執筆者:水口貴博

売り上げを上げる30の方法

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お客さまは、性能より体験を求めている。

お客さまは、性能より体験を求めている。 | 売り上げを上げる30の方法

私たちは、戦後、3段階の時代を経験しています。

  • 物を求める時代(1945~1954年)
  • 性能を求める時代(1955~2000年)
  • 体験を求める時代(2001年~)

物が不足していた第2次世界大戦後は「とにかく物を求める時代」でした。

物がなくて、生きるために必死の時代です。

戦後の日本は、物がないので「物を持ちたい」という単純な動機で、仕事に精を出しました。

できるだけたくさんの物を所持していることが、豊かさの象徴でした。

テレビ・洗濯機・冷蔵庫があるだけで、周りの人から「経済的に豊かな人」と思われていました。

しかし、日本では1955年から高度経済成長を迎え、次のステップに向かいます。

「性能を求める時代」です。

日本は高度経済成長を経験して、以前の目標であった「テレビ・洗濯機・電気冷蔵庫」を、誰もが持つ時代になりました。

むしろ持っていないほうが、不思議がられていました。

基本的な物はそろったので、次に「高性能」を求めるようになりました。

生活の豊かさは、物の品質によって決まる時代でした。

テレビは、モノクロからカラーになりました。

洗濯機は、全自動になりました。

電気冷蔵庫は、冷凍庫の機能まで持つようになりました。

そのほかの物品も、性能を求めている時代でした。

しかし、です。

21世紀を迎えた今、さらに次のステップに移りました。

それが「体験を求める時代」です。

すでに十分な性能の道具を、誰もが持つ時代になりました。

高性能の物があふれた時代です。

性能では、差がつきにくくなりました。

現在、市場で出回っている物に性能の大差はありません。

では、性能以外の何で差をつけるのかというと「体験」です。

私たちは今、大きな変容の時期に生きています。

物があふれる時代になった今、物の性能だけで善しあしをアピールするのは難しくなってきています。

これからは、物を持つことで、どんな体験ができるかをアピールする時代です。

ライフスタイルが、より重要です。

たとえば、デジタルカメラの販売では「1000万画素」という性能表示をお客さまにアピールするのは、難しくなっています。

「1000万画素」と性能表示を見ても「だから何? どのカメラでも十分にきれいに撮れるではないか」と思っています。

「どのカメラでも十分きれいに撮れる」と言われると、たしかにそのとおりです。

しかし「お孫さんの笑顔が一番きれいに撮れるカメラです」と説明があると「かわいい孫の笑顔が残せるなら買おう」と思います。

物を持つことで、購入者の生活がどう変わるのかをアピールすることです。

今「性能」ではなく「体験」で勝負する時代なのです。

売り上げを上げる方法(21)
  • 購入することで、どんな体験ができるようになるのか伝える。
暑いときには、店内を冷やす。
寒いときには、店内を暖かくする。

売り上げを上げる30の方法

  1. 売り上げアップのキーワードは「商品」ではない。
    常に「人」である。
  2. ドアのないお店ほど、繁盛する。
  3. 「閑古鳥が鳴いている店」には理由がある。
    「繁盛している店」にも理由がある。
  4. 人を雇う人件費があるなら、パソコン教室に通ったほうが安上がり。
  5. 「松竹梅」に加えて「特上」を作れば「松」の売り上げが向上する。
  6. 目玉商品のない店は、経営が苦しくなる。
  7. 「1日10食限定」という数量限定商品を作る。
  8. 人間は、新しい物が大好き。
    「日替わり」に作れば、来客数が増える。
  9. ポイントカードを作れば、売り上げが向上する。
  10. 最も人が喜ぶ報酬は、現金である。
  11. 感情に訴えかける商品名に変えれば、人の心も動く。
  12. ユーザーは、どんなものかわからないものに、いきなりお金を払わない。
  13. 文字だけのメニューより、写真付きのメニューのほうが、わかりやすい。
  14. 設備投資をしすぎると、事業は失敗しやすくなる。
  15. レジの隣を無駄にしない。
  16. 店内が明るいと、入店しやすくなる。
  17. 強調するなら、色より、大きさのほうが有利。
  18. 単位を変えて、量を強調する。
  19. 事実を伝えながら、強調した方法を使う。
  20. カードにランクをつけると、より売り上げが向上する。
  21. お客さまは、性能より体験を求めている。
  22. 暑いときには、店内を冷やす。
    寒いときには、店内を暖かくする。
  23. お客さまの声ほど、説得力の強い言葉はない。
  24. 商品名こそ、一番のキャッチコピーにする。
  25. 商品が安くなる割引券を配れば、売り上げが向上する。
  26. 道端に店内の一部を出したお店は、必ず売れる。
  27. 留守番電話・ファックス・ウェブサイトを最大限に活用すれば、24時間営業ができる。
  28. 立地条件が悪くても、ウェブサイトを持てば解消できる。
  29. 商品の配置や配列を変更すると、売り上げが向上する。
  30. 売ろうという当たり前の努力をする。

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