「自分は、感じの悪い言葉遣いをしていないだろうか」
そう自分を振り返る習慣があるかどうかです。
自分を振り返る習慣がないと、誰かに指摘されるまで気づけません。
「よく言われます」というフレーズは、できるだけ会話で控えたい一言です。
あからさまに、悪い言葉ではありません。
実際、よく言われることに対して「よく言われます」というのは、会話の流れに沿っています。
「そうだよ」とは、相手の発言に同意する言葉です。
ところがこの一言は、時と場合によって、相手を不快にさせることもあるため配慮が必要です。
たとえば、次のようなやり取りを経験したことはありませんか。
自分に癖があるとわかっていても、なかなか直さない人がいます。
そうした人は、必ずこう言います。
「誰にも迷惑をかけていない」と。
聞かれていないことまで話す癖があるなら注意してください。
余計な一言になるケースが多いからです。
もちろんすべてが悪いわけではありません。
同じ名前が何人かいると、呼び方に困る場面があります。
たとえば、ある人に寄せ書きを書く場面があるとします。
「山田」という名字が2人いると「どちらの山田なのか」と困惑します。
「そんなふうに見えない」
誰もが一度は口にした言葉でしょう。
この言葉は奥が深いため、使い方が重要です。
応援しているときに、どんな言葉を使うか。
応援で最もよく使われる言葉といえば「頑張ってね」という一言です。
相手の背中を押す、力強い一言ですね。
煩わしく感じるとき「面倒くさい」という一言がよく使われます。
できるだけ避けたいことがあれば「面倒くさい」という一言で、遠回しにニュアンスを伝えられます。
たしかに「面倒くさい」は便利な一言ですが、怖い一言でもあるのです。
会話がよく途切れる人には、ある口癖がよく聞かれます。
「どうでもいい」という一言です。
「どちらでも良い」「私は気にしない」「好きにすればいい」などの意味ですが、影響はそれだけにとどまりません。
人と会ったとき、いつもと違った様子に気づくことがあります。
何があったのか気になり「どうしたのですか」と尋ねたとき、よく聞かれる返事があります。
「いろいろあったんです」という一言です。
独り言を言いながら仕事をする人を見かけることはありませんか。
「これは何だ」
「そういうことか」
太りすぎは健康に良くありません。
ふくよかな程度ならいいのですが、明らかに基準値を上回った肥満体は、健康に悪影響です。
そのため太っている人には、相手のためを思って、こう助言したくなるでしょう。
何か悪い出来事が起こった後、こんな言葉を言う人がいます。
「こうなると思っていた」です。
もちろん前々から忠告をしていた場合なら、まだわかるのです。
2人きりの話し合いが終わったとき、相手から感謝されることがあります。
「ありがとうございました」
そう言われたとき、あなたはどうしますか。
すでに理解している話に接したとき、言いたくなる一言があります。
「わかっている」です。
同じ話を繰り返し聞かされるのは、面倒や退屈に思うでしょう。
ときどき自分のことを「ばばあ」と呼ぶ女性がいます。
「おばさん」なら、まだいいのです。
「おばさん」という言い方は一般的であり、普段からよく使われる言葉です。
決め付ける言い方には要注意です。
ちょっとした一言でも、人間関係にひびを入れる可能性があります。
たとえば「最近の若者は礼儀作法に欠けている」という非難を聞くことがあります。
軽い気持ちで、否定の言葉を、2回繰り返すことがあります。
「ダメ。ダメ」
「違う。違う」
「ですから」という言葉には慎重になってください。
相手に不快感を与えやすいワードだからです。
デリケートな言葉であり、使い方には慎重になっておく必要があります。
「読書は好きですか」という質問にどう答えますか。
この質問には「はい・いいえ」の一言で答えることができます。
「はい、好きです」
人は、感情の生き物です。
人を巻き込んでいくためには、感情を込めることが不可欠です。
もちろんビジネスや公式の場では、感情を抑えた話し方が大切です。
同じ人に、同じ話を何度もしないことです。
感動した出来事は、何度も話したくなるかもしれません。
もう一度話せば、面白い内容を聞いて、また相手を喜ばせられると思う人もいるでしょう。
「言っている意味、わかりますか」という口癖は、ありませんか。
相手がきちんと理解しているのかが不安になったとき、自然と口にする言葉です。
しかし、心配になっても「言っている意味、わかりますか」というフレーズは、あまりいい印象を受けません。
「するべき」と言われて嬉しい人はいないでしょう。
「するべき」と言われると、緊張感が走り、嫌な感じがあります。
「学生なら勉強すべき」と言われると、逆に勉強のやる気がなくなります。
間違いを指摘することは素晴らしいことです。
間違いを指摘すれば、相手はそれに気づきます。
「教えてくれてありがとう」と感謝されるように思います。
相手の話がわかりやすいと感じたとき、どう返事をしますか。
「なるほど」という返事が多いのではないでしょうか。
「きちんと納得しましたよ」という意味を表現する一言です。
重い荷物を1人で苦しみながら運んでいるとき、近くにいる人が仕事を手伝ってくれました。
とっさに感謝を伝えますが、どんな言葉を言うかです。
「すみません。ありがとうございます」
「これくらいできるよね」
そんな言葉遣いに心当たりはありませんか。
相手が実力者の場合、わざわざできるかどうか確認するまでもない場合があります。
会話のとき「今からですか」という一言には注意してください。
禁句というわけではありませんが、要注意の一言です。
確認が必要なときに使うのならいいのです。
「自分は、感じの悪い言葉遣いをしていないだろうか」
そう自分を振り返る習慣があるかどうかです。
自分を振り返る習慣がないと、誰かに指摘されるまで気づけません。
しかも、人に何かを注意するのは勇気がいることであるため、わざわざ教えてくれる人は少数です。
自分が感じの悪い言葉遣いをしていても、なかなか気づけないのです。
だからこそ、自分で振り返る習慣が大切です。
会話中、相手の様子がいつもと違えば、後で会話を振り返ってみましょう。
