「私は頑張っています」
「私は努力しています」
熱意のある人がよく口にするセリフです。
ここに不自然があることにお気づきでしょうか。
日常でよく聞かれる2つの言葉ですが、注意したいポイントです。
人から「頑張っているね」「努力しているね」と言われるのはOKですが、自分から言うのはNGです。
自分から「頑張っています」「努力しています」と言うと、急に軽々しく聞こえます。
「わかってほしい」「認めてもらいたい」という感じが出てしまいます。
あるいは、そう誤解されやすくなります。
言葉の裏から承認欲求が見え隠れします。
自分ではそんなつもりはなくても、自分から言うことで、言葉の響きが急に軽くなります。
プロスポーツ選手やオリンピック選手を思い出してください。
「本当に頑張りました」
「たくさん努力してきました」
ずけずけ自分から言う人はいないはずです。
自分から言わない代わりに、周りから「あの人は頑張っている」「努力している」と言われます。
ここで大切なことがあります。
「頑張る」「努力する」という言葉は、自分から言うものではありません。
人から言われるものです。
自分から「頑張っています」「努力しています」と言わないことです。
急に軽々しく聞こえます。
自分から「頑張っています」「努力しています」と言って許されるのは、学生までです。
学生であれば、親や先生から「偉い」「すごいね」と褒められるでしょう。
しかし社会人になれば、自分から言うのは控えておくことです。
自分から「頑張る」「努力する」と言うのは、まだそれを特別な行為だと思っている証拠です。
社会人であれば「頑張るのが普通」「努力して当然」です。
特別な行為ではなく、普通の行為です。
うっかり自分から言おうものなら、失笑を買うことになるでしょう。
「では、普段は頑張っていないのですか。普段は努力していないのですね」と誤解されかねません。
仕事に対する姿勢を疑われることになるでしょう。
プロは、自分から「頑張る」「努力する」とは言いません。
ただ黙々と打ち込んでいて、結果を出し続けています。
口数を減らし、行動力で見せていきます。
自分の使命を果たすために、全身全霊で打ち込んでいます。
そもそも自分に合ったことをしているので、一生懸命という感覚はありません。
涼しい表情をしながら、すらすらやってのけます。
トレーニングもルーティンワークも、普通のこととして日常的に取り組んでいます。
膨大な仕事をこなしているにもかかわらず、本人は平気な様子です。
どんどん結果を出している様子を見て、周りは驚きます。
「あの人は努力している。頑張っている」と評価します。
プロであればあるほど、言う立場ではなく、言われる立場になります。
世の中には、そういう構図があります。