優しい人になるには、優しい言動を心がけましょう。
たとえば、仕事に苦しんでいる人がいれば手伝ったり、悩んでいる人がいれば相談に乗ったりなどです。
優しく接することが、優しい人になることでもあります。
ギブ&ギブの精神で徹底的に優しく接すると、周りの人から喜ばれるでしょう。
とことん優しく接するなら、優しい人になれると思われがちですが、ここに注意点があります。
「とにかく何でも優しく接すればよい」と考えるのは、少し違うのです。
優しく接するのはよくても、それが甘やかす行為になってはいけません。
相手が困っているなら、どんな宿題でも無条件に肩代わりする。
相手が抱えている仕事なら、どんな内容でも手伝う。
相手が借金に困っていたら、言われるがままに資金援助する。
これはよくないのです。
優しいのではなく、甘やかしている状態です。
優しく接するのはいいですが、甘やかすのはNGです。
「優しい」と「甘やかす」は違います。
優しい行為には、純粋な愛と親切心があり、相手のためになっています。
甘やかす行為は、無条件にわがままな行動を許している状態であり、相手のためになっていません。
甘やかす行為がエスカレートすると、相手を怠けさせ、堕落させてしまいます。
優しくしているつもりが、相手を堕落させる行為になっていることが少なくありません。
本当に相手のことを考えるなら、優しく接したくても、我慢しなければいけない場面があります。
たとえば、相手が勉強の宿題で苦しんでいるときです。
特別な事情があるなら手伝うこともあっていいですが、無条件に手伝うのは甘やかすだけ。
本人が宿題をしなければ意味がありません。
知識を覚えるのも、意味を理解するのも本人です。
本人がしなければいけない宿題なら、助けたくてもぐっとこらえることが大切です。
仕事を助ける場面でも同じです。
相手が仕事で困っているなら、何でも助ければいいわけではありません。
助けすぎると、本人の成長や変化を奪うことになります。
相手のためになる仕事なら、あえて見守ることも必要でしょう。
相手が借金に困っているとき、言われるがままに資金援助をするのはNGです。
言われるがままにお金を貸していると、本人の金銭感覚はますます鈍くなる一方です。
お金を返してくれない場合、最悪、人間関係の縁も切れてしまう危険もあります。
たとえ親友からのお願いであっても、きちんと断ったうえで、一緒に返済計画を立てたほうが、相手のためになります。
本当に優しい人は、優しくなることはあっても、甘やかすことはありません。
一言で言えば「優しい人になっても、甘やかす人にはなるな」です。
自分がしようとしている行為が、優しさなのか甘さなのか、きちんと区別することが大切です。