「フレンチ・パラドックス」という、不思議な話があります。
一般的に、動物性脂肪の多い食事を食べた後は、血液中の脂肪分が多い状態になります。
一時的ならいいのですが、長期間放置しておくと、血管の壁に脂肪分などがこびりつき、詰まりやすくなります。
その結果、心疾患を引き起こしやすくなります。
フランスはお国柄、動物性の食事を口にすることが多い国です。
日常生活で、肉・チーズ・バターなど動物性の食事が頻繁に登場します。
フランスは他国より、心疾患の患者が多いはず。
ところがです。
調べたところ、まったく逆の結果が出ました。
多いどころか、むしろ少なかったのです。
「なぜ?」
まったく逆の調査結果に、世界中が驚いたことがありました。
普通には考えられないことです。
これを「フレンチ・パラドックス」と呼ばれます。
専門の調査団が、さまざまな方面から調べた結果「フランス人は毎日赤ワインを飲んでいるからだ」という結論に至りました。
フランス人は、お国柄、動物性の食事を口にする機会が多いのですが、ワインを口にする機会も多い国です。
ワインの中でも特に赤ワインには「ポリフェノール」という抗酸化物質が大量に含まれています。
このポリフェノールという物質は、さまざまな病気を誘発する活性化酸素の生成を抑えるということがわかってきたのです。
この影響によって、ポリフェノールが一躍有名になり、世界中でワインが急に売れた事態が起こりました。
ただし、いくら健康に効果があるとはいえ、度が過ぎると体を壊します。
あくまで「適量」の赤ワインを「習慣的」に飲むことが、ポイントです。