目に関して、夫婦仲が悪い2人がすることと言えば「目を合わせないこと」です。
「にらみ合う」というケースもありますが、これはまだ救いがあります。
にらみ合っているのは、まだ相手を意識している状態だからです。
相手を意識しているという点で、まだましです。
どちらかが折れれば、意外にもすぐ仲直りができます。
しかし、目を合わせなくなったら、大変です。
それは無視です。
相手の存在を完全に否定しているということです。
「消えろ! いなくなれ!」という心理状態が「意図的に無視する」という行動として表れています。
お互いの存在を無にしようとしているので、もはや末期症状です。
いても、いないのと同じ扱いにしている。
こうなると、なかなか仲を改善させるのは難しくなります。
最悪の人間関係から学ぶのは失礼ではありますが、あえて反面教師として活用していただきたいと思います。
最悪の夫婦関係が「意図的に目を合わせない状態」なら、最高の夫婦関係は逆です。
夫婦の仲をよくするためには、最悪の夫婦関係がしている逆のことをすればいい。
それが「意図的に目を合わせる」という行為です。
「見つめ合う」ということです。
見つめるとはいえ、ちらりと見るのではありません。
「愛する気持ちや感謝の気持ちを込めて見続ける」ということです。
仲のいい夫婦には、必ず「見つめる時間」があります。
それは、言葉で愛を伝えているだけでなく、目でも愛を伝えているからです。
言葉で「愛している」と表現するのも素晴らしいですが、あえて目でそれを伝えてみましょう。
目は、言葉以上に語ります。
言葉とは、違った味や雰囲気があります。
言葉で「愛している」と言われるのと、愛を込めて見つめられているのとでは、違った印象を受けるはずです。
好きな人に気持ちを込めて見つめられると、恥ずかしい気持ちが出てきませんか。
目で気持ちを伝えるというのは、言葉以上に強さがあります。
言葉では語れないほどの愛がある、と言うことです。
目で気持ちを伝え合う「アイ・コンタクト」の時間を意図的に増やすことで、夫婦はさらに円満になるのです。