自分に非があるとき「謝らなければいけない」と思います。
そのときは「自分は絶対悪くない」と思っていても、しばらくたって冷静になると、自分にも非があることに気づきます。
そんなとき「自分にも非がある。謝らなければいけない」と心苦しくなるのです。
ところがこれがなかなか難しい。
謝るのは勇気のいることです。
恥を覚悟しなければいけません。
プライドを捨てなければいけません。
自分の非を認めるのは、簡単なようでなかなか難しいもの。
頭では「謝らなければいけない」とわかっていても、それを行動に移すのが難しい。
「謝っていないのはよくないよね」と思って、また自己嫌悪になってしまいます。
自己嫌悪になると、罪の意識が生まれて恥ずかしくなり、ますます謝るのが難しくなる。
せっかく反省できているのに、なかなか前に進めないのです。
ここで気づいてほしいことがあります。
まず「謝らなければいけない」と思っている自分を認めましょう。
「謝らなければいけない」と思うだけでも素晴らしいことです。
まだ謝っていません。
まだ相手から許してもらっていませんが、それでもかまいません。
最初は「謝らなければいけない」と思うだけでいいのです。
「謝らなければいけない」と思うのは「反省している」ということです。
「悪いことをした」と認めることができています。
「謝りたい」という気持ちもあります。
まだ正式な謝罪はしていませんが「謝らない」「謝りたくない」と拒んでいることに比べれば、はるかに誠実です。
「申し訳ないことをした」と思うから、謙虚になれます。
第1段階をクリアしたことになります。
「謝らなければいけない」と思うだけでも素晴らしいことです。
ただし、やはり思うだけで終わるのはよくありません。
最終的にはきちんと行動に移すことが大切です。
「謝らなければいけない」と思うだけでも素晴らしいことがわかりました。
反省ができている自分に気づけました。
後は行動に移すのみです。
「今度謝ろう」「時間があるときに謝ろう」というのはよくありません。
時間が経つと、謝罪の気持ちが冷めてしまい、謝りにくくなります。
あまり時間を置くと、謝ることを忘れてしまいます。
反省の気持ちがあるうちに、きちんと謝っておきましょう。
「謝らなければいけない」と思っている今がベストタイミングです。
「来月より今月」「来週より今週」「明日より今日」です。
第1段階はクリアできているのですから、後はきちんと謝るだけです。
反省の気持ちがある今なら、きっとスムーズにいきます。