執筆者:水口貴博

早朝の散歩習慣のすすめ

17

名医は、靴底を見る。靴底だけは嘘をつかない。

名医は、靴底を見る。靴底だけは嘘をつかない。 | 早朝の散歩習慣のすすめ

以前、お世話になった医者に、突然「靴底を見せてください」と言われ、驚いたことがあります。

「普段どのような生活をしていますか」という医者からの問いに対して、私は自分なりに回答していました。

これまで診てもらった医者は、患者の話を少し聞いて、薬の処方をして終わりでした。

そういうものだと思っていただけに、予想もしなかった質問で印象深く残っています。

すぐ「なぜ、そんなところを見るのですか」と尋ねたとき「なるほど」と思う回答が返ってきました。

「靴底から歩き方や歩く姿勢が見えてきます。靴は、患者さんの日常生活が見えやすいんですよ」

「あなたのことをもっと詳しく診断するためです」

はっとさせられました。

たしかに患者が医者に自分の普段の生活を語るときは、自分の都合のいいように答えやすい。

また病んでいるときは、客観的に自分が見られなくなることもあります。

また主観的になっているがゆえに、なかなか自分では自分が見えにくいこともあります。

自分では今の自分の状態は「こうだろう」という推定です。

合っているかもしれませんし、間違っているかもしれない。

そういうときこそ「靴」です。

靴は、嘘をつきません。

その人の人となりが、最も表れやすい場所の1つだからです。

靴が極端に汚れていれば、当然部屋も散らかっているでしょうし、食生活も乱れがちになっているはずです。

一概には言い切れませんが、参考にはなるはずです。

最も重要なのは「靴底」です。

靴底のゴム部分の減り具合が、左右のどちらかに偏っていたり、つま先やかかとが過剰にすり減っていたりなどです。

そうすれば、歩き方や姿勢は悪い状態になっているはずです。

がにまたで歩いていれば、靴のかかと部分が極端にすり減ります。

内股で歩いていれば、靴のつま先の外側がすり減ります。

靴底のすり減り方でその人の歩き方がわかり、姿勢まで見えてきます。

医者は、私の普段の生活を少しでも知り、正確な診断をしようとしていたのでしょう。

だからこそ、靴底を見たがろうとしていました。

突然ですが、今、あなたが履いている靴の靴底を見てみましょう。

どうなっていますか。

「自分では歩き方に問題ない」と思っても、実際のところはそう思い込んでいるだけかもしれません。

靴底のゴムのすり減り方が不自然な状態なら、いつの間にか歩き方もおかしくなっている証拠です。

その部分だけは、嘘をつかないのです。

早朝の散歩習慣のすすめ(17)
  • 靴底を確認して、自分の歩き方を振り返る。
1日10,000歩歩くより、1週間続けるほうが、はるかに大変。

早朝の散歩習慣のすすめ

  1. 人類は、頭を使うことで、生存競争を勝ち抜いた。
  2. 私たちは今、人類史上、最も「歩かない時代」に直面している。
  3. 頭を使って進化した人類なら、運動不足の困難も、頭を使って乗り越えられるはずだ。
  4. 「歩き」と「乗り物」は、状況に応じて使い分ける。
  5. 大変なのは最初だけ。
    歩くにつれて、楽になる。
  6. 散歩は知らず知らずの間に、意外な部分を活性化させている。
  7. 散歩は、たった100歩から始めると、うまくいく。
  8. 早朝こそ、散歩の恩恵を最も享受しやすいタイミング。
  9. 朝に散歩をすると、大変なことが1回減る。
  10. 歩くときに大切なのは、歩数や歩幅より、背筋。
  11. わずかな寄り道が、疲れを吹き飛ばしてくれる。
  12. 散歩に、運動神経はいらない。
  13. 植物の専門書を持ち歩けば、単なる散歩が勉強へと変わる。
  14. 植物の専門書を持って歩くと、自然と植物への感性が磨かれる。
  15. ウォーキングは、免疫力を高める手軽な方法。
  16. 運動は、しなくても、しすぎてもいけない。
  17. 名医は、靴底を見る。
    靴底だけは嘘をつかない。
  18. 1日10,000歩歩くより、1週間続けるほうが、はるかに大変。
  19. 気分によって、散歩のペースが変わるのではない。
    散歩のペースによって、気分が変わる。
  20. 規則正しいから散歩をするのではない。
    散歩をするから規則正しくなる。
  21. 散歩用シューズは、習慣になる前に買ってもいい。
  22. 散歩を続ける工夫は、難しそうで、簡単。
  23. くよくよ悩む暇があるなら、とにかく歩け。
  24. 目で本を読むより、耳で本を読むほうが、考えが膨らみやすい。
  25. 友人と話ながら歩くと、あっという間に、長距離が歩くことができる。
  26. 近所は、あまりに身近すぎるから、発見を見落としやすい。
  27. リラックスを求めるなら、晴れの日より、むしろ雨の日のほうがいい。
  28. 落ち込んだときこそ、歩く。
    悲しいときがあったときこそ、歩く。
  29. 歩くことで、骨が丈夫になる。
  30. 「いつかやろう」と思っている人は、永遠にすることはない。

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