執筆者:水口貴博

騙されないで生きていくための30の方法

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世の中に完全な元本保証はない。

世の中に完全な元本保証はない。 | 騙されないで生きていくための30の方法

「この商品は元本保証です」

「失敗しても元本だけは保証します」

「元本保証なので初心者でも安心してください」

「元本保証」という言葉を見聞きすることがあるでしょう。

元本保証とは、投資の運用にあたり、金融商品の購入・投資に充てた元金が減らないことを保証する意味があります。

つまり「元本割れのリスクがない」ということです。

「元手が減らないなら安心だね」

「元本保証なら最高じゃないか」

「元本保証なら初心者でも大丈夫だろう」

損をすることがないなら安心できるように思えるでしょう。

初心者向けで誰でも気軽に始められそうな気がします。

特にリスクを恐れる人は、強い魅力を感じるのではないでしょうか。

元本割れのリスクがなければ、安心できるように思いますが、油断は禁物です。

投資には本来、リスクがつきもの

元本保証をうのみにしないでください。

普通に考えれば、元本保証はあり得ないことです。

投資には本来、リスクがつきものです。

リスクがあるからこそ投資であり、時には元本を失うリスクもあります。

元本保証は、すべての運用期間にわたって元本の額が減らないことを意味しますが、本当にそうでしょうか。

世の中に絶対がないように、元本保証もありません。

思わぬトラブルで、経済状況が行き詰まることもあるでしょう。

そもそも元本を保証する会社が倒産すれば、元も子もなくなります。

テロの可能性もあれば、未曽有の災害もあり得ます。

保険に入っていても、保険先がダメになる可能性もゼロではありません。

たとえ国や政府が元本を保証する金融商品であっても、途中で打ち切られたり方針が変わったりする可能性があります。

国がデフォルトを起こして破綻する可能性もゼロではありません。

きちんと投資の仕組みを理解している人なら、元本保証には限界があることを知っています。

本当に突き詰めて考えると、完全な元本保証はあり得ないのです。

完全性の強調が目立つものには注意する

特に注意したいのは「完全性の強調が目立つもの」です。

「完全元本保証」「100パーセント元本保証」など、完全性の強調が目立つ商品は怪しいと考えてください。

わざわざ完全性を強調するのは不自然です。

強い言葉を使うのは、騙そうとする意味が隠れている可能性があります。

相手が銀行員であろうと信用できる人であろうと、断ることをお勧めします。

「元本保証」という言葉をうのみにしないでください。

元本保証をうのみにするのは安易です。

「元本保証」と聞くと「安全な金融商品だ」と安心感を覚えますが、これほど危険なことはありません。

「国・政府・企業に問題がないかぎり、元本が保証されます」というくらいで考えるほうがいいでしょう。

世の中に完全な元本保証はないのです。

騙されないで生きていくための方法(25)
  • 完全な元本保証はあり得ないことに気づく。
大きな買い物をするときは、人に相談する癖をつける。

騙されないで生きていくための30の方法

  1. 騙されないための一番の基本。
    「おいしい話はない」と心得る。
  2. 「自分は絶対騙されない」という考え方を捨てる。
  3. 営業・セールス・勧誘は、まず疑いから入るのが得策。
  4. 「自分は大丈夫」と思う人は、被害者予備軍。
  5. 損をしたくない気持ちが強い人ほど、あっさり詐欺に引っかかる。
  6. 見栄っ張りは、騙されやすい。
  7. 騙されないためには「冷静」が不可欠。
    感情的になっているときは、重要な決断をしない。
  8. 「一発当ててやろう」と考えている人は、騙されやすくなる。
  9. 欲深い人は騙されやすい。
    お金に対する執着心は、金銭トラブルのもとになる。
  10. 「自分だけ得をしたい」と考えていないか。
    自己利益優先の人は、かえって騙されやすい。
  11. 契約内容を確認しないのは、トラブルを招くもと。
  12. 「ここだけの話」をする人は信用できない。
  13. 「稼ぎ方を教えます」の9割は、マルチ商法。
  14. 「おいしい話があります」と言ってくる人は、だいたい詐欺師。
  15. 自分が弱っているときは、高額の買い物をしない。
  16. 相手の不審な笑みを見逃すな。
    不審な笑みは、悪いことをたくらんでいる証拠。
  17. 旧友から久しぶりに連絡があって、お金が絡む話が出てきたときの対処。
  18. 不安をあおって売り込んでくる手法は、詐欺師の定番パターン。
  19. メリットだけ強調する商品には、何か裏がある。
  20. 偽物を見抜く目を養うには、普段から本物に触れておくことが役立つ。
  21. 営業トークをうのみにしない。
    小さなことでも自分で調べる癖をつけよう。
  22. セールスや勧誘の断り文句は「興味がありません」で十分。
  23. 限定に釣られない強さを身につける。
    大切なのは、欲しいかどうかより必要かどうか。
  24. 情報弱者は、詐欺師のカモになりやすい。
  25. 世の中に完全な元本保証はない。
  26. 大きな買い物をするときは、人に相談する癖をつける。
  27. どれだけ人の意見を聞いてもいい。
    ただし、最後は自分で決めること。
  28. 「お安くなります」という勧誘は、裏があると思っていい。
  29. 最新の詐欺情報には目を光らせておく。
  30. 万一トラブルに遭ったら、こそこそ隠さず、きちんと公表しておくのが賢明。

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