「自分は何か悪いことを言ったかな。言葉遣いが悪かったかな」と振り返ってみます。
ほんの3分でいいのです。
1人になったとき、ふと考えてみるといいでしょう。
いつもとは違う相手の様子がきっかけになり、自分の言い方の悪い点に気づきやすくなります。
他人に指摘されると受け入れにくくても、自分で「直そう」と思ったことなら、素直に受け入れられるでしょう。
言葉遣いの悪い点が見つかれば、次回から注意すればいいのです。
忘れそうなら、手帳やノートに書き留めておくといいでしょう。
書き留めれば、見返すたびに思い出せ、いっそう改善が促されます。
誰かに言われるのを待つより、自分から改善です。
振り返る習慣があれば、言葉遣いの改善はどんどん早くなります。
「よく言われます」というフレーズは、できるだけ会話で控えたい一言です。
あからさまに、悪い言葉ではありません。
実際、よく言われることに対して「よく言われます」というのは、会話の流れに沿っています。
しかし、会話の流れは自然でも、言わないほうが無難です。
会話のテンポが悪くなりやすいからです。
「よく言われます」と言われた相手は、少し複雑な気持ちになります。
「ほかの人と言葉がかぶったのか」
「なんだ、またか。あなたも同じだね」
「もう少しほかのことを言ってよ」
こうしたことを言われた印象があります。
「よく言われます」と言う本人も、自然とため息が出て、気の抜けた表情になりがちです。
そういう表情を見せられたり、言葉を返されたりすれば、相手はもう何も言えなくなるのです。
会話のテンポを悪くしやすい言葉のため、控えたほうが無難です。
では、実際よく言われることに対しては、どう返事をすればいいのでしょうか。
初めて言われるかのように、普通に返事をすればいいだけです。
「よく言われます」と言いたい気持ちを、抑えましょう。
よく言われることでも、初めて言われるかのように返事ができるかです。
そういう演技や会話ができる人になりましょう。
「そうだよ」とは、相手の発言に同意する言葉です。
ところがこの一言は、時と場合によって、相手を不快にさせることもあるため配慮が必要です。
たとえば、次のようなやり取りを経験したことはありませんか。
「あの人は頭がいいですね」と言ったとき「そうだよ」と返事をされる。
「初めて知りました。すごいですね」と言ったとき「そうだよ」と返事をされる。
「なかなか奥が深くて難しいです」と言ったとき「そうだよ」と返事をされる。
こんな場面で、少しむっとした経験はありませんか。
「それくらい誰でも知っている。そんなことも知らなかったの」
そう遠回しに言われている気がして、いい気分がしません。
少しでも会話で優位に立とうとしている印象があり、威圧を感じます。
相手は悪気がないのかもしれませんが、すっきりしない気持ちになるのです。
そういうやり取りに自分も心当たりがあれば、直しましょう。
「そうだよ」という一言が、相手を不快にさせることもあります。
こういうときに最適なのは、共感や納得の言葉です。
たとえば「そうですよね」「なるほど」などです。
相手の気持ちを素直に受け止める言葉遣いを心がければ、引き続き、気持ちのいい会話を楽しめます。
自分に癖があるとわかっていても、なかなか直さない人がいます。
そうした人は、必ずこう言います。
「誰にも迷惑をかけていない」と。
たしかに人に迷惑をかけていなければ、無理に直す必要はないでしょう。
癖も個性の1つ。
いろいろな癖を持つ人がいるからこそ、多様性が生まれ、世の中が面白くなります。
しかし、迷惑をかけていないと思う癖は、本当に迷惑をかけていないのでしょうか。
実際のところ、人に迷惑をかけていないと思う癖の大半は、誰かに迷惑をかけているのが現実です。
たとえば、爪を噛んだり、足を小刻みに動かしたりなどです。
誰にも迷惑をかけていないと思いますが、意外なところで迷惑をかけています。
周りの人に不衛生や落ち着かない印象を与え、不快な気持ちにさせているのです。
意図しないところで誤解をされるのは、本人にとっても不本意でしょう。
不衛生や不潔と誤解されれば、周りの人は「あまり近づかないようにしよう」と思い、離れていくに違いありません。
結果として、人が寄りつかない寂しい人生に陥りやすくなるのです。
その原因を生み出しているのは、自分です。
癖を直さない癖を、直すことです。
気持ち良い社会をつくるためにも、一人ひとりの行動が大切です。
癖はあっていいのですが、人を不快にする癖なら、素直に直したほうが賢明です。
聞かれていないことまで話す癖があるなら注意してください。
余計な一言になるケースが多いからです。
もちろんすべてが悪いわけではありません。
補足情報として役立つ場合もありますが、それはあくまで限定的です。
安易に聞かれていないことまで話すと、会話の雰囲気を悪くさせることが多々あります。
たとえば、次のような言葉遣いの癖があるなら注意が必要です。
「肉料理と魚料理があります。どちらになさいますか」と聞かれたとき「肉料理でお願いします。魚料理は嫌いです」と答える。
「バニラ味とチョコ味があります。どちらがお好きですか」と聞かれたとき「チョコ味が好きです。バニラ味は嫌いです」と答える。
余計な一言が含まれていることにお気づきですか。
「肉料理でお願いします」はいいですが「魚料理は嫌いです」は余計です。
「チョコ味が好きです」はいいですが「バニラ味は嫌いです」は余計です。
本人は正直に答えたつもりかもしれませんが、これは良くありません。
わざわざ嫌いなほうまで答えてしまうと、会話の流れが悪くなります。
時には不快感や悪印象につながることも少なくありません。
本人に悪気はないのでしょう。
親切心なのかもしれません。
「選んだ理由を答えたなら、ついでに選ばなかった理由も答えたほうが親切だろう」という気持ちもあるのでしょう。
だからといって、嫌いなことまで話すのは余計です。
親切な感じがありますが、会話にネガティブな印象を与えます。
会話に違和感や不快感が混じってしまい、気持ちの良い会話の流れを妨げます。
聞かれたことだけ答えるようにしましょう。
