浪費癖を直すとき、どんな状態を目指そうとしますか。
浪費癖を直すからには「浪費ゼロ」を目指すのではないでしょうか。
もちろん完全に浪費がなくなれば、理想的です。
浪費癖を直すのですから、完全に浪費がなくなるのは素晴らしいこと。
浪費のない状態が安定して続くようになれば「浪費癖が直った」と言えるはずです。
しかし、ここに思わぬ落とし穴があります。
まったく浪費をなくそうとすると、大きなストレスがたまります。
常に緊張を強いられることになり、疲れやすくなるでしょう。
完全に自分の欲求を抑えることになるため、いらいらするでしょう。
「必要なものだけ買う」というシンプルな買い物ばかりになるでしょう。
まったく欲しいものを買わない生活では、買い物の楽しみが半減するでしょう。
一時的に「浪費ゼロ」が実現できても、長くは続かないでしょう。
欲しいものを何も変えない毎日では、何のために生きているのかわからなくなります。
しばらくして精神的な限界に達してストレスが爆発すると、浪費癖がぶり返します。
一時的に浪費をゼロにできても、元に戻っては意味がありません。
浪費癖を直すとはいえ、まったく浪費をしないのはリスクがあるのです。
では、どうするか。
浪費をゼロにするのではありません。
たまには浪費をしてもいいことにしましょう。
普段は節約を心がけつつ、たまには無駄遣いをしてもいいルールを作って、許容範囲を広げます。
たとえば、大きな仕事をやり遂げたときです。
仕事を頑張って結果を出せたときは、自分へのご褒美として、何か買い物をするといいでしょう。
欲しいものが手に入ることは、この上ない喜びを感じ、すかっとします。
単なる浪費は避けるべきですが、意味の伴った浪費なら悪くありません。
「頑張ったかいがあった」と思えば、次の仕事のやる気にもつながります。
週に一度は、気分転換やストレス発散として浪費するのも悪くありません。
お酒を飲む。
おいしいものを食べる。
カラオケで歌う。
ゲームセンターで遊ぶ。
カフェでのんびりした時間を過ごす。
「気分転換」「ストレス発散」という意味として浪費するなら、意味があります。
上手に息抜きを作ることで心身が軽くなれば、再び節約を頑張る力もみなぎってくるでしょう。
浪費癖を直すのは、長期戦です。
一時的ではなく、永続的でなければいけません。
まったく浪費をしないより、たまには浪費したほうが、浪費癖は直るのです。