アドバイスで大切なことは何でしょうか。
まず思い浮かべるのは「内容」でしょう。
せっかくアドバイスをしても、肝心の内容が悪ければ役に立ちません。
アドバイスというくらいですから「内容こそ最重要」と考えることでしょう。
素晴らしいアドバイスであればあるほど、相手は喜んでくれるはずです。
もちろん内容が大切なのは間違いありませんが、一番大切なことかというと、そうではありません。
もっと大切なことがあります。
ここに私たちが見落としがちなポイントがあります。
「言い方」なのです。
アドバイスは言い方が大切です。
内容も大切ですが、言い方はもっと大切です。
アドバイスの内容が素晴らしくても、言い方が悪いと、聞き入れてもらえません。
注意したいのは、押し付けるような言い方です。
「○○しなさい」
「○○するべきだ」
「○○したほうがいい」
問答無用で無理に従わせるようなニュアンスがあります。
いくら内容がよくても、押し付けるような言い方をされると、素直に受け入れられません。
理屈はわかっても、拒否したい心理が生まれます。
「○○しないと大変なことになる」という言い方にも注意が必要です。
脅迫をほのめかす言い方も、感じが悪い点は同じです。
遠回りに押し付けているようなニュアンスがあって素直になれないのです。
学生時代を思い出してください。
宿題に取りかかろうとしたとき、親から「勉強しなさい」と言われて、急にやる気をなくした経験があるでしょう。
命令や強制をされると、やる気がなくなります。
むしろ反抗したくなります。
これはアドバイスでも同じです。
押し付けがましいアドバイスは嫌われます。
相手のためを思って厳しい言い方をしているのかもしれませんが、逆効果です。
ストレスが生まれ、反発を招き、素直に聞き入れてもらえなくなります。
命令口調はどんな人からも嫌われます。
どんなアドバイスも、言い方が悪ければ、無駄になるのです。
アドバイスは、どんな言い方をすればいいのでしょうか。
おすすめしたいのは「私だったら」という言い方です。
「私だったら○○するよ」
自分に置き換えた話し方なら、押し付けがましくありません。
自然な感じがあり、相手も素直に聞き入れてくれるでしょう。
この言い方は、アドバイスをする側にとっても有益です。
「私だったら」という言い方をすると、当事者意識が生まれ、考え方が洗練されます。
相手に寄り添ったアドバイスがしやすくなるのです。
アドバイスの内容は平凡であっても、言い方がよければ、相手に喜ばれます。
内容は当たり前のことであっても「再確認」として受け止めてもらえます。
「なるほど。参考にしてみますね。ありがとう!」
あなたの一言に助けられ、喜んでもらえるでしょう。
アドバイスは、内容が大切なのはもちろんですが、言い方にも注意を払ってください。
言い方がよくなれば、アドバイスの効果も倍増するのです。