2つの選択肢があるときは、希望だけ答えましょう。
好きなことを聞かれたときは、好きなことだけ答えましょう。
「肉料理と魚料理があります。どちらになさいますか」と聞かれたとき「肉料理でお願いします」とシンプルに答えます。
「バニラ味とチョコ味があります。どちらがお好きですか」と聞かれたとき「チョコ味が好きです」とシンプルに答えます。
嫌いなことまで答える必要はありません。
物足りなく感じる人もいるかもしれませんが、これでちょうどいいのです。
シンプルがいちばんです。
嫌いな理由や選ばなかった理由を答えるなら、相手から聞かれたときです。
聞かれていないことまで話すなら、本当に役立つ内容なのか、よく考えてから発言してください。
余計な一言になりそうなら、言いたくてもぐっとこらえるの賢明です。
同じ名前が何人かいると、呼び方に困る場面があります。
たとえば、ある人に寄せ書きを書く場面があるとします。
「山田」という名字が2人いると「どちらの山田なのか」と困惑します。
ニックネームでもあればいいのですが、ない状況もあるでしょう。
そこでわかりやすく、特徴を加えた表現をすることがあります。
「若いほうの山田です」
「痩せているほうの山田です」
「髪の毛が多いほうの山田です」
こう書けば、どの山田さんかすぐわかります。
よく見られる書き方ですが要注意。
マナー違反に当たる可能性があります。
「若いほうの山田」と書けば、そうでない山田さんは年を重ねていることがわかります。
「痩せているほうの山田」と書けば、そうでない山田さんは、間接的に太っているとわかります。
「髪の毛が多いほうの山田」と書けば、そうでない山田さんは薄毛であることが想像できます。
気にしない人もいるでしょうが、気にする人もいるでしょう。
悪気はなくても失礼な表現になり、不快感を与える原因になります。
場合によっては、思わぬトラブルをこともあります。
わかりやすい特徴でも、コンプレックスや弱点を刺激する呼び方は控えたほうが賢明です。
この場合、当たり障りのない書き方が適切です。
「ショートヘアの山田」「営業部の山田」などの書き方なら、誰も傷つけません。
書こうとしている特徴は、そうでない人に不快感を与えないか、書く前に一度考えてみましょう。
もし書き方に迷ったら、フルネームが無難です。
「そんなふうに見えない」
誰もが一度は口にした言葉でしょう。
この言葉は奥が深いため、使い方が重要です。
使い方によっては、相手を喜ばせることもあれば、傷つかせることもあります。
たとえば、20代に見える人が「実は33です」と言ったとき「30代には見えません」と言えば、喜ばれるでしょう。
「お若く見えますよ」というポジティブな意味に受け止められます。
その一方で、使い方を誤ると、相手を不快にさせることがあります。
たとえば「子どもが好きです」と言ったとき「そんなふうに見えない」と言われると、どう感じるでしょうか。
心の冷たい人間であるように言われた感じがして、いい気持ちはしないでしょう。
また「勉強を頑張っています」という人に対して「そんなふうに見えない」と言われると、やはり不快に感じるはずです。
勉強をサボっているように言われた気がして、気分を害するでしょう。
「そんなふうに見えない」という一言は、相手を喜ばせることもあれば、傷つけることもあります。
ささいな一言でも、心にぐさりと突き刺さり、長く残り続けるものです。
できるだけ傷つける使い方は避け、喜ばせる使い方を心がけましょう。
一度言ってしまってからでは、取り返しができません。
言う前に「この場面で使うのは正しいだろうか」と、一度考える習慣をつけましょう。
応援しているときに、どんな言葉を使うか。
応援で最もよく使われる言葉といえば「頑張ってね」という一言です。
相手の背中を押す、力強い一言ですね。
しかし、頑張っている人に「頑張って」という応援もいいのですが、少し困った顔をするでしょう。
言われなくても、すでに頑張っているからです。
「もう頑張っているよ」「これ以上は頑張るのはちょっと厳しいな」と思い、嬉しいのですが、素直に喜べません。
場合によっては「自分は頑張っていないと思われているようだ」と誤解されることもあります。
ではこういうとき、どう応援すればいいのか。
「無理しないでね」という応援が喜ばれます。
すでに十分頑張っている人は、力が入りすぎている状況です。
頑張りすぎて体が固まっているときは、力を入れるより、抜くほうが適切です。
そんなとき「無理をしないでね」と言えば、力が入りすぎている自分に、はっと気づかされます。
また、相手からの優しい気遣いの一言に癒やされ、精神状態のバランスが保てます。
頑張っている人には「無理をしないで」という優しい応援のほうが、喜ばれるのです。
煩わしく感じるとき「面倒くさい」という一言がよく使われます。
できるだけ避けたいことがあれば「面倒くさい」という一言で、遠回しにニュアンスを伝えられます。
たしかに「面倒くさい」は便利な一言ですが、怖い一言でもあるのです。
「面倒くさい」という一言は、思考を停止させる言葉です。
「面倒くさい」と言った瞬間、それ以上、考える努力を放棄するため、進歩しなくなります。
素晴らしいアイデアが生まれるのは「どうしよう、どうしよう」と必死になって考えるときです。
面倒くさいと言ってしまうと「どうしよう、どうしよう」と必死に考えなくなります。
思考力を鍛える機会を失います。
素晴らしいアイデアが生まれるチャンスを失います。
そして人を、惰性へと導いてしまうのです。
人がほかの霊長類と違うのは、高度に発達した思考力があるからです。
面倒くさいと言って考えなくなると、野生の猿と同じになってしまいます。
面倒くさいと言わず、考え続ける習慣を身につけてください。
ストレスも、適度の範囲なら役立ちます。
面倒くさいと言いそうになる自分をぐっとこらえて、考え続けることです。
すぐ思いつかなくてもいい。
すぐ考えがまとまらなくてもいい。
必死になって「どうしよう、どうしよう」と考える機会をつくることが大切です。
そのときに思考力が鍛えられ、人としての磨きがかかるのです。
会話がよく途切れる人には、ある口癖がよく聞かれます。
