コンプレックスを憎む人は多い。
コンプレックスがあると、劣等感につながったり自分に自信が持てなかったりして、悩みのタネになっているでしょう。
コンプレックスが自己嫌悪の原因の1つになっている人もいるはずです。
少しでも自分に自信が持てるよう、コンプレックスの解消に向けて励んでいる人は少なくありません。
肥満体型にコンプレックスがあるなら、スリムな体型を手に入れるため、ダイエットに励んでいるでしょう。
貧弱な体にコンプレックスがあるなら、強健な肉体を手に入れるため、筋トレや有酸素運動を頑張っているに違いありません。
学歴にコンプレックスがあるなら、少しでも自信を取り戻そうと、自分で本を買って独学を頑張っているでしょう。
コンプレックスの解消に向けた努力は大いに評価されることであり、未来の自分のためになるのは間違いありません。
では、コンプレックスはゼロにすればいいかというと、そうではないのです。
人には、1つくらいコンプレックスがあったほうがいいのです。
コンプレックスには、3つの大切な価値があるからです。
「魅力」「アイデンティティー」「共感のタネ」です。
コンプレックスは魅力です。
人を引きつける力があります。
コンプレックスほど人間味にあふれていることはありません。
自分の個性として生かせば、輝く魅力へと変わります。
自分ではコンプレックスに見えても、他人からはチャームポイントに見えているでしょう。
悪いと思っているのは自分だけです。
周りから見ると、輝いて見えるでしょう。
コンプレックスは「アイデンティティー」です。
コンプレックスは、名刺代わりになります。
コンプレックスがあるからこそ、独自性が生まれます。
自分らしさの1つであり、他者と区別する大事なポイントです。
コンプレックスは自分の独自性の1つですから、その価値を認めて、アイデンティティーとして受け入れることが大切です。
コンプレックスは「共感のタネ」です。
コンプレックスを持っていることで、同じ悩み・似た悩みの人に寄り添えたり理解が深まったりします。
「大変だよね」「苦労があるよね」「悩ましいときもあるよね」と共感することができるようになります。
コンプレックスを減らす努力は大切ですが、だからといってゼロにする必要はありません。
むしろゼロにしてはいけません。
コンプレックスには「魅力」「アイデンティティー」「共感のタネ」という、人にとって大事な価値があります。
人には、1つくらいコンプレックスがあったほうがいいのです。