アイデア発想には、3大悪があります。
「見栄」「体裁」「プライド」です。
もちろん絶対悪いものというわけではありません。
見栄・体裁・プライドは、誰にでも大なり小なり持っている感情でしょう。
それぞれ社会生活を営む上で、少なからず必要な要素でしょう。
見栄を張って、少しでも仕事ができる人に見られたいときもあるでしょう。
評価されるため、はったりをかましたほうがいい場面もあります。
体裁を気にしなければいけないときもあります。
立場や肩書があると、社会人として最低限の体裁を整えておかなければいけない場面もあります。
長く仕事を続けていれば、自分の中で自信と確信が生まれ、プライドも出てくるはずです。
仕事に対するポジティブなプライドなら、意欲や根気にもつながるでしょう。
見栄・体裁・プライドのすべてが悪いわけではなく、必要とされる場面があるのも事実です。
しかし、アイデア発想に限っていえば、見栄・体裁・プライドほど邪魔になるものはありません。
アイデア発想では、常識や先入観にとらわれず、柔軟な発想をすることが必要です。
このとき、見栄・体裁・プライドがあると、束縛や制限になり、自由な思考が失われます。
「スマートな発想をしなければいけない」
「立派なアイデアを出して、尊敬されたい。頭のいい人と思われたい」
「こんなアイデアを言ったら、ばかにされるのではないか」
「アイデアが浮かんだが、くだらない内容だから、恥ずかしくて公表できない」
「自分のほうが先輩で年上なのだから、手本になるようなアイデアを出さなければいけない」
人目や評価を気にした瞬間、発想が萎縮してしまい、思考から柔軟性が失われます。
視野が狭くなって、現実的な思考になってしまいます。
頭が固くなると、いいアイデアは出せません。
見栄・体裁・プライドほど、アイデア発想の邪魔になるものはないのです。
見栄・体裁・プライドがあるなら、直ちに捨ててしまいましょう。
抵抗感があって今すぐ捨てられないなら、せめてアイデアを考えるときだけでも捨てるのが得策です。
ばかにされてもいい。
周りの目も無視する。
自分のほうが年上・先輩であっても、アイデア発想のときは気にしない。
人目も年齢も立場も忘れ、アイデア発想に全神経を集中させましょう。
見栄・体裁・プライドを捨てた瞬間、ふわっと心が軽くなり、思考が柔軟になります。
思考のストッパーが外れ、自由に好きなだけ発想を膨らませることができる状態になるのです。