物事には「練習」と「本番」の2つがあります。
最初に本番という目的があって、そのために練習を行うのが一般的です。
勉強やスポーツでは、本番を練習代わりにするのは言語道断です。
単位を落としたり、けがを招いたりするでしょう。
落第や入院など、重大なトラブルにつながる可能性もゼロではありません。
しかし、発想の場合は違います。
発想には、リスクがありません。
プラスはあっても、マイナスがない。
ミスや失敗があっても致命傷にはなりません。
そのため、発想を鍛えるなら、本番を練習代わりにすることが可能です。
発想の本番とは何か。
それは、あなたが今している仕事です。
仕事をしていると、何らかの課題が発生するでしょう。
たとえば、仕事上のトラブルです。
「ミスをしてしまった」
「職場の人間関係に悩んでいる」
「取引先との関係がうまくいかない」
何らかのトラブルが発生したとき、その対応のために発想力を働かせることがあるはずです。
また、改善したいこともあるはずです。
「時間を増やしたい」
「仕事のスピードを上げたい」
「効率を上げたい」
少しでも仕事をスムーズにするために、何かいい方法を模索することがあるはずです。
そのほか、新企画のアイデアを出さなければいけないときもあるでしょう。
同僚から仕事を頼まれ、知恵を振り縛らなければいけないときもあるでしょう。
スキルアップやキャリアアップのために、わざと自分に課題を与えることもあるはずです。
仕事では毎日、何らかの課題に追われている人も多いのではないでしょうか。
それらすべて、発想力を鍛える題材になります。
発想力は「仕事」という本番を通して練習しても問題ありません。
仕事上で発生する課題を題材にして、発想力を鍛えていきましょう。
オンザジョブトレーニングです。
仕事の課題を題材にすると、現実味が帯びるため、アイデアを出すモチベーションも上がるでしょう。
発想力は、頭を働かせることに意義があります。
アイデアが出ても出なくても、発想に向けて取り組んだ時点で効果的です。
もし発想の壁に直面したら、同僚や上司など、身近な人に相談を持ちかけてみるといいでしょう。
自分で考えず人の知恵を借りるのはNGですが、十分考えたうえで人の知恵を借りるのはOKです。
複数人で協力して知恵を出し合えば、何か1つはいいアイデアが出るもの。
人の知恵を借りると「そういうアイデアがあったか!」と驚かされることがあるでしょう。
発想力が鍛えられるだけでなく、仕事にも役立つので、一石二鳥です。
仕事上の課題は、発想力を鍛える絶好の題材なのです。