アイデアが浮かんだら、きちんと表現することが大切です。
頭の中で思っているだけでは、単なる空想にすぎません。
大切なことは「アウトプット」です。
インスピレーションが湧いたら、すぐアウトプットに取りかかりましょう。
物語が浮かんだら、実際に記事を書いてみます。
イメージが浮かんだら、さっそく絵を描いてみます。
よいメロディーが浮かんだら、すぐ楽譜を起こしてみます。
表現することで、アイデアが形になり、具体化します。
ある程度形になれば、さらに次のアクションを起こしやすくなります。
しかし、表現するのはいいですが、すべて詳細に表現するのは注意が必要です。
アイデアは、すべて詳細に表現すればいいとは限りません。
詳細まで鮮明に表現してしまうと、結果が限定されてしまい、かえってつまらなくなることがあります。
大切な部分は詳細に表現するのは避け、わざとぼかすことも大切です。
曖昧な状態にすることで、受け手の想像を駆り立てることができるようになります。
たとえば、文学で嬉しい気持ちを表現するとします。
「嬉しかった」と明確に表現するのもいいですが、ストレートでは平凡なので、わざと曖昧な表現でぼかします。
「心が軽くなった」
「心に羽が生えた」
「笑みがこぼれた」
「自然と涙がこぼれた」
「スキップしたくなった」
曖昧な表現のほうが、解釈の幅が広がります。
わざとぼかした表現にすることで、受け手の考えや心情を投影でき、味わい深くなります。
秀逸な映画では、大事なシーンの手前でカットされるのが定番です。
告白するシーンがあり、次の瞬間、暗い表情で泣いているシーンに切り替われば、振られたのだと解釈できます。
闘病で苦しむ患者がいて、次の瞬間、葬式のシーンに切り替わることで、亡くなったものだと解釈できます。
飛行機が墜落していくシーンがあり、次の瞬間、ばらばらの機体のシーンに切り替わることで、墜落の様子を想像できます。
途中のシーンをカットするのは、意図的です。
あえて詳細に表現しないことで、受け手の想像に任せることができ、印象深くなります。
詳細に表現しないのも、1つのテクニックです。
アイデアは、形にすることが大切である一方、必要に応じてわざとぼかすことも有効です。
受け手の想像に任せることで、欠けた部分が補完され、最終的な表現が完成するのです。