執筆者:水口貴博

子育て上手な父親になる30の方法

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子どもの勉強のきっかけは、興味や関心から始まる。

子どもの勉強のきっかけは、興味や関心から始まる。 | 子育て上手な父親になる30の方法

父は仕事の関係で、さまざまな部品を家に持ち帰りました。

最初に興味を持ったのは「磁石」でした。

見た目は単なる石です。

しかし、なぜか引き付け合ったり、反発し合ったりする見えない力があります。

「なんだろう。目に見えないけど、強い力を感じる」

感動して、好奇心を刺激されたことを覚えています。

「へえ、面白いなあ」と思い、さらに追求が始まりました。

次に興味を持ったのは「モーター」でした。

電気が流れることで磁力が発生し、それを利用して、回転する力へと応用していました。

「すごい、すごい!」と騒いだことを覚えています。

見えない力が、回転する力へと応用されています。

モーターに夢中の小学生になっていました。

父がなぜ仕事に夢中になっているのかが、次第にわかり始めました。

父は機械関係の仕事をしていたせいで、ほかにもさまざまな部品を持ち帰りました。

音が発せられるスピーカー。

電気を蓄積するコンデンサー。

回路に電気抵抗を与えるための抵抗器。

プログラムを蓄積する集積回路。

それら単体では役立ちません。

しかし、芸術のような組み合わせにより、素晴らしい働きをする1つの製品ができ上がっていることを知ります。

父は、そうした部品を組み合わせて、製品を作る仕事に携わっていました。

見方を変えれば、芸術家です。

すごいなあと思い、尊敬でした。

そんなある日、衝撃の事実を知ります。

テレビやラジオも、そうした精密部品から成り立っていることを知ってしまいました。

笑えるような話ですが、妙に衝撃的でした。

まだ幼い私は、テレビやラジオの中には、てっきり人がいるものだと思っていました。

小さい人がいて、スイッチを入れると話し始めるのだろうと思っていた。

あらためて考えると、あり得ない事実だとすぐわかりますが、子どもはそういうものです。

トナカイに引っ張られたソリに乗ったサンタクロースが、空を飛んでやってくるのも、無条件に信じ込んでいた時期があります。

本当かどうか確かめようと、私は手当たり次第にテレビやラジオを分解しました。

たしかに中に人は入っていなかった。

あるのは、父が持ち帰る、あの精密部品の固まりだけでした。

テレビやラジオは、精密部品の芸術的な組み合わせによって実現されている家電製品だと、初めて知ります。

頭をがんと殴られたような衝撃だったのです。

子育て上手な父親になる方法(4)
  • 子どもの興味や関心を伸ばしてあげる。
子どもが破壊行為をし始めたら、強い興味や関心の表れている証拠。

子育て上手な父親になる30の方法

  1. 父親が育児をする、子どもは自分に自信を持つ。
  2. 父が育児に参加することで「父」から「父親」へと成長する。
  3. 父が楽しそうに仕事をする背中を見て、子は育つ。
  4. 子どもの勉強のきっかけは、興味や関心から始まる。
  5. 子どもが破壊行為をし始めたら、強い興味や関心の表れている証拠。
  6. どんな遊びも、突き詰めれば勉強になる。
  7. 本当に家族を大切にする父親は「家族サービス」という言葉を使わない。
  8. 父親の趣味に、子どもを誘ってみよう。
  9. なぜ子どもにとって父は、母より遠い存在と感じてしまうのか。
  10. 母親の大変さを理解するために、男性こそ育児に参加する。
  11. 家族揃って食事ができるように、週に何度かは早く家に帰る。
  12. 特別な日に特別頑張る父は、大幅に評価が向上する。
  13. 疲れて育児に参加できないときは、母親へ育児をねぎらう言葉だけでも伝える。
  14. 叱るというのは、愛を伝えるということ。
  15. 叱るばかりはいけないが、まったく叱らないのは、もっといけない。
  16. 母親からの愚痴には「解決策」の前に「共感」からかけよう。
  17. 甘える父親は、もう1人の子どもである。
  18. 父親という遊び相手ほど、面白い相手はいない。
  19. ストレス発散をするなら、子どもの遊び相手になればいい。
  20. 親から暴力を振るわれた子どもは、友人にも暴力を振るうようになる。
  21. 父の仕事現場を見せてあげると、父の仕事のイメージが湧くようになる。
  22. 早く家に帰られる人は、気の利いた父親になるための気遣いをしよう。
  23. 愛の伝わるスキンシップがあれば、回数は少なくてもいい。
  24. 正しい力の使い方とは、大切な人を守るためである。
  25. 子どもの下品な言葉に、いちいち本気にならない。
  26. 男らしい父親なら、曖昧な返事は返さない。
  27. 夫婦仲のいい家庭は、子育てにもいい影響を与える。
  28. 子どもの失敗は、褒めたたえるくらいでいい。
  29. 子どもの話に、小難しい評価や感想はいらない。
    単に共感するだけでいい。
  30. 家の手伝いは、言い換えれば「体育の授業」である。

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