不況を、歓迎する。
  • 会社を不況にカスタマイズする。
  • 過去の成功を、捨てる。
  • 景気の悪さを、逆手に取る。
  • 給料を上げてもらいたければ、期待を超える仕事をする。
  • 国や政府に期待して、政策が実施されるのをぼんやり待つのはやめる。
  • 本物の力をつける。
  • 時間をむやみに急がず、時間をかけて成長する。
  • 時間をかけて、確実な成長をする。
  • 外見の美しさにとらわれず、見えない部分に力を入れる。
  • 強くなるのではなく、変化する。
  • 小さな痛みを繰り返す「改善」より、一度の大きな痛みで済ませる「改革」をする。
  • 「もったいない」という感情を捨てて、冷静に判断する。
  • 会社の外で聞く本音に、耳を傾ける。
  • お客さまが触れる部分のコストカットは、やめる。
  • 不況のときこそ、お客さまへのサービスをむしろ強化・充実させる。
  • 不況のときこそ、社員旅行で海外へ行く。
  • 辞めたいという社員を、無理に引き止めないようにする。
  • 不況のときこそ、クレームを見直す。
  • 嘘でもいいから元気なふりをする。
  • 頑張った人をたたえる表彰式を、定期的に開く。
  • 表彰イベントに、現金を贈る。
  • 「不況」「不景気」は禁句にして「大変な時期」と言い換える。
  • 資金に余裕がないときほど、重要な決断は複数人でする。
  • お客さまの視点で、考える。
  • お客さまの立場に立ち、本当に役立ち、本当に喜んでいただけるよう考える。
  • いつもより1時間早く行動する。
  • 不況が近づいて、人の削減に踏み切るときがあります。 そういうとき上司が独断で誰を切るのかを決めるのはよくありません。 仕事のできない人、キャリアの浅い人を切ればいいというのは単純な話ですが、人を物のように扱うことが人権侵害です。 不況時は、ただでさえ人の心には余裕がありません。 そういうときに「明日から来なくていいよ」という一方的な言い方では、誰でも納得がいきません。 人によっては不当だとして、訴訟問題を起こすケースもあります。 不況時、ただでさえ余裕がないときに、裁判ざたになるのはごめんです。 やはり心を持った人です。 生産性が低くかったり、キャリアが浅かったりする人でも「仕事を続けたい」「もっと仕事がしたい」人を切るのはよくありません。 積極的な気持ちがありますから、できるだけそういう人には残ってほしい。 では、穏便に人の削減のためにはどうすればいいのか。 「希望退職者」を募ればいい。 可能なかぎり奮発した退職金を出して、退職希望者を募ります。 定年が近い人は、多くの退職金が出るなら、前向きに検討してくれることでしょう。 そもそも転職を考えている人もいるかもしれません。 もちろん退職金が出るのは、企業には出費になりますが、長期間給料を出し続けるほうがもっと苦しいことになります。 退職金だけでなく、ほかに贈れる何かがあれば付けてもいいでしょう。 たとえば、アパレルメーカーなら、不況で大量の服が売れ残っているはずです。 売れ残った商品をプレゼントという名目なら、在庫処分と人の削減を、穏便に進めることができます。 飲料メーカーなら飲み物をプレゼント、家具メーカーなら家具をプレゼントなどです。 お金をかけて在庫処分する手間もなくなり、しかも自分から辞めたい人の意思も最大限に尊重できます。 企業にとっても雇用者にとっても、前向きな案になるはずです。 一方的に人を切る前に、希望退職者を募集する。
  • ワークシェアリングと教育で、できるだけ雇用を確保する。
  • 不況を通して、忘れかけていた感動や幸せに気づく。
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