難しい問題があります。
のりのいい会話を心がけるために、気の利いた返事を心がけようとします。
できるだけ鋭い返事のほうが、相手も喜びますし、会話も盛り上がるだろうと思うからです。
しかし、気の利いた返事を心がけていると、ある問題が起こりやすくなります。
返事が遅くなってしまうのです。
考える時間ができるからです。
返事が遅いと、相手は興味がないのかなと誤解したり、会話のノリが悪くなったりします。
会話ののりをよくしようと思った結果、逆に会話ののりを悪くしてしまうのです。
もちろん返事の内容も大切です。
しかし、返事の内容以上に、返事の早さはさらに大切です。
返事を、あと0.1秒、早くしましょう。
たった0.1秒です。
0.1秒で、変わります。
気の利いた返事を返すより、返事を早くするほうが、はるかにテンポがよくなります。
ただ返事が早いだけで「あなたの話を聞いています」「面白い話ですね」という前向きなニュアンスが相手に伝わります。
相手の話を聞いた瞬間に気の利いた言葉が思い浮かべば、すぐ返事をしましょう。
もし、気の利いた言葉が思い浮かばなければ「へえ」「なるほど」というありきたりな反応でもかまいません。
すぐ返事をすることが、会話を盛り上げるポイントです。
ありきたりな返事すら浮かばないなら、笑うというリアクションでもいいです。
積極的に笑うことも心がけましょう。
笑い声が聞こえるだけで、話が理解され、会話を楽しんでいることが相手に伝わります。
会話の雰囲気が温まり、テンポがよくなるのです。