友人から「いい人がいるよ」と言われ、紹介してもらうことがあります。
信頼している人の言葉なら、大きな期待が持てるでしょう。
「いい人なら、ぜひ会ってみたい」と心が躍るでしょう。
あなたのことを詳しく知っている人が「いい人を紹介する」と勧めるくらいなら、ますます期待できます。
ところが、実際に会ってみたところ、期待外れということがあります。
相性が合わなかったり、イメージと違う人だったりです。
このとき「騙された」と言わないことです。
「騙された」というのは、友人に失礼な言葉です。
友人を悪者扱いすることになります。
友人は「せっかく紹介したのにひどい」とむっとするでしょう。
友人も悪気があって紹介したわけではありません。
「2人はぴったり合うだろう」と思っていても、実際に会ってみると、思いのほか合わないこともあります。
信頼できる人からの紹介とはいえ、100パーセントうまくいく保証はありません。
「騙された」と騒いでいると、二度と友人から紹介してもらえなくなります。
たとえ冗談であっても言ってはいけません。
冗談とはいえ、相手は本気で受け止めるかもしれません。
友人はにこにこ笑っていても、心の中ではむっとして「もう二度と紹介しない」と誓うでしょう。
「仕方ないな」「許してあげよう」という言い方もよくありません。
「仕方ないな」「許してあげよう」という言葉は、上から目線です。
やはり友人をむっとさせることになります。
紹介されることに慣れていない人は「騙された」と言いがちです。
いじわるな言葉で、自分の照れや恥ずかしさをごまかそうとします。
最悪の場合、友人との関係がぎくしゃくすることもゼロではありません。
冗談であろうと軽い気持ちであろうと「騙された」は禁句です。
紹介された人が期待外れであっても、きちんと頭を下げて、しっかりお礼を伝えましょう。
「わざわざ紹介してくれてありがとう」と、誠実にお礼を伝えることが紹介者に対するマナーです。
たとえご縁に発展しなかったとしても、少なくとも親切な配慮があったわけではないのですから、お礼を言う必要があります。
きちんとお礼を言えば、友人との関係も続きます。
「またいい人がいれば紹介しよう」と思ってくれます。
引き続き、出会いのチャンスに恵まれるのです。