「コミュニケーション能力のある人」
そんな募集要項を見かけることがあります。
「そうか。会話の上手な人がいいのか」と思いますが、ちょっと待ってください。
ここで注目したいのは、コミュニケーション能力の具体的な意味です。
企業が求めるコミュニケーション能力を、具体的に把握していますか。
コミュニケーション能力とはいえ、意味はさまざまです。
目上の人とでも、堂々と話せる能力なのか。
大勢の前でも、緊張せずに話せる能力なのか。
初対面の人とでも、スムーズに話せる能力なのか。
厳しいクレームでも、我慢強く聞き続けられる能力なのか。
複雑な内容を、簡潔にわかりやすく説明できる能力なのか。
どれもコミュニケーション能力です。
「コミュニケーション能力があります」という端的な表現は、できるだけ避けるのが賢明です。
抽象的な言葉はぼんやりとしているため、伝わるようで伝わりません。
企業が求めているコミュニケーション能力を、具体的に分析しておくことが大切です。
たとえば、営業の仕事なら、わかりやすく説明する能力を中心にアピールすればいいでしょう。
人前で話す仕事なら、大勢の前でも緊張せずに話せる能力を中心にアピールすればいいでしょう。
重要な的を探し出し、しっかり狙いを定めるイメージです。
的を絞った言い方のほうが、時間の限られた面接で、効果的にアピールできます。