執筆者:水口貴博

場を盛り上げる30の会話術

30

いずれにせよは、言わないほうがいい。

いずれにせよは、言わないほうがいい。 | 場を盛り上げる30の会話術

会話の中で「いずれにせよ」という発言をする人を耳にします。

比較的に気軽に口にしてしまう言葉ですが、この表現は注意です。

なぜでしょうか。

たとえば、次の単純な言葉を聞いてどう感じますか。

「さっきからいろいろ話をしているけれど、いずれにせよ、キャンセルにしよう」

「AでもBでも、いずれにせよ、謝りに行こう」

いずれにせよと言われると、あまり気持ちがよくありません。

「どっちでもいいだろう」

「それ以上考えるのが面倒」

「もうどうでもいいだろう」

否定的なニュアンスが感じられるからです。

文法が間違っているかどうかの話ではありません。

文法や使い方としては間違っていません。

大切なことは、その発言を相手が聞いて、気持ちいいかどうかです。

話を取りまとめるのが面倒になって、うまい一言で言いくるめられたような気がします。

何だか、感じが悪いのです。

気にしない人もいるかもしれませんが、気にする人もいます。

後味の悪くなる表現です。

うっかり口にしてしまう人は要注意です。

では「いずれにせよ」と言いたくなったとき、どうすればいいのでしょうか。

「そういうことを踏まえて」と言うようにしましょう。

これまで話をした内容を総括したような言い方なら、気持ちのいい締めくくり方ができます。

きちんと相手の話を聞いたうえで話をまとめようとする姿勢が感じられます。

気持ちのいい会話の流れを維持できるのです。

場を盛り上げる会話術(30)
  • 「いずれにせよ」と言いそうになったら「そういうことを踏まえて」と言い換える。
まとめ

場を盛り上げる30の会話術

  1. 嫌いな話で盛り上げるより、好きな話で盛り上げる。
    これが気持ちのいい会話の鉄則。
  2. 大きな反応を心がけると、会話のテンポは、どんどんよくなる。
  3. 会話の反応は、言葉より表情に力を入れる。
  4. 「うん。
    そうだね」より「うん。
    うん。
    そうだね」。
  5. 「どうせ誰にでも言っているんでしょ」は禁句。
  6. わからない話が出たとき、相手を褒めるチャンスでもある。
  7. 会話の乗りがいい人は、負けるとわかっている喧嘩を売ってくる。
  8. お互いの共通点は、会話が盛り上がりやすい。
  9. 質問しながら、相手をさらりと褒める方法。
  10. 歓迎するフレーズを言えば、会話の乗りが自然とよくなる。
  11. 返事をあと0.1秒早くするだけで、会話のテンポは変わる。
  12. リラックスできるとはいえ、椅子の背にもたれたままの会話はよくない。
  13. 経験がなくても会話を続けられる、上手な返事の仕方。
  14. 大まかに話すと、会話のテンポがよくなる。
  15. 「感謝」だけの表現から「感謝+褒める」の表現へと変える。
  16. 嫌いなことの話をすると、なぜか大笑いする。
    そんな相手の本当の心理に、気づいていますか。
  17. 会話中、一瞬時計に視線が動くだけで、会話のテンポが悪くなる。
  18. 会話を、会話だけで、終わらせない。
  19. 「少し違う」と思うくらいでは、あえて反論しない。
  20. テーマについて知っていることを聞かれる前に話すと、盛り上がる。
  21. 会話上手な人は、いざというときのために、飴玉を持っている。
  22. 誰かと一緒に飲むお酒は、適量を守りにくい。
  23. 同じ会話は二度とできない意識を持つ。
  24. 自分の話した好物の話が、相手の人生を豊かにする。
  25. 相手を元気にさせる魔法の言葉。
    「その魅力は何?」
  26. 「その気持ちわかる」より「似たような経験がある」のほうがいい。
  27. 気の利いた返事をされると、いくら話をしても、疲れない。
  28. 会話に、正論を持ち込まない。
  29. 意外な発言を聞いても、どん引きした表情を表に出さない。
  30. いずれにせよは、言わないほうがいい。

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