「野菜を食べたほうがいい」と言う人がいます。
野菜を口にせず、肉ばかり食べる人がいると、心配になって「野菜を食べたほうがいい」と言いたくなるのでしょう。
友人や恋人など大切な人であれば、善意や親切心から一言言いたくなるもの。
その人の健康を案じた忠告なのかもしれませんが、注意したい一言です。
本人は親切のつもりで言っているのかもしれませんが、実際は違います。
「価値観の押し付け」です。
自分が正しいと思っていることを、相手に「こうしろ」と言わんばかりに無理やり押し付けています。
厄介なことに「野菜を食べたほうがいい」と言う人に限って、自分が価値観を押し付けていることに気づいていないことが多い。
「野菜を食べたほうがいい」と何度も言っていると、相手にうっとうしく思われるのがオチです。
人間関係にひびを入れるのは、相手を傷つける言葉だけではありません。
「野菜を食べたほうがいい」というささいな一言が、人間関係にひびを入れることもあります。
がみがみ言っていると、相手にむっとされ、嫌われてしまいかねないのです。
本人は「野菜を食べない」という選択をしています。
食べたくないのかもしれませんし、食べられないのかもしれません。
理由は何であれ、その選択を尊重することが大切です。
栄養を補う手段は、野菜以外にもあります。
「フルーツを食べる」「野菜ジュースを飲む」「サプリメントで補う」などなど。
現代社会では、野菜を食べなくても、栄養を補う手段はたくさんあります。
「野菜を食べる」という方法に限定せず、自分に合った方法で栄養を補えばいいのです。
「健康のためには野菜を食べなければいけない」と思っているのは、時代遅れの古い常識であり、偏見です。
仮に野菜を食べないでことで何かあれば、その報いを受けるのは本人です。
自分に関係ないのですから、ほうっておけば済む話です。
その人のことが心配だとしても、口に出して言わないほうがいいのです。
相手に野菜を食べてもらいたいなら、どうすればいいのでしょうか。
「野菜を食べたほうがいい」と言うくらいなら、その人の隣でおいしそうに野菜を食べるほうがまだ効果的です。
おいしそうに野菜をぱくぱく食べていれば「そんなにおいしいのなら食べてみようかな」と触発される可能性があります。