フランス産のワインのラベルを見ていると「AOC」という文字を見かけることがあります。
AOCとは、フランスのワインを取り締まる法律です。
1930年代、フランスでは長きにわたってブドウの不作が続きました。
そんな中、フランスの有名産地を語ったワインが出回り、フランスのワイン業界が大打撃を受けた時期がありました。
ワインの品質を確かめる目印がなければ、本物か偽物かを消費者が確認できるすべもなかったのです。
大打撃を受けたフランスは、偽物ワインの排除のため、ワインに関する法制化を進めました。
ワインの品質とフランスのワイン産地を保護する目的のため、1935年「AOC」という法律が出来上がったのです。
この法律には、使われるブドウの品種・栽培方法・醸造方法など、ワインの品質に関する基準が詳しく規定されています。
つまり「AOC」の記載があれば、たしかな品質が保証されているワインということです。
こう聞けば、希少で高級ワインというイメージが持たれますが、ものによります。
たしかに希少で高級なワインもありますが、安くて簡単に手に入るものもあります。
AOCというのはあくまでワインの品質の基準であり、ブランドではありません。
品質をクリアしているワインは数多く存在しているため、ものによっては手頃な価格で簡単に手に入ります。
ワインショップに行くことがあれば、ぜひAOCが付いたワインを探してみてはいかがでしょうか。