トイレから帰った友人を見ると、ズボンの前開きファスナーが開いていました。
何時間もたってから「さっきからずっとズボンのファスナーが全開だよ」と言うと「早く言ってよ」と怒られるでしょう。
同僚の背中に大きな糸くずが付いていました。
仕事の帰り際「朝から気になってたんだけど、背中に糸くずが付いてるよ」と言うと「言うのが遅い」と言われるでしょう。
恋人とお好み焼きを食べに行き、食後、相手の歯に青のりが付いていました。
デートの別れ際「歯に青のりが付いてるよ」と言うと「なんでもっと早く言わないの?」と文句を言われるでしょう。
自分でも気づかないうちに恥ずかしい姿をさらしていることがあるもの。
誰でも好き好んで恥ずかしい姿を見せようとは思いません。
お手洗いで身だしなみをチェックしても、見落とすことがあります。
特に背中や後頭部など見えにくいところは、自分の目が届かないので、なかなか気づきにくく、見落とすことが多いのです。
身だしなみの小さな失敗ですが、誰でも一度は経験があるのではないでしょうか。
相手の身だしなみを見たとき、見落としていると思われるところがあれば、きちんと指摘したい。
自分には関係ないことかもしれません。
友人のズボンの前開きファスナーが全開になっていても、自分が恥をかくわけではありません。
同僚の背中に大きな糸くずが付いていても、恋人の歯に青のりが付いていても、見て見ぬふりで突き通すことも可能でしょう。
そうだとしても、相手のためを思うなら、やはり早めに指摘したほうがベターです。
「相手の気分を悪くさせないだろうか」という心配は不要です。
あなたが相手の立場になったと想像してみてください。
「早めに言ってほしい」「見て見ぬふりをしないでほしい」と思うはずです。
放置していると、相手は知らないうちに醜態をさらすことになり、周りからくすくす笑われることになります。
早めに伝えておけば、それだけ恥をかかないで済みます。
きちんと指摘するほうが、親切を表現することになるのです。
相手に指摘するとき、大切なコツがあります。
「気づいた瞬間に指摘すること」です。
時間を置いてから指摘すると「早く言ってよ」と言われ、嫌な感じになります。
気づいた瞬間に指摘すると、嫌は感じはありません。
親切な感じが出るので「教えてくれてありがとう」と感謝されます。
気づいた瞬間に指摘するのがベストです。
指摘するタイミングにもセンスがあるのです。