テーブルマナーは、覚えることがたくさんあります。
マナーの習得には、多くの時間がかかると思われます。
しかし、それは誤解です。
「レストランの予約は面倒だなあ」
私は最初、そう思っていました。
わざわざ電話をしなくても、直接行けばいいだろうと思います。
レストランに入店した際、受付から「お荷物をお預かりいたします」と言われることがあります。
持っている荷物の大きさにもよります。
フォーマルなレストランで大きな荷物を持って入店をした場合、確実に言われると思っていいでしょう。
給仕がテーブル席へ案内をして引いてくれた椅子には、左側から座るようにします。
右側から座れる状況でも、できるだけ左側から座るのがマナーです。
ところで、なぜ左側からなのでしょうか。
テーブルマナーにたけた人と食事をすると、必ず皿がきれいになっています。
1滴のスープすら残っていません。
普通に考えると、皿には多少スープが残っているものです。
食事中の会話にも、気を配るのが上級者です。
食事中「汚い話」や「下ネタ」などの話題は、食事の味を損ねてしまうため、控えるべきです。
周りの人の耳に入り、いつの間にか周囲を不愉快にさせてしまうこともあるでしょう。
「かちゃん」
ナイフとフォークを、うっかり落としてしまいました。
新しいものに交換をしてもらうため、給仕を呼びます。
げっぷ・くしゃみ・おならは、不可抗力です。
人間の生理現象ですから、完全に防ぐのが難しいところですね。
欧米では、げっぷはおならより嫌われると言われるほどです。
コース料理では、取って付きのカップに入った飲み物が出てくることがあります。
カップスープ型の食べ物や飲み物です。
また、デザートにホットコーヒーが出る場合もあるでしょう。
レストランで食事をする際、一番気になることと言えば、やはり金額です。
平然な表情をしていても、心の奥底では金額を気にしている人も多いのではないでしょうか。
フォーマルなレストランでは、一皿の料理でも、いい値段です。
「え? そういう食べ方をしてもいいんだ。なるほど」
私がアメリカ留学中、洋食レストランでアメリカ人の面白い食べ方を見たことがありました。
初めて見たときは驚きましたが、合理的なやり方だなと感心しました。
フォーマルなレストランでフルコース料理をオーダーすると、ナイフとフォークがずらりと並びます。
一皿ごとに使うカトラリーが異なるためです。
一皿が登場するごとに、並んだナイフとフォークの外側から使っていきます。
給仕を呼ぶとき、どうしますか。
やはり多くの場合、手を挙げる場合が多いでしょう。
別にマナー違反でもなく、これでも正しいです。
テーブルマナーでは、きれいに食べるのが基本です。
できるかぎり食事を残すのはよくありません。
しかし、人間なら誰しも、1つや2つ苦手な食材はあるものです。
レストランでは、給仕との会話も大切です。
オーダーのとき、ふと気になったメニューがあれば「何だろう」と思います。
イタリア料理やフランス料理のメニューには、書かれている料理名を読んでも、想像が難しい料理が珍しくありません。
オーダーした料理が出されるやいなや、あっという間に平らげる人がいます。
料理が出た瞬間から手をつけるのはいいことです。
熱いものは熱いうちに食べ、冷たいものは冷たいうちに食べるのは、マナーの1つです。
噛んでいる途中で、次の一口を口にしていませんか。
まだ飲み込んでいないのに、次の食事を口に入れるのは、エレガントな食べ方ではありません。
その理由は2つあります。
食べ盛りの人が西洋レストランへ行くと、おそらくこう思うでしょう。
「これだけ?」という失意です。
一皿の量があまりに少なくて、驚きます。
「自分に厳しく、他人に優しく」という精神は、テーブルマナーにも通じます。
自分のテーブルマナーは、きちんとしておくことが大切です。
給仕・料理人・同席者を不愉快にさせるような食べ方は避けます。
「何だかこの人と一緒にいると話しやすいな」
レストランで食事をしていると、そういう人に巡り合うことはありませんか。
不思議と話しやすい雰囲気にさせてくれる人がいます。
サラダを食べる際、思わぬところで苦労をすることがあります。
フォークを使ってサラダを食べようとするのですが、サラダがうまく刺さらないのです。
サラダを折りたためばフォークで刺せるようになることもありますが、それすらできない状況のときもあります。
レストランでの食事は、必ずしもおなかがぺこぺこにすいているときとは限りません。
仕事でクライアントと食事をする際、おなかはすいていないが、話の流れからレストランで食事をすることもあるでしょう。
クライアントの手前「おなかがすいていないので食事はしません」とも言いづらいものです。
フィンガーボールについて、有名がエピソードがあります。
その昔、イギリス国王エドワード8世が、アラブ首長の要人を招待して開いた夕食会がありました。
そのとき、アラブの要人の1人がフィンガーボールの使い方をよくわかっておらず、思いがけない行動に出ます。
肉を使った料理には、肉の味を引き締めるためのレモンが一緒に登場します。
また、給仕にお願いをすれば、塩やコショウなど調味料ももらえます。
食べる前に、レモンや調味料を振りかける人も多いのではないでしょうか。
レストランで食事をするとき、できるだけ食事は残さないのがマナーです。
やはり給仕や料理人にとっても、残さずに食べてもらうほうが嬉しいと感じることでしょう。
もしオーダーの際、食べきれないとわかっているなら、給仕に「量を少なめ」と伝えるようにしましょう。
ナプキンは、口元の汚れを拭くときに、使います。
1人で食事をしているならいいのです。
もし、同席者がいる場合「汚れを拭いた」というしぐさは、少し恥ずかしいですね。
男性が女性とデートの際、レストランで食事をすることがあります。
通常、レストランでは、テーブルの上で会計を済ませます。
もし男性と女性がデートでレストランへ行く場合、男性が支払う場合も多いことでしょう。
クレジットカードの怖いところは、お金を使っている感覚が薄いことです。
見た目は、単なるカード1枚。
しかし、かなり高額の支払いを済ませることが可能です。
通常、お会計をお願いする際は、手を挙げて給仕を呼ぶことになります。
やってきた給仕に「お会計をお願いします」と言えば、しばらくして明細を持ってきてくれます。
一般的な方法であり、マナー違反ではありません。
カジュアルなレストランでは、レジやテーブルのところで、お会計を別々にする光景がよく見られます。
友人と大勢でレストランへ行き、食後、それぞれが自分の分の会計を済ませます。
5人のお客さんがいれば、給仕は5回、会計をしなければいけません。