口臭に悩む人が、ふと思い浮かべる、単純な解決策があります。
「口臭の悩みは、黙ってさえいればいいのではないか」という発想です。
たしかに考え方としては間違っていません。
無口になっていれば、口から息を吐くことがないです。
次に、こう思うのです。
「口臭が気になるから黙っていよう。黙っていれば、口臭で迷惑をかけることもないだろう」
こう考えて、できるだけ無口でいようとするのです。
口臭の悩みは一件落着、と言いたいところですが、そうではありません。
むしろ、これは逆効果です。
無口になると、口臭は余計にひどくなります。
黙ってばかりで口を動かさないでいると、だ液の分泌が少なくなるからです。
口臭はだ液の量が減ると、どんどん強くなります。
寝起きの口がくさいのは、睡眠中に口を動かさないからです。
口を動かさないとだ液の分泌が少なくなり、口の中のにおいが強くなるのです。
口臭を抑えるなら、できるだけおしゃべりになるほうがいいのです。
おしゃべりな人のほうが、口臭になりにくくなります。
よく話して口を動かすことで、だ液の分泌が促されるからです。
もちろん周りの迷惑を考えずに話してばかりではいけませんが、無理をしてまで、無口になる必要はありません。
周りの人との適度なコミュニケーションは、口臭だけでなく、人間関係の悩みも小さくしてくれるのです。