緊張対策には、有酸素運動が役立ちます。
運動とはいえ「筋トレ」ではなく「有酸素運動」という点がポイントです。
実のところ有酸素運動は、緊張を高めることにつながります。
有酸素運動をすると、一時的に交感神経が活発になります。
交感神経とは、自律神経の1つであり、全身の活動力を高める働きをします。
有酸素運動によって交感神経が活発になると、体温や心拍数が上昇したり、興奮や緊張を高めたりします。
これでは単なる悪影響に思えますが、注目すべきは「運動した後」です。
有酸素運動を終えると、その反動でしばらく副交感神経が優位に傾きやすくなります。
体温や心拍数が低下して、興奮や緊張が落ち着き、結果として普段よりリラックスできます。
言い換えると「有酸素運動した後の数時間は、緊張しにくい状態になる」と言えます。
あなたも運動で汗をかいた後、しばらく心地よいリラックスを体験した経験があるのではないでしょうか。
この反動作用を緊張対策として利用すれば、本番の緊張を抑えやすくできます。
たとえば、本番当日の朝、有酸素運動はいかがでしょうか。
本番当日の朝は少し早起きをして、数キロのジョギングを楽しみます。
しっかり体を動かして、たっぷり汗をかいておきます。
ジョギングの後はシャワーを浴びれば、すっきりします。
当日の朝に有酸素運動をしておけば、数時間は副交感神経が優位になった状態が続きます。
心地よい気持ちで、本番を迎えられるはずです。
ただし、注意点があります。
有酸素運動が有効とはいえ、へとへとになるまで体を動かすのは逆効果。
あまり運動が激しすぎると、体力の消耗が激しくなり、疲れや眠気を増やしてしまいます。
緊張対策として有酸素運動をするなら、激しくなりすぎない程度に心がけましょう。