執筆者:水口貴博

ワインの30の基本知識

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なぜ、ワインはたくさん種類があるのか。

なぜ、ワインはたくさん種類があるのか。 | ワインの30の基本知識

ほかのアルコール飲料とは違い、ワインには、桁外れの種類があります。

中心的なワインだけでも、100種類を超えます。

なぜ、これほど数多くの種類があるのでしょうか。

  1. ブドウの品種の違い

ブドウとはいえ、多くの種類があります。

たとえば白ワインには、淡色種のブドウから作られますし、赤ワインには濃色種のブドウから作られます。

そのほか、タネが大きなブドウもあれば、小さなブドウもあります。

渋みのあるブドウもあれば、甘みのあるブドウもあり、多種多様な品種が存在します。

  1. 産地の違い

どこで育てられるかも、重要な要因です。

地域が変われば気候が変わり、気候が変わればブドウの育ち具合が異なります。

また、ミネラルが豊富な土壌なら、ワインにもミネラル分が含まれ、独特の味わいになります。

  1. 製造法の違い

ワインの製造法も、数多くの種類があります。

たとえば、熟成をする際「木製のたる」と「ステンレス製タンク」のどちらを使うかで、味は変わります。

樽の場合は、木でできています。

木の風味がワインに溶け込みつつ、木目を通じて入ってくる微妙な空気がワインと混じり合い、ワインに複雑な風味をもたらします。

さらに細かく言うと、樽がどのような木からできているのかで、ワインの味も変わります。

独特の味わいを生み出しやすい製法ですが、樽の品質によってワインの熟成が左右されます。

そのため、不安定になりやすく、大量生産に向かないのが欠点です。

その点、ステンレス製タンクはそういうことがありません。

安定した状態でワインを熟成できるので、大量生産に向いていますが、面白みがなく平たいワインができやすくなります。

どちらがいいか、悪いかということはありません。

もちろん製造法はそのほかまだまだたくさんあります。

製造法のちょっとした違いによって、ワインはまったく異なった風味になります。

このように「品種」「産地」「製法」の3つの組み合わせによるパターンが多いため、ワインの種類も多くなっているのです。

ワインの基本知識(4)
  • ブドウの種類・産地・製造法の絶妙な組み合わせを、楽しむ。
ハウスワインは、レストランの実力が反映されている。

ワインの30の基本知識

  1. 色で分ける、3つのワインの特徴と違い。
    白、赤、ロゼ。
  2. 製法で分ける、4つのワインの特徴と違い。
    スティル、スパークリング、フォーティファイド、フレーバード。
  3. ワインの名前の起源がわかれば、一番アピールしたいポイントがわかる。
  4. なぜ、ワインはたくさん種類があるのか。
  5. ハウスワインは、レストランの実力が反映されている。
  6. 急いでワインを冷やしたいときの3つの方法。
  7. ワインは、作り手のこだわりや情熱が伝わりやすい飲み物。
  8. 酔うためにワインを飲むと、失敗する。
    ワインは味わうために飲む飲み物だ。
  9. ワインは、高価どころか、むしろ安い?
  10. プロに見える、スパークリング・ワインの上手な注ぎ方。
  11. ワインをおいしく飲むためのグラスの注ぎ方。
  12. なぜ、白ワイン用グラスより、赤ワイン用グラスのほうが大きいのか。
  13. ワインを保管するときに気をつけたい3つのタブー。
  14. ワインの「当たり年」「外れ年」の意味とは。
  15. シャンパンは、音を立てずに開けるのがエレガント。
  16. デザートワインの代表「貴腐ワイン」とは。
  17. ロゼの辛口スパークリング・ワインは、どんな料理にも合う万能ワイン。
  18. よいワインショップに見られる5つの特徴。
  19. ワインのコルク上部にあるカビは、品質劣化品と誤解されやすい。
  20. たくさんの種類のワインは、それだけ楽しみが存在するという証し。
  21. ブルゴーニュとボルドーの飲み比べは、ワイン入門コースにうってつけ。
  22. 高級なワインや持ち込みワインは、少し残して帰ると、ソムリエに喜ばれる。
  23. 11月の第3木曜日は、ボージョレ・ヌーボーの解禁日。
  24. ワインに含まれる酸化防止剤には、意外な効用がある。
  25. フランス産のワインでよく目にする「AOC」とはどういう意味なのか。
  26. 高価な高級ワインを、簡単に飲む方法。
  27. ワインの堅苦しい持ち方は、自分がおいしくいただくためのマナー。
  28. ワイナリーの見学ツアーに参加すると、ワインへの意識が向上する。
  29. プロに匹敵する、ワインのコルクの上手な開け方。
  30. フランスの「セカンドワイン」の意味とは。

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