空腹は体によくありません。
ガス欠状態では、元気もパワーも出ません。
頭がぼうっとしてまったく集中できません。
ひどい空腹になると体全身に力が入りません。
普通に歩くことすら難しくなります。
おなかがぺこぺこで何も手がつかず、生産性のない時間になるでしょう。
仕事でも勉強でもスポーツでも、空腹のままでは悪い結果しかもたらしません。
空腹がエスカレートすると命に関わります。
何も食べない状態が続くと、最後は死んでしまいます。
空腹になったら、無理をせず、きちんと食べることです。
では、空腹の経験はすべて無駄かというと、そうではないのです。
本当に空腹で苦しい経験も、人生で一度くらいあったほうがいい。
それはそれで意味があります。
食べることの素晴らしさを実感する機会になるからです。
本当に空腹で苦しいとき、何かを食べてみると、価値観が一変します。
「ああ、おいしい! 食べるってなんて素晴らしいのだろう!」
たった一口に感動します。
食べ物が喉を通っていくことに快感を覚えるでしょう。
涙を流すほど感動するに違いありません。
言いようのない幸福感に包まれるでしょう。
「食べることは生きることだ」という事実をしっかり実感できます。
本当の意味で、食べることの素晴らしさを理解できるのです。
私たちは今、飽食の時代を生きています。
普段、食べることに苦労することはありません。
お金さえあれば、24時間365日、何でも簡単に食べることができています。
一部の地域を除いて、飢餓で亡くなる人はほとんどいません。
食物連鎖のピラミッドにいるため、大半の食べ物は自由に食べることができます。
それゆえに食べることの素晴らしさを実感する機会がありません。
だからこそ、本当に空腹で苦しい経験も、人生で一度くらいあったほうがいい。
食の素晴らしさを再認識できる機会になります。
肉体的にも精神的にも大変厳しい経験ではありますが、あなたの人生観を変える機会になります。
一度でも本当に空腹で苦しい経験があれば、食に対する価値観が変わります。
食べ物が「命」に見えてくるようになります。
食べる時間を「幸せな時間」と感じるようになります。
食事をするたびに「ありがたい、ありがたい」と感謝せずにはいられなくなります。
豪華な料理を食べるときには、手を合わせて拝みたくなります。
食の素晴らしさは、本を読んで学べることではありません。
自らの身をもって体感して、体得することです。
本当に空腹で苦しい経験も、人生で一度くらいあったほうがいいのです。