猫をしつける際に、うっかりやってしまう過ちがあります。
叩いたり大きな声を出したりして、叱る方法です。
叩けば痛みが伴いますし、大声で叱れば恐怖が伴います。
こうした痛みや恐怖で猫にしつけをしようとする場合です。
たとえば、猫が寝室の枕をかじっていた。
飼い主としては大迷惑です。
手のひらで、猫の頭を叩いたり「こら!」と大声で叱ったりすることもあるでしょう。
痛みを嫌がるのは猫も同じです。
大きな音も苦手です。
叩いたり大きな声で叱ったりすれば、今後、同じことをしなくなるはずです。
一件落着、と言いたいところですがどうでしょうか。
実は、これには隠された重大な副作用があります。
叩いたり大きな音を出したりする人も、一緒に嫌いになってしまうことです。
猫は叩かれたり大声で驚かされたりするのは大変苦手ですが、そういうことをする人も同時に苦手になります。
「これをすると叱られる。そういうことをするこの人も大嫌いだ!」
しつけのためにしていることが、逆に飼い主が嫌われてしまいかねません。
本来猫と長く暮らし続ければ、自然と飼い主に心を開いてなついてくれます。
しかし、長く一緒に暮らしても、心を開いてくれない悩みを持つ人がいますが、乱暴な飼い主の行動に原因がある場合が多いです。
猫にきちんと行儀をしつけようとするなら、叩いたり大声を出したりするのは控えることです。
これが猫をしつける難しさです。
では、どうすれば、うまくしつけられるか。
その方法を、これからお話ししようと思います。