お肌の曲がり角は、いつから始まるのか。
この問いには、さまざまなフレーズを耳にします。
「しわが目立ち始めるのは、25歳から」
「肌の弾力の低下は、20歳から始まる」
「肌の衰えは、実は18歳から始まっている」
どれが本当なのだろうかと思います。
しかし、もっと大切な前提を見落としていないでしょうか。
しみやしわだけが、老化のサインではないということです。
しみやしわは、あくまで老化が表面化して、目に見える状態になったものです。
しみやしわがなくても、体の中では、かなり早い段階から老化が始まっています。
では、肌の老化は、いつから始まるのでしょうか。
実は、肌の老化そのものは、この世に生まれた瞬間から始まっているのです。
生まれたばかりの赤ちゃんのころが、最も肌が新しい状態です。
時間が経つにつれて、少しずつ肌は古くなります。
0歳の赤ちゃんより、3歳の子どものほうが肌は古いです。
3歳より10歳の子どものほうが肌は古くなっていますし、10歳のより15歳の子どものほうが肌は古くなっています。
子どものうちは十分な弾力があるため、しみもしわも目立ちませんが、肌の奥では老化による衰えが少しずつ始まっています。
例えて言えば、カーペットです。
買ったばかりの新しいカーペットは、しみや汚れは1つもありません。
最もきれいな状態です。
しかし、買って使い始めた瞬間から、少しずつ劣化が始まります。
紫外線に当たるうちに、色あせてきます。
掃除を繰り返すほど、カーペットの毛がこすれ、表面が粗くなります。
お茶やコーヒーをこぼすと、しみがついてきます。
カーペットがだんだん古びていき、ある時期になると「汚れが目立ってきた」と思い始めます。
「お肌の曲がり角」は、20歳や25歳などという諸説がありますが、スキンケアを重視する目安ではありません。
多くの人が、肌の変化に気づいてからスキンケアを重視しますが、基本的なスキンケアは、もっと若い時期から開始できます。
人生における紫外線の50パーセント以上は、20歳までに浴びるものだといわれています。
「若いうちは肌を乱暴に扱っても回復力があるから問題ないだろう」
そう思うのですが、実際は表面化していないだけで、傷は肌の奥に蓄積されています。
厳密には、生まれた瞬間から肌の老化が始まるわけです。
生まれた瞬間から肌を大切にするのが理想的です。
若いうちから、毎日顔を洗ったり、意味のない日焼けは避けたり、毎日お風呂に入ったりなどです。
基本的なスキンケアですね。
「肌を大事にする」という意識を若いころから持ち続けることは、無駄ではありません。
スキンケアに限らず、肌は生まれたときから大事にしましょう。