執筆者:水口貴博

出世の道を歩む30の方法

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上司を褒めるな。上司を認めろ。

上司を褒めるな。上司を認めろ。 | 出世の道を歩む30の方法

出世を目指すうえでやってはいけないことがあります。

「上司を褒める」という行為です。

上司を褒めてはいけません。

「どこがいけないの? 褒めるのはよいことじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、ここはよく勘違いされるところです。

褒めるという行為は、上の立場の人が、下の立場・同じ立場の人に向かってすることです。

親が子どもを褒めることも教師が生徒を褒めることも、上の立場の人が下の立場の人に向かってするから自然です。

友人同士や恋人同士で褒め合うのも、同じ立場同士のため問題ありません。

一方、部下が上司を褒めるのは、立場をわきまえない発言となるため注意が必要です。

たとえば、上司に「いつも仕事熱心で偉いですね」と褒めれば、むっとされるでしょう。

「この仕事はなかなかよくできているね」と褒めれば、上司を不快にさせるのは間違いありません。

良かれと思った褒め言葉が思わぬ誤解を招きます。

上司は上から目線で言われたように感じて、強い反感を覚えるでしょう。

上司を褒めてはいけないのです。

上司を認めることはOK

褒めていけないなら、どうすればいいのでしょうか。

大切なのは「褒めること」ではなく「認めること」です。

上司を褒めるのはNGですが、認めるのはOKです。

認める行為は、褒める行為とは違い、誰に対してもできます。

あなたの上司に素晴らしいところがあれば、褒めるのではなく、認めてください。

たとえば、上司が大量の仕事を素早く片付ける場面があるとします。

「すごいスピードですね!」と言えば、上司も誇らしく感じるでしょう。

部下の失敗を上司が許す場面があるとします。

「心が広いですね。私もそんなふうになりたいです」と言えば、上司としては自尊心をくすぐられるでしょう。

上司が子どもの誕生日で早めに仕事を切り上げて帰宅する場面があるとします。

「ご家族思いですね。きっと息子さんも喜ばれると思います」と言えば、上司も笑顔になるでしょう。

誤解しないでほしいのは、ごますり・ご機嫌取りになれと言っているのではありません。

上司の良いところを認めていくだけのこと。

「ただ事実を述べているだけ」と思ってください。

「上司を認めるところがない」と思うかもしれません。

尊敬できない上司だとして、じっくり観察していいところを探してください。

どんな上司にも必ずいいところが1つはあります。

「ここが素晴らしい」と思うことがあれば、すかさず認めましょう。

出世したいなら「認め上手」になろう

上司も人です。

自分のことを認められると嬉しく感じるものです。

自分のことを認めて肯定する部下がいると、やはり気分がいいもの。

上司を認めていくと「かわいげ」が出てきて、付き合いやすい部下として認められるでしょう。

認める行為は、誰に対してもできるので、部下や同僚に対しても有効です。

部下や同僚を認めれば人間関係も良好になっていき、サポートも得られやすくなるでしょう。

そして働きやすい職場にもつながります。

出世したいなら「認め上手」になってください。

上司を認めると、上司からも認められます。

出世の道を歩む方法(9)
  • 認め上手になって、上司の良いところをどんどん認めていく。
調整力の高い人が、出世する。

出世の道を歩む30の方法

  1. 「言行一致」ができる人に、出世の道が開かれる。
  2. 清潔感があって小ぎれいな人は、出世しやすい。
  3. 「仕事ができる人」になることは、出世に必要な最低条件。
  4. スタンドプレーは、出世の近道どころか回り道になる。
  5. 挨拶における3大ポイント。
    「先手の挨拶」「笑顔の挨拶」「分け隔てない挨拶」。
  6. 愚痴・悪口・噂話は、出世に悪影響しかない。
  7. 「出世希望」は、はっきり伝えておくほうがいい。
    希望者が優先される傾向は少なくない。
  8. 言われたことだけやる人は、出世できない。
    言われたことに「付加価値」をつける人が、出世する。
  9. 上司を褒めるな。
    上司を認めろ。
  10. 調整力の高い人が、出世する。
  11. 会社の近くに住んでいる人は、出世しやすい。
    理想は徒歩圏内。
  12. 議事録は、会社のキャッチアップに欠かせない書類。
    出席・欠席にかかわらず、きちんと確認しておこう。
  13. 頑固な心は、出世の壁となる。
    素直な心は、出世の突破口となる。
  14. 報告・連絡・相談は、普通にするだけで満足しない。
    徹底的にすることを目指すのだ。
  15. 論理的思考を身につけることは、出世に必要な条件の1つ。
  16. 決定権者に嫌われてはいけない。
    だからといってイエスマンでもいけない。
  17. 上司の好みや価値観は、出世に必要な教養。
  18. 細切れ時間に大きな仕事をしてはいけない。
  19. 良好な人間関係を築けることも、出世に必要な条件。
  20. 上司に「出世の必要条件」を質問してみよう。
  21. 落ち込みやすい人は出世できない。
    落ち込みにくい人が出世する。
  22. 打ち合わせは、開始時間だけでなく、終了時間も決めておこう。
  23. 会社のイベントには、できるだけ積極的に参加しよう。
  24. 人前で腕組みをすると、よい印象を与えない。
  25. 人の失敗を笑う人は、出世できない。
    人の失敗を学びに変える人が、出世する。
  26. 上手な手抜きは、仕事と出世の極意。
  27. 年収の1割を自己投資すれば、出世するのは時間の問題。
  28. 出世できない人は、謝り方が言い訳がましい。
    出世する人は、謝り方が潔い。
  29. すぐ人に聞く人は、成長も出世もできない。
    自分の頭で考える習慣のある人が、成長も出世もする。
  30. 出世の鍵を握るのは、仕事と無関係の趣味や遊び。

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