執筆者:水口貴博

ワインの30の基本知識

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デザートワインの代表「貴腐ワイン」とは。

デザートワインの代表「貴腐ワイン」とは。 | ワインの30の基本知識

白ワインには、甘口から辛口まであります。

さらに甘口の中でも「超甘口」に分類される「貴腐ワイン」と呼ばれるワインがあります。

これは甘いワインです。

「甘い」という表現では、まだ足りないくらいです。

口にするやいなや、とろりと溶けてしまいそうになるほど、糖度の高いワインです。

そうした特徴から、一般的に食後に飲む「デザートワイン」として飲まれています。

どうやってこうしたワインが出来上がるのでしょうか。

通常のワインでは、採れたてのみずみずしいブドウを使います。

しかし、ブドウに特殊な細菌が付着すると、細菌によって水分を吸い取られてしわくちゃになり、ブドウがカビだらけになります。

いわゆる、腐ったブドウです。

この状態を見れば、捨てるしかないように思えますが、ブドウの中ではさまざまな反応が起こり、異常な甘みを生み出しています。

貴腐ワインは、こうしたブドウを使って作られます。

特別なブドウの状態ですから、一般的に製法が難しく、しかも大量生産ができないため、希少で高価なワインになります。

飲んだことがない人は、甘みを覚悟してから飲むようにしましょう。

かなり強い衝撃を受けるに違いありません。

大げさな表現になりますが、砂糖より、はるかに甘いです。

「世の中にこれほど甘い飲み物があるのか」と度肝を抜かれること、間違いなしです。

ワインの基本知識(16)
  • 食後のデザートワインに「貴腐ワイン」を飲んでみる。
ロゼの辛口スパークリング・ワインは、どんな料理にも合う万能ワイン。

ワインの30の基本知識

  1. 色で分ける、3つのワインの特徴と違い。
    白、赤、ロゼ。
  2. 製法で分ける、4つのワインの特徴と違い。
    スティル、スパークリング、フォーティファイド、フレーバード。
  3. ワインの名前の起源がわかれば、一番アピールしたいポイントがわかる。
  4. なぜ、ワインはたくさん種類があるのか。
  5. ハウスワインは、レストランの実力が反映されている。
  6. 急いでワインを冷やしたいときの3つの方法。
  7. ワインは、作り手のこだわりや情熱が伝わりやすい飲み物。
  8. 酔うためにワインを飲むと、失敗する。
    ワインは味わうために飲む飲み物だ。
  9. ワインは、高価どころか、むしろ安い?
  10. プロに見える、スパークリング・ワインの上手な注ぎ方。
  11. ワインをおいしく飲むためのグラスの注ぎ方。
  12. なぜ、白ワイン用グラスより、赤ワイン用グラスのほうが大きいのか。
  13. ワインを保管するときに気をつけたい3つのタブー。
  14. ワインの「当たり年」「外れ年」の意味とは。
  15. シャンパンは、音を立てずに開けるのがエレガント。
  16. デザートワインの代表「貴腐ワイン」とは。
  17. ロゼの辛口スパークリング・ワインは、どんな料理にも合う万能ワイン。
  18. よいワインショップに見られる5つの特徴。
  19. ワインのコルク上部にあるカビは、品質劣化品と誤解されやすい。
  20. たくさんの種類のワインは、それだけ楽しみが存在するという証し。
  21. ブルゴーニュとボルドーの飲み比べは、ワイン入門コースにうってつけ。
  22. 高級なワインや持ち込みワインは、少し残して帰ると、ソムリエに喜ばれる。
  23. 11月の第3木曜日は、ボージョレ・ヌーボーの解禁日。
  24. ワインに含まれる酸化防止剤には、意外な効用がある。
  25. フランス産のワインでよく目にする「AOC」とはどういう意味なのか。
  26. 高価な高級ワインを、簡単に飲む方法。
  27. ワインの堅苦しい持ち方は、自分がおいしくいただくためのマナー。
  28. ワイナリーの見学ツアーに参加すると、ワインへの意識が向上する。
  29. プロに匹敵する、ワインのコルクの上手な開け方。
  30. フランスの「セカンドワイン」の意味とは。

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