面白いアイデアは、脱線したときに出てきます。
初めから面白いアイデアがあるのは、まれです。
話を進めていくうちに、いつの間にか脱線してしまい、味になります。
恋人とデートのコースを予定していても、たいてい、途中で脱線します。
脱線したほうが、もっと楽しくなります。
ディズニーランドに行くとき「これとこれに乗ろう」と予定を立てます。
パンフレットに丸印をつけても、実際に行ってみると、もっと面白そうなものが見つかり、予定から脱線します。
後から振り返ると、丸印をつけたもの以外のところにたくさん乗っています。
私はときどき海外旅行へ行きますが、いつも脱線ばかりです。
旅行ブックには載っていない面白い発見を現地で見つけます。
そういうのは、旅行ブックにも載っていません。
予定していたコースから脱線しますが、不思議なことに、脱線したほうがもっと楽しくなります。
脱線はしてもいいし、どんどん脱線するべきです。
私の文章も、常に脱線です。
書いているうちに、話がだんだんそれているのは、書いている私でもわかります。
しかし、脱線を許容してしまうのは、脱線した後の内容のほうがもっと面白いからです。
「話がそれてしまった。でもそれた内容のほうがもっと面白い。まあいいか」
その結果、オーライです。
面白くて役立てば、許してしまいます。
脱線に脱線を繰り返していたら、最後に面白い作品が出来上がります。
私は、基本的に、書く前に本のタイトルを決めています。
しかし、書いているうちに話が脱線して、すべて書き終え、最後にまた本のタイトルを改めるということはよくあります。
話が脱線しすぎて、当初書こうと思っていた内容とは、異なる内容になってしまうのです。