損をしたくない気持ちには注意が必要です。
もちろん損をしたくない気持ちが悪いわけではありません。
むしろ損をしたくない気持ちがあるのは普通です。
正常なことであり、金銭感覚を保つためにも大切な気持ちです。
誰でも損をしたくありません。
無駄遣いを減らすためにも、普段から節約を心がけている人も多いでしょう。
節約精神は素晴らしい美徳です。
日頃から無駄遣いに注意している人は、お金の損得に敏感になっているはずです。
無駄遣いを減らそうという姿勢があるのは悪いことではありません。
ここで問題なのは「損をしたくない気持ちが強い」という場合です。
なぜ損をしたくない気持ちが強くなるのはいけないのか。
それは「お金に対する執着」が生まれるからです。
「絶対損をしたくない!」
「1円も損をしたくない!」
お金に執着すればするほど、目先のことにとらわれます。
冷静な考えができなくなり、判断力も低下して、客観的な見方が難しくなります。
世の中にある詐欺は、消費者の「損をしたくない心理」を狙ったものが少なくありません。
「おいしい話があります」「絶対儲かります」など、絶対的なメリットを強調するのが定番です。
お金に執着していると、魅惑的な勧誘に過剰反応してしまいます。
儲け話があったとき、すぐ飛びついてしまい、内容を深く吟味することなく購入してしまいます。
普通なら見抜けるような怪しい詐欺話にも弱くなる。
お金に対する執着が強ければ強いほど、客観性も判断力も弱くなります。
損をしたくない気持ちが強い人ほど、あっさり詐欺に引っかかるのです。
お金に対する執着は、節約志向があって素晴らしいことに思えますが、実際は逆です。
お金に対する執着が強いことは、いいことではなく、悪いことです。
お金に心が奪われることで視野が狭くなり、本当に大切なことを見失うリスクがあるからです。
あなたは、損をしたくない気持ちが強いですか。
損をしたくない気持ちが強いという自覚のある人は、日頃から注意が必要です。
騙されないためには「少しくらい損があってもいい」と考えることです。
もちろんお金を軽視するわけではありません。
あくまでお金に対する執着を捨てることが目的です。
「少しくらい損があってもいい」と考えると、冷静に考える余裕が生まれます。
視点が広がり、目先のことにとらわれなくなります。
視点が高くなって、大局的な見方ができるようになります。
詐欺の話があったとき「怪しい」という違和感に気づきやすくなるのです。