「どうでもいい」という一言です。
「どちらでも良い」「私は気にしない」「好きにすればいい」などの意味ですが、影響はそれだけにとどまりません。
「どうでもいい」という一言は、会話を途切れさせる言葉です。
何か質問をしたとき「どうでもいい」と言われると、会話にどんよりした暗い雰囲気が漂います。
「嫌だ。面倒だ。それ以上考えても仕方ない」
「どうでもいい」と言われると「この人には考える気がないのだな。何を言っても無駄だろう」と思ってしまいます。
話題を雑に扱っているようにも感じて、良い印象がありません。
遠回りに「あまり話しかけないでくれ」と言われているように感じます。
会話を放棄している印象があるため、話したいという気持ちが冷めてしまい、会話が途切れてしまうのです。
「どうでもいい」という一言は禁句です。
自分の人生からなくてもいいくらいです。
返事をするなら、会話の流れを止めない表現を意識しましょう。
「どうでもいい」と言いそうになったときは、別の表現に言い換えます。
「なるほど」
「難しいね」
「鋭い考えだね」
「何とも言えないね」
「はっきりした答えがないね」
表現の角が少し取れるだけで、会話の流れが止まらずに進むのです。
人と会ったとき、いつもと違った様子に気づくことがあります。
何があったのか気になり「どうしたのですか」と尋ねたとき、よく聞かれる返事があります。
「いろいろあったんです」という一言です。
おそらく実際にいろいろあったのでしょう。
朝、いつもの時間に起きようとしたら、二度寝してしまった。
二度寝のせいで焦っていると、交通事故に遭ってしまった。
交通事故のせいで、落ち込んでいた。
落ち込んでいたため、仕事でミスを犯してしまった、などです。
事情が込み入っていて、すべて説明しようとすると、時間がかかる場合があります。
そんなとき「いろいろあったんです」という便利な一言で済ませることがあります。
便利だから、使う頻度も多くなりがちです。
しかし「いろいろあったんです」と言われた側の立場を考えてみましょう。
「いろいろあった」と言われると、何があったのかわかりません。
雰囲気によっては「それ以上、聞かないでほしい」というニュアンスに聞こえることもあります。
つまり、それ以上、会話が途切れやすい一言なのです。
「いろいろあったんです」という一言は、相手をがっかりさせ、会話を途切れさせます。
わざと会話を終わらせたい場合はいいのですが、会話を豊かにしたければ、言わないほうがいい一言です。
すべて話さなくてもいいのです。
一部でもいいので、何があったのか、具体的に話してみましょう。
「寝坊したから」
「今日は、事故に遭ったから」
「今、少し落ち込んでいるから」
一部でもいいので具体的に話せば、事情がわかり、会話が広がるのです。
独り言を言いながら仕事をする人を見かけることはありませんか。
「これは何だ」
「そういうことか」
「ちょっと待ってよ」
一瞬、自分に話しかけているのかと思って振り向くと、単なる独り言だと気づきます。
1回や2回くらいならいいのです。
うっかり独り言を言うことは、誰にでもあることですね。
しかし、独り言が癖になっている人は、独り言が頻繁です。
ひどい人になると、1日中、言い続けることもあります。
独り言が頻繁になると、周りの人はずっと気になって落ち着かず、業務が妨げられるでしょう。
さて、問題はどう指摘するかです。
よくありがちな方法は、やり返しです。
相手の独り言を黙らせてやりたいと思い、自分もわざと独り言を言って、相手を困らせようとします。
どれだけ独り言が迷惑であるかを相手にわからせれば、相手は自然とやめるだろうと思うからです。
ありがちな対応ですが、要注意です。
結局のところ、やり返すと相手と同じ状態です。
感情的で幼稚な手段であり、賢い対応とは言えません。
多くの場合、相手もいら立ちが強くなり、人間関係が悪くなるという最悪の結末になるのです。
では、どう対応するのがいいのでしょうか。
心がけたいのは、大人の対応です。
まず話しやすい仲なら、直接相手にお願いをしてみるのもいいでしょう。
言葉を慎重に選んでお願いしましょう。
「独り言が少し気になります。できれば控えていただけると、助かります」
優しい言い方をすれば、相手も理解して、改善に努めてくれるでしょう。
もし自分から言いづらいなら、上司に相談する方法もあります。
上司からその人に指摘をしてもらえば、穏便に改善される傾向があります。
感情的な対応は避け、落ち着いて大人の対応を心がけましょう。
太りすぎは健康に良くありません。
ふくよかな程度ならいいのですが、明らかに基準値を上回った肥満体は、健康に悪影響です。
そのため太っている人には、相手のためを思って、こう助言したくなるでしょう。
「痩せなさい」と。
悪気はなく、あくまで相手のためを思って発した言葉ですが、実は危険な一言です。
太っている人に「痩せなさい」と言っても、おそらく効果は乏しいでしょう。
場合によっては、逆効果になる可能性もあります。
学生時代を思い出してください。
勉強をしようとしたとき、親から「勉強しなさい」と言われ、急にやる気をなくした経験があるはずです。
命令されると反発したい気持ちが強くなり、意欲がそがれます。
それと同じ状況が「痩せなさい」という助言にも当てはまります。
太っている人も、内心は「痩せたほうがいい」とわかっています。
そんなとき他人から「痩せなさい」と言われれば、むっとします。
「命令されたことはやりたくない」という反発が強くなり、痩せようとする意気込みが妨げられるのです。
では、どう助言すればいいのか。
本当に相手を心配して助言するなら、次の言葉が効果的です。
「健康を大切にしてね」です。
単刀直入に「痩せなさい」と命令するのではなく、本人に気づかせ、背中を押す言葉が大切です。
心配する表情を見せながら、気持ちを込めて言いましょう。
優しい気遣いの一言から「痩せたほうがいいですよ」という真意を読み取ってくれるでしょう。
相手の心配する気持ちに触れたとき、その期待に応えたいと思うようになります。
そのとき、本気で痩せようと決意するのです。
何か悪い出来事が起こった後、こんな言葉を言う人がいます。
