執筆者:水口貴博

子育て上手な父親になる30の方法

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父親という遊び相手ほど、面白い相手はいない。

父親という遊び相手ほど、面白い相手はいない。 | 子育て上手な父親になる30の方法

水口家には、大きな座敷があります。

子どものころ、その大きな座敷は遊び場になっていました。

柔らかい緑色のじゅうたんが敷かれてあったので、けがをする心配もありません。

比較的、体を使った激しい遊びは座敷でするものと決まっていました。

特に父と座敷で遊んだ記憶は、今でもよく覚えています。

どんな遊びかというと、何のことはない「跳び箱」です。

跳び箱をわざわざ準備するのではなく、父が座敷の真ん中で四つんいになり、跳び箱の代わりになります。

私は、助走をつけて、父の背中を飛び越えていました。

初めは跳び箱の高さも低いですが、飛び越えるたびに、父が少しずつ腰を上げて高さを上げていきます。

飛び越えるたびに、父が褒めてくれます。

「おっ。すごいなあ。じゃあもう少し高くするぞ」

次第に跳び箱が高くなります。

まさに「人間跳び箱」です。

単純な遊びですが、面白くてたまりませんでした。

本物の跳び箱があって、一人で飛び越えるだけでは面白くないですが、なぜか父親が跳び箱になると、面白くなります。

自分だけではなく、父と遊んでいるという家族意識。

「跳び箱が跳べた!」という嬉しさ。

父に見られているという安心感。

飛び越えるたびに父に褒められるという快感。

もっと父に褒められたいと思い、やる気を出す。

どんなおもちゃで遊ぶより楽しく感じました。

おもちゃで遊んだ記憶より、はっきり記憶に残っています。

父と遊んだ跳び箱の記憶は、昨日の出来事であるかのように覚えています。

子どもにおもちゃさえ買い与えればいい、という問題ではありません。

たしかにおもちゃも楽しくて面白いですが、何か人の温かさに欠ける部分があります。

子どもにとって一番の遊び相手は、やはり両親です。

とりわけ、力の強い父親は、子どもの遊び相手にはうってつけなのです。

子育て上手な父親になる方法(18)
  • 子どもの遊び相手になる。
ストレス発散をするなら、子どもの遊び相手になればいい。

子育て上手な父親になる30の方法

  1. 父親が育児をする、子どもは自分に自信を持つ。
  2. 父が育児に参加することで「父」から「父親」へと成長する。
  3. 父が楽しそうに仕事をする背中を見て、子は育つ。
  4. 子どもの勉強のきっかけは、興味や関心から始まる。
  5. 子どもが破壊行為をし始めたら、強い興味や関心の表れている証拠。
  6. どんな遊びも、突き詰めれば勉強になる。
  7. 本当に家族を大切にする父親は「家族サービス」という言葉を使わない。
  8. 父親の趣味に、子どもを誘ってみよう。
  9. なぜ子どもにとって父は、母より遠い存在と感じてしまうのか。
  10. 母親の大変さを理解するために、男性こそ育児に参加する。
  11. 家族揃って食事ができるように、週に何度かは早く家に帰る。
  12. 特別な日に特別頑張る父は、大幅に評価が向上する。
  13. 疲れて育児に参加できないときは、母親へ育児をねぎらう言葉だけでも伝える。
  14. 叱るというのは、愛を伝えるということ。
  15. 叱るばかりはいけないが、まったく叱らないのは、もっといけない。
  16. 母親からの愚痴には「解決策」の前に「共感」からかけよう。
  17. 甘える父親は、もう1人の子どもである。
  18. 父親という遊び相手ほど、面白い相手はいない。
  19. ストレス発散をするなら、子どもの遊び相手になればいい。
  20. 親から暴力を振るわれた子どもは、友人にも暴力を振るうようになる。
  21. 父の仕事現場を見せてあげると、父の仕事のイメージが湧くようになる。
  22. 早く家に帰られる人は、気の利いた父親になるための気遣いをしよう。
  23. 愛の伝わるスキンシップがあれば、回数は少なくてもいい。
  24. 正しい力の使い方とは、大切な人を守るためである。
  25. 子どもの下品な言葉に、いちいち本気にならない。
  26. 男らしい父親なら、曖昧な返事は返さない。
  27. 夫婦仲のいい家庭は、子育てにもいい影響を与える。
  28. 子どもの失敗は、褒めたたえるくらいでいい。
  29. 子どもの話に、小難しい評価や感想はいらない。
    単に共感するだけでいい。
  30. 家の手伝いは、言い換えれば「体育の授業」である。

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