単品料理なら、それほど多くのマナーは必要とされません。
基本的なナイフとフォークの持ち方や、ナプキンの使い方くらいです。
そのほか、こまごまとしたマナーはありますが、それほど込み入った内容ではありません。
しかし、フルコース料理となると話は別です。
まず、ナイフとフォークがテーブルの上にずらりと並びます。
前菜から始まり、スープ、魚料理、口直しのソルベ、肉料理、デザート、コーヒーなど、さまざまな料理が次々と登場します。
驚くのは、料理によって専用のナイフとフォークが用意されることです。
しかも食事の種類によって、ナイフとフォークの使い方も異なります。
いえ、ナイフとフォークを使わない食べ方も必要です。
これまで基本的なテーブルマナーといえば、主にナイフやフォークの使い方程度でした。
しかし、それが、すべてではありません。
フルコース料理となると、振る舞い方だけでは対処できなくなります。
さまざまな料理が登場するため、それぞれの料理に応じたマナーが必要とされ、十分に習得しておく必要があるのです。
フルコース料理をスムーズに食べるためには、多くのテーブルマナーが要求されることになります。
フルコース料理は、テーブルマナーの総本山です。
ここからが、本当のテーブルマナーの始まりです。