「こうなると思っていた」です。
もちろん前々から忠告をしていた場合なら、まだわかるのです。
「それはトラブルの元になる」
「いつか大ごとになるから、早めに改善したほうがいい」
前々から忠告していて、実際にトラブルが起こった後なら「こうなると思っていた」というのもありでしょう。
話のつじつまが合います。
厳しい発言でも、そこには「相手を心配する気持ち」があります。
しかし、トラブルが起こってから、急に「こうなると思っていた」と言い始めるのはNGです。
これは、後出しじゃんけんと同じです。
感じの悪いルール違反です。
こういう発言をする人には決まったパターンがあります。
いつもトラブルが起こってから、急にぶつぶつ言い始めるのです。
しかも上から目線で偉そうに言うのが特徴です。
「自分は前からわかっていた」と言わんばかりの発言です。
「前から見抜いていた」「実は予想できていた」というニュアンスを伝えたいのでしょう。
思考力や先見力の鋭さをアピールしたいつもりかもしれません。
鋭い一言に思えますが、そうではありません。
結果を見てからの発言は、予測ではなく、感想です。
結果を見た後なら、誰でも言えます。
言ったところで、何の役にも立ちません。
「それなら先に言ってくれよ」「どうして忠告してくれなかったの?」と思われ、周りをあきれさせるだけなのです。
2人きりの話し合いが終わったとき、相手から感謝されることがあります。
「ありがとうございました」
そう言われたとき、あなたはどうしますか。
おそらくあなたも「ありがとうございました」と言い返すのではないでしょうか。
もちろん普通はこれで十分です。
話し合いは、お互いの協力によって成り立つものです。
「おかげさまです。自分もお世話になりました」という意味で、お互いに感謝を伝え合うのは自然ですね。
さて、この返事についてですが、さらに気持ちよくする工夫があります。
「こちらこそ」が付け加えてみましょう。
「こちらこそ、ありがとうございました」
おや、不思議です。
「こちらこそ」が加わっただけで、丁寧な印象がより強くなりました。
「ありがとうございました」という一言は、シンプルですが、奥の深い言葉です。
よく使われる言葉であるため、それだけでは、社交辞令のように聞こえてしまうことがあります。
そんなとき「こちらこそ」という一言を加えれば、いつもより丁寧なお礼ができます。
社交辞令の雰囲気がなくなり、心から感謝をしている雰囲気が出やすくなるのです。
たった一言を付け加えるだけで、感謝の言葉がもっと輝きます。
すでに理解している話に接したとき、言いたくなる一言があります。
「わかっている」です。
同じ話を繰り返し聞かされるのは、面倒や退屈に思うでしょう。
しかし「わかっている」と言われた相手の立場を考えてみてください。
「それくらい知っている」「何度も同じ話をしないでくれ」などと言われた気がするでしょう。
自分が言ったことを否定され、見下されたような印象があります。
おそらくもやもやした気持ちを抱き、首をかしげるでしょう。
うっかり言ってしまいがちですが、人間関係にひびを入れやすい一言なのです。
では、わかっていると言いそうになったとき、どうするか。
静かにもう一度聞くのです。
ポイントは「再確認」として受け止めて聞く姿勢です。
あなたの注意を促すため、時間をかけて、わざわざ同じ話を繰り返してくれていると考えます。
うろ覚えの部分があれば、記憶をはっきりさせる機会にできます。
繰り返し話す様子から、より重要な内容であると判断できるでしょう。
再確認として考えれば、同じ話を聞いても無駄ではありません。
穏やかな気持ちで、素直に繰り返し聞くことができるのです。
ときどき自分のことを「ばばあ」と呼ぶ女性がいます。
「おばさん」なら、まだいいのです。
「おばさん」という言い方は一般的であり、普段からよく使われる言葉です。
ときどき言いすぎることもあるかもしれませんが、さほど目くじらを立てるほどでもないでしょう。
しかし「ばばあ」という言い方は良くありません。
謙遜のつもりで「私はばばあだからね」と言っていませんか。
「あなたのほうが美しいです」
「私には、若いころのような美しさはありません」
「私より美しい人はたくさんいます」
わざと自分を低く表現したいのかもしれません。
謙遜の意味で使っていれば、自分を卑下しているだけに思えます。
相手に遠慮して、控えめに振る舞っているだけに思えるかもしれませんが、注意したい一言です。
実際のところ、まったく謙遜になっていないからです。
同じ年齢の女性が「私はばばあ」という発言を聞いたとき、どう思うでしょうか。
「私はばばあだからね」
これは大変失礼な発言です。
自分はよくても、周りが受ける印象を考えてみてください。
「ばばあ」と卑下した発言は「女性の価値は年齢と美しさで決まる」と言っているように聞こえます。
「年齢を重ねるのは悪いこと」「美を失った女性には価値がない」というふうに聞こえます。
誤解を招きやすい発言であり、スマートではありません。
そばに年配女性がいれば、価値の低い人間として扱われているように感じて、不快な思いをするでしょう。
女性にとって美しさは大切な要素ですが、それですべてが決まるわけではありません。
自分は謙遜のつもりでも、実際は傲慢な発言になっているのです。
そもそも「ばばあ」という呼び方には品がありません。
一般的に「ばばあ」という言葉は、年配女性をののしるときに使う言葉であり、悪い印象しかありません。
とげとげしさがあり、誰が聞いてもむっとします。
響きも印象も悪く、不快感があり、余計な誤解まで招きます。
同じ女性から嫌われてしまい、余計な敵を増やすことになるでしょう。
「私はばばあ」と言えば言うほど、本人が醜く見えるでしょう。
「私はばばあ」と言う人は、その言葉のとおり、老けるのも早くなるのです。
心当たりがあるなら、今すぐ禁句にしましょう。
淑女らしくない発言であるのは間違いありません。
たとえ謙遜のつもりでも、使わないのが正解です。
決め付ける言い方には要注意です。
ちょっとした一言でも、人間関係にひびを入れる可能性があります。
たとえば「最近の若者は礼儀作法に欠けている」という非難を聞くことがあります。
