販売促進のために、売れるアイデアを考える場面があります。
特別を意識しなければ、普通は「どうすればもっと売れるだろうか」と考えるでしょう。
頭をひねって知恵を振り絞り、売れるアイデアを出そうとします。
お客さんの笑顔をイメージしながら、あらゆる可能性を張り巡らして考えるでしょう。
ここに落とし穴があります。
往々にして売れるアイデアを出そうとすると、発想がワンパターンになりがちです。
売れるために、売れるアイデアを考えるのは当たり前です。
視点が普通では、発想が平凡のまま。
頭の中で念仏のように「売れるためには」と繰り返すたびに、視野が狭くなっていく。
常識や先入観にとらわれ、体裁が気になり、現実的な発想しかできなくなります。
売れるアイデアを出そうとすると、売れないアイデアしか出ないのです。
こういうときこそ、逆の発想です。
売れるアイデアを出したいなら、売れないアイデアを考えてみましょう。
「誰も興味関心を示してくれないだろう」
「必ず空振りで終わる」
「間違いなく売れない」
「絶対誰も買ってくれないだろう」
「むしろクレームの嵐になりそうだ」
遊び心を大切にしながら、面白おかしく考えてみましょう。
開き直って、ふざけてOK。
アイデアを考える段階ですから、どれだけ変なアイデアでもかまいません。
すると、不思議なことが起こります。
売れないアイデアを出そうとすると、ユニークな視点が生まれます。
遊び心があるので、どんどん面白い想像が膨らみます。
普段使わない脳の領域を使っている感覚になるでしょう。
売れないアイデアを出そうとすると、売れるアイデアが出るのです。
不真面目なことを、本気になって考えましょう。
遊び心を爆発させて、ばかばかしい発想をしようではありませんか。
アイデアを考える段階ですから、かっこつけたり見栄を張ったりする必要はありません。
好かれるアイデアを出したいなら、嫌われるアイデアを考えてみましょう。
おもしろいアイデアを出したいなら、つまらないアイデアを考えてみましょう。
大成功するアイデアを出したいなら、大失敗するアイデアを考えてみましょう。
そこに突破口があります。
「そうか。その方法があったのか!」と、新しい発見があるに違いありません。
秀逸なアイデアは「逆方向」にあるのです。