本番前には、できるだけたくさん練習をしておきましょう。
スピーチであれプレゼンであれ、練習は無駄になりません。
練習をすればするほど慣れることができ、本番でスムーズに発表できるようになります。
発表内容の一部を集中的に練習します。
慣れてくれば、最初から最後まで全体を通したリハーサルを行うようにします。
さて、1人で練習するときでも、工夫をすれば、大勢に見られているような状況を作れます。
それは、想像力の活用です。
私たちに人間には、想像力という素晴らしい能力があります。
想像力は、お金も時間も必要ない手軽な方法ですが、本番らしさを高めるのに役立ちます。
1人で行うリハーサルであっても、大勢の人がいる様子を想像すればいいのです。
大勢の人がいることを想像しながら練習すると、1人で行うリハーサルでも、人前で話している感覚を作り出せます。
想像力の可能性を最大限まで引き出し、できるだけ具体的に想像してください。
難しいかもしれませんが、できるだけ生々しく想像するのがポイントです。
たとえば、上司の前で発表する予定なら、上司が目の前に座っていて、じっと見ている様子を想像します。
取引先の前で発表する予定なら、担当者が熱心に聞いている様子を想像します。
特定の人物を想像すると、ますます本番に近い状況になり、本番での緊張を和らげることができます。
もちろん厳密に言えば本物の人ではないため「人前で発表する機会」とは違いますが、近い経験ができます。
想像力の程度なんて大したことないと思っていませんか。
いいえ、想像力の力は侮れません。
「想像力くらいでは疑似体験できない。緊張も興奮もできない」などと思うかもしれませんが、誤解です。
思い出してください。
私たちが睡眠中に見る夢も想像力ですが、現実と同じように緊張や興奮をしたことがあるでしょう。
夢から覚めたとき、緊張で汗をびっしょりかいていたり、興奮で心臓が高鳴っていたりした経験があるはずです。
たかが想像とはいえ、本気で鮮明にイメージできれば、現実と同じように興奮や緊張することが可能です。
本気になった想像は、もはや現実と区別がつかないくらい具体的です。
想像力を最大限に活用して、大勢の聴衆がいる様子を想像しましょう。
本気で想像すれば、1人によるリハーサルでも十分緊張や興奮を体験できます。
本気で想像力を働かせることができたとき、もはや場数の1つになります。