あなたの本性が出るのはいつでしょうか。
「褒められたときに本性が出るのではないか」
そう思っているなら、ちょっと違います。
褒められたときに本性は出ません。
褒められたときは、普通より明るい態度になります。
自分が認められると、気分がよくて自信も湧いて心地いいもの。
機嫌がよくなるので元気が出てきたりやる気が高まったりするでしょう。
心に嬉しい気持ちが広がって、笑顔になったり声のトーンが上がったりして、明るい雰囲気が広がるはずです。
相手から褒められたときは、いつもより人柄もよくなります。
普段より優しくなったり寛大になったりして、柔和な態度になるものです。
人が変わったかのように、急に穏やかな性格になるでしょう。
褒められたときの態度は、あなたの本性ではありません。
本当の性格ではなく、上機嫌による一時的な影響です。
では、本性が出るのはいつなのか。
叱られたときなのです。
トマトをイメージしてください。
手でトマトを強く握ると、中から果汁や果肉が飛び出してきます。
強い圧力が加わることで、中にあるものが外に出てきます。
これは人においても同じです。
叱られて厳しい言葉を言われると、強いストレスを感じます。
外から圧力を加えることで中身が出てきます。
そのとき、あなたの内側にあるものがぎゅっと外に出てきます。
それが、あなたの本性です。
自分では気づいていないかもしれませんが、叱られたときに出てきたことが、あなたの本質です。
叱られたとき、反発をしたとします。
反発するのは「攻撃的な性格」という本性がある証拠です。
叱られたとき、無視という態度に出たとします。
無視するのは「誠実に向き合わない」という本性がある証拠です。
言い訳や言い逃れをしたくても要注意です。
言い訳をするのは「保身」という本性の表れです。
何気ないことに思えますが、すべてあなたの本性です。
自分が叱られたときの態度を振り返る機会は、意外と少ないのではないでしょうか。
あらためて今、自分が叱られたときの態度を振り返ってみてください。
「ちょっとこれはよくないな」と思う点があれば、反省しましょう。
また、叱られた後、きちんと改善に取り組めているかも大切なポイントです。
今ならまだ間に合います。
叱られたときの態度を磨いていくことで、あなたの本質を磨いていけます。
叱られたときこそ油断しないでください。
反発したところで、ますますヒートアップして、トラブルが大きくなるだけです。
「わかってほしい」という気持ちもあるかもしれません。
言い訳をしたくても、ぐっとこらえ、素直に認めて謝っておくのがスマートです。
正当な言い訳もあるかもしれませんが、自分に非があれば、余計な発言は避け、まず非をきちんと認めるのが肝心です。
乱暴な態度にならないよう注意しましょう。
あなたの本性が出る瞬間です。
普段より注意を心がけるのが賢明です。