もちろん本人にとっては、自分が思う正直な意見なのでしょう。
何かの特徴を一言で言い表せるのは楽なので、つい使いがちです。
しかしこの発言は、つまらないトラブルを生むもとです。
「最近の若者は礼儀作法に欠けている」というのは、すべての若者を対象とした言い方です。
一切の例外を認めていません。
自分が思う正直な意見とはいえ、誰かを傷つける可能性があります。
最近の若者は礼儀作法に欠けていると思っても、実際は、礼儀正しい若者もたくさんいます。
当てはまらない人から反発を生む可能性があります。
さらに、自分にも偏見が生まれ、行動範囲が狭まったり誤解を招きやすくなったりなどの悪影響があります。
決め付ける言い方をする癖はありませんか。
当てはまらない人もいるなら、決め付ける言い方は見直したほうが賢明です。
どうしても表現したいときは、言い方に注意しましょう。
「傾向がある」
「目立つような気がする」
「よく見かけるようになった」
角のない表現のほうが、寛容に受け入れられるでしょう。
軽い気持ちで、否定の言葉を、2回繰り返すことがあります。
「ダメ。ダメ」
「違う。違う」
「やめた。やめた」
よく聞かれる言葉ですね。
悪気があって、言っているのではありません。
強調したいと思い、軽い気持ちで口にしているのは、わかります。
しかし、強調すると、感じが悪くなるものです。
否定の言葉は、それにネガティブな意味があります。
ネガティブな否定の言葉を強調しすぎると、慌てて話をしているような印象があり、聞いた側も焦ります。
品が失われ、印象が悪くなります。
否定の言葉を2回繰り返しても、いいことはありません。
会話のテンポが悪くなるだけです。
2回繰り返しそうになったら、1回にしましょう。
「ダメ」
「違う」
「やめた」
すっきりした印象になりましたね。
意味は十分に通じます。
否定の言葉だからこそ、一言です。
余分な言葉を削ることで、会話に磨きがかかります。
「ですから」という言葉には慎重になってください。
相手に不快感を与えやすいワードだからです。
デリケートな言葉であり、使い方には慎重になっておく必要があります。
接続詞として使うのならいいのです。
「明日は早朝に出発ですから今日は早く寝ましょう」というように、接続詞の使い方なら問題ありません。
自然な順接であり、不快に感じるところもありません。
しかし「返事の一言目」で使うのは要注意です。
いつの間にか相手に不快感を与え、嫌われている可能性があります。
会話のとき「ですから」という言葉で損をしている人がいます。
悪気はなくても、相手に不快感を与えるワードであるのは事実です。
「明日の9時に伺ってもよろしいでしょうか」
「ですから9時以降ならいつでも結構です」
「○○という理解でよろしいでしょうか」
「ですから先ほどご説明しましたように」
返事が「ですから」から始まると、相手は眉をひそめるでしょう。
「先ほど言いましたよ。聞いていなかったのですか」というニュアンスに聞こえます。
相手は自分がばかにされたように感じて、かちんとくるのです。
「そんなつもりで言ったわけではない」と思う人もいるかもしれませんが、大切なのは「相手に伝わった印象」です。
コミュニケーションで大切なのは「何を言ったか」ではなく「どう伝わったか」です。
不快感を与える言葉は、徹底的に排除することです。
「ですから」は余計な一言です。
自分の言葉を振り返ってみて、心当たりがあるなら今すぐ改善をおすすめします。
「ですから」を言いそうになったとき、どうすればいいのでしょうか。
「はい」と言い換えてください。
肯定する言葉であり、ポジティブなニュアンスがあります。
トーンを上げて、はきはきした声で言いましょう。
「明日の9時に伺ってもよろしいでしょうか」
「はい、9時以降ならいつでも結構です」
「○○という理解でよろしいでしょうか」
「はい、そのとおりです」
「はい」という返事は気持ちのいい言葉です。
肯定の言葉で返事をすると、コミュニケーションがスムーズになります。
明るくて気持ちのいい印象を与えるので、どんどん会話も弾んでいくのです。
「読書は好きですか」という質問にどう答えますか。
この質問には「はい・いいえ」の一言で答えることができます。
「はい、好きです」
「いいえ、苦手です」
一言で完結できる質問です。
一応質問には答えていますが、聞かれたことだけ答える会話になっています。
きちんと質問には答えて問題はないのですが、十分でもないのです。
そこで会話が途切れてしまい、後に続きません。
すぐ沈黙になり、相手を困らせるでしょう。
また一言で終わらせる様子から「会話を続けるのが嫌なのかな」という印象を、相手に与えることもあるでしょう。
「はい・いいえ」で答えられる質問には、できるだけもう一言加える習慣を持ちましょう。
補足説明を加えると、上手に話を引き延ばせます。
「はい、好きです。知らない世界を知ることができるので、よく読んでいます」
「いいえ、苦手です。活字をずっと見ていると眠くなってしまいます」
何か一言加わると、話が具体的になり、相手は返事がしやすくなります。
積極的に一言を加えてくれたことから「会話をもっと楽しみたい」という気持ちも伝わってきます。
好感が持て、話が盛り上がるのです。
聞かれたことにもう一言加えて、会話を盛り上げていきましょう。
人は、感情の生き物です。
人を巻き込んでいくためには、感情を込めることが不可欠です。
もちろんビジネスや公式の場では、感情を抑えた話し方が大切です。
余計な感情を含めないほうが、聞きやすい場面があるでしょう。
しかし、プライベートや非公式の場では、話し方は自由です。
堅苦しいことは考えず、もっと自由な話し方を心がけてみましょう。
ポイントは、感情を込めた話し方です。
楽しい話をするときは、楽しそうに話しましょう。
にこにこした表情になる。
白い歯を見せる。
声のトーンを上げる。
身ぶり手ぶりを加える。
すると、楽しい話がいっそう楽しく聞こえ、会話が盛り上がります。
悲しい話をするときも、無表情で淡々と話すより、悲しそうに話しましょう。
ため息もつく。
元気のない表情になる。
