食事中、ナイフをうっかり床に落としてしまうことがあります。
もちろんいいことではありません。
「しまった! やってしまった!」と思います。
このとき、どのような表情をしていますか。
ポイントは「表情」です。
ほとんどの人が、焦った表情になるのではないでしょうか。
しかし「やってしまった。大変だ」という大げさな表情をすると、同席者も給仕も、焦ります。
せっかくの会話も雰囲気も、中断しやすくなるのです。
もちろん落ち度ではありますが、大げさに謝ったりひどく悲観したりする必要はありません。
人間ですから、誰にでもうっかりすることはあります。
そういうときこそ、表情と態度が重要です。
顔色1つ変えず「失礼」と一言だけ、恐縮します。
落ち着いた表情のまま、さっと片手をあげ、給仕を呼びましょう。
小さな声で、ナイフが落ちたことを伝えます。
「ナイフを落としてしまいました。失礼しました」
それを見聞きした給仕も、落ち着いて対処してくれるでしょう。
何かミスをしても、ひどく取り乱さないことです。
平然とした表情で、落ち着いて行動です。
すると不思議なことに、失敗が失敗らしく見えなくなります。
うっかりナイフを落としても、場を取り乱さずに、会話を続けやすくなるのです。