かすれたような声で話す。
すると、悲しい話がいっそう悲しく聞こえます。
会話に感情が含まれているほうが、より人間味のある会話ができます。
そのときの状況を思い浮かべながら話すと、いっそう気持ちに力が入るでしょう。
人間味のあふれる話し方ができれば、会話力が上がり、人間関係もどんどん豊かになります。
同じ人に、同じ話を何度もしないことです。
感動した出来事は、何度も話したくなるかもしれません。
もう一度話せば、面白い内容を聞いて、また相手を喜ばせられると思う人もいるでしょう。
ところが、実際はどうでしょうか。
面白い出来事は何度も話したくなるかもしれませんが、相手の気持ちを考えましょう。
旅行に行った話を同じ人に繰り返すと「その話はもう聞いた」と思うでしょう。
感動的な話でも、すでに聞いた話は退屈です。
話は、ニュースのようなものです。
初めて聞くときは驚きや感動があっても、2回目からはすでに知っているため、もう驚きも感動もありません。
重要なのは、新鮮であること。
重大かどうかより、新しいかどうかです。
たわいのないことでも、新しい話のほうが、面白く感じます。
常に新しい話を提供できるように心がけましょう。
同じ話ができるのは、1人につき、1回までです。
新しいことがないと思うなら、自分の行動力が足りない証拠です。
外に出て、町に出かけましょう。
世の中のさまざまなテーマに興味関心を抱けば、ネタはどこにでも転がっています。
たとえば、今あなたが立っている場所から、周りを見渡してください。
「気になることを見つけよう」と思って見渡せば、今すぐ何かを見つけられるはずです。
その話を誰かに話せば、面白くなります。
「言っている意味、わかりますか」という口癖は、ありませんか。
相手がきちんと理解しているのかが不安になったとき、自然と口にする言葉です。
しかし、心配になっても「言っている意味、わかりますか」というフレーズは、あまりいい印象を受けません。
人を見下すような、偉そうな言い方に聞こえやすいからです。
言われた人は、むっとして、不愉快になります。
偉そうにされると、いい話でも、それ以上聞きたくなくなります。
実際に意味がわからなくても、威圧的な態度のせいで「わかりません」と素直に言いにくいです。
意見や要求を、無理やり押し通す様子と感じやすいのです。
しかし、です。
相手がうなずきもせず、ぼうっと聞いていると、相手の理解を確かめたくなるときがあるのもたしかです。
「言っている意味、わかりますか」と言いたくなれば、別の表現に言い換えましょう。
「わからないことがあったら言ってね」です。
横柄になるのではなく、謙虚になります。
ほんの少しだけ表現を変えるだけで、ずいぶん印象が変わりますね。
「自分の話し方が悪いかもしれないね。わからないことがあったら言ってね」という言い方をすれば、悪い気はしません。
相手も気兼ねなく、質問しやすくなるのです。
「するべき」と言われて嬉しい人はいないでしょう。
「するべき」と言われると、緊張感が走り、嫌な感じがあります。
「学生なら勉強すべき」と言われると、逆に勉強のやる気がなくなります。
「最後まで責任を持つべき」と言われると、責任が実際より重く感じます。
勉強をしようと思ったとき、親から「勉強しなさい」と言われて、やる気をなくすのと同じです。
行動しなければ非難され、行動しても褒められない。
押し付けるような言葉には「そうして当然」というニュアンスがあるため、嬉しい気がしないのです。
世間の常識や価値観を、問答無用で押し付ける印象があるため、反発が生まれやすくなります。
では、どうするか。
「するべき」という言葉は「したほうがいい」に変えましょう。
「学生なら勉強したほうがいい」
「最後まで責任を持ったほうがいい」
押し付けがましい印象が和らぎましたね。
「したほうがいい」は、おすすめする言い方です。
勧めてはいますが、強制ではなく、最終的な判断は相手に委ねています。
選択する余地を与えているため、相手にとって受け入れやすくなるのです。
言葉は、本当に面白い。
言い方を少し工夫するだけで、ずいぶん印象が変わります。
「するべき」より「したほうがいい」という言い方を、したほうがいいのです。
間違いを指摘することは素晴らしいことです。
間違いを指摘すれば、相手はそれに気づきます。
「教えてくれてありがとう」と感謝されるように思います。
ところが実際の日常では、少し事情が違います。
「間違いを指摘する」という行為には注意してください。
余計な一言になる可能性が高いからです。
時と場合によって「間違いを指摘する指摘する」という行為は、悪印象につながることがあることを覚えておいてください。
特に注意したいのは、相手がうんちくを話している場面です。
にこにこしながら相手が気持ちよくうんちくを話すことがあります。
「これはこうなんだよ。知ってた?」
上機嫌で話すことがあるでしょう。
面白いうんちくを知っているなら、自分の知識を披露したくなるもの。
このとき、話の内容に間違いがあることに気づくやいなや、安易に指摘する人がいます。
「それは違います。正しくはこうです」
自分としては間違いを指摘することで親切なことをしたと思っているのでしょう。
間違いを指摘することで、自分の賢さをアピールしたいのかもしれません。
もちろん契約や取引のような場面なら、間違いがあれば、きちんと指摘することが必要です。
法律が関わる場面では間違いがあってはいけません。
相手の発言内容に間違いがあれば、そのままにせず、きちんと指摘して意識合わせをすることが絶対です。
しかし、普段の雑談であれば、安易に間違いを指摘しないことです。
間違いを正した瞬間、むっとされるでしょう。
相手から笑顔が消え、険悪な空気が流れ始めるに違いありません。
うんちくの間違いを指摘することは、相手に恥をかかせることになるからです。
うんちくの間違いを指摘すると、相手に恥をかかせることになります。
「あなたはばかですね」とけなされているように感じるでしょう。
「私のほうが詳しいですよ」と偉そうな印象を受けてしまいます。
相手は、偉そうに話している分だけ体裁が悪くなります。
親切のつもりでも、相手のうんちくを指摘する行為には注意したい。
大切なのは「相手がどんな気持ちになるか」です。
相手が気持ちよくうんちくを話しているとき、間違いに気づいても、ぐっとこらえることです。
うっかり間違いを指摘して正してしまうと、かえって悪印象につながってしまいます。
それこそ「余計な一言」というものです。
相手の話に間違いがあっても、にこにこ気持ちよく話しているなら、間違いに気づいても、そのままにすることです。
会話では印象が大切です。
話の中に間違いがあっても、そのままにする配慮も必要です。
気持ちいい会話を最優先するためです。
相手が上機嫌でうんちくを話しているなら、間違いに気づいても、そのままにこにこしながら聞き続けましょう。
気づかないふりも、マナーです。
相手が自慢げにうんちくを話しているなら「なるほど。知りませんでした!」と素直に驚くことです。
たとえ間違いであるとわかっていても、演技でいいので「目からうろこが落ちました」とうなずいてください。
驚くリアクションほど、嬉しいリアクションはありません。
相手はますます上機嫌になり、会話が弾んでいきます。
あなたにも良い印象を持つのです。
相手の話がわかりやすいと感じたとき、どう返事をしますか。
「なるほど」という返事が多いのではないでしょうか。
「きちんと納得しましたよ」という意味を表現する一言です。
もちろんその返事でもいいのですが、それに一言加えてみましょう。
「なるほど。わかりやすい」です。
「なるほど」で納得した後「わかりやすい」という褒め言葉を続けます。
相手は話を終えたとき「自分の話は理解してもらえただろうか」と不安になっています。
自分は理解できていても、相手は理解できていないのでは意味がありません。
そんなとき、相手から「わかりやすい」というフィードバックがあれば、自分の話し方に自信が持てます。
「良かった」と安心できます。
褒められて嬉しく思えば、さらにわかりやすい説明を心がけてくれるでしょう。
相手の話がわかりやすいと思ったら「わかりやすい」と言ったほうが喜ばれるのです。
重い荷物を1人で苦しみながら運んでいるとき、近くにいる人が仕事を手伝ってくれました。
とっさに感謝を伝えますが、どんな言葉を言うかです。
「すみません。ありがとうございます」
一度謝ってから、お礼を言っていませんか。
「わざわざ気を遣って申し訳ないです。感謝します」という意味です。
相手に手間を掛けさせてしまい、申し訳ない気持ちがあるのでしょう。
しかし、謝罪が加わると、少しネガティブなニュアンスが混じります。
せっかく協力してくれた相手も、謝られると、すっきりしない気持ちになるでしょう。
こういうときは、素直に感謝して、喜びを伝えましょう。
「ありがとうございます。助かります」と言えばいいのです。
相手の協力によって自分が助かったことをストレートに表現します。
相手は自分の協力が役立っている実感ができます。
にっこりした表情で言えば、さらに喜ばれます。
嬉しくなって、ますます協力してくれるでしょう。
「これくらいできるよね」
そんな言葉遣いに心当たりはありませんか。
相手が実力者の場合、わざわざできるかどうか確認するまでもない場合があります。
確認を省くのはいいのですが、問題なのはその言い方です。
「これくらいできますよね」と言われた立場を考えてみましょう。
「ノー」と言わせないような言い方です。
「できて当然」と言わんばかりの言い方は、期待されているのはわかります。
しかし、圧力を感じるため、感じが良くありません。
もしかすると、ささいなことでもできないかもしれません。
こんな言い方をされると、できないことでも「ノー」と言えなくなります。
「これくらいできるよね」という口癖は、避けたほうがいいでしょう。
そのほか、相手にノーと言わせないような言い方は、全般的に好ましくありません。
「これくらいわかるよね」
「これくらい知っていますよね」
悪気のない言葉遣いでも、相手が気分を悪くするなら、控えておきましょう。
会話のとき「今からですか」という一言には注意してください。
禁句というわけではありませんが、要注意の一言です。
確認が必要なときに使うのならいいのです。
忙しいときや立て込んでいるときは、優先順位を考えるうえで、きちんと確認しなければいけない場面であるでしょう。
今すぐなのか、それとも後日でいいのか、確認の必要があるなら、どんどん口にしていいのです。
しかし、口癖や決まり文句など、安易に発言するのは注意したいところです。
時と場合によって「拒否のサイン」として誤解されやすいからです。
上司から「これをお願いね」と仕事を依頼されたとき「今からですか」と返事をすると、嫌がっている様子に映るでしょう。
友人から「レストランに行こう」と誘われたとき「今からですか」と返事をすると、困っているような印象を与えるでしょう。
自分としては普通に発言したつもりでも、相手からすると、少なからず否定的なニュアンスを受けます。
「そんなつもりで言っているのではない」と声を荒らげる人もいるかもしれません。
大切なのは「相手がどう感じるか」です。
自分では否定的な意味で発言したわけでなくても、相手からすると否定的に聞こえやすいのです。
「今からですか」が口癖になっている人は注意してください。
いつの間にか相手に拒否の印象を与え、思わぬ不利益を被っている可能性があります。
拒否サインとして誤解されるのは不本意でしょう。
禁句というわけではありませんが、誤解を招きやすい一言として頭の片隅に入れておくといいでしょう。
きちんと確認したいときなど、必要な場合を除いて、控えておくのが無難です。
「今からですか」と言いそうになったとき、どうすればいいのでしょうか。
シンプルかつ前向きな一言で返事をしましょう。
OKの意味なら、きちんとOKの返事を心がけるだけです。
上司から仕事を依頼されたら「はい、わかりました!」というシンプルな一言で十分です。
友人からレストランに誘われたときは「いいね、行こう!」と前向きな返事をしましょう。
きちんとOKの意味が伝わって、余計な誤解がありません。
コミュニケーションがスムーズになり、ポジティブな印象も与えるのです。