執筆者:水口貴博

ゆっくり豊かな暮らしのすすめ

16

よく噛んで、よく味わい、健康になる。

よく噛んで、よく味わい、健康になる。 | ゆっくり豊かな暮らしのすすめ

日本の弥生時代には、一度の食事は60分弱であり、噛む回数はおよそ4,000回だったといわれています。

肉を切る道具の切れ味が悪かったため、飲み込む前によく噛み砕く必要がありました。

食料の保存もできないため、しばらく経った肉は硬くなり、食べるときにはよく噛む必要がありました。

しかし、文明は発達します。

柔らかい食事、消化のいい食事が登場しました。

時代とともに噛む回数は減り、鎌倉時代には30分で約2700回、第2次世界大戦前には約20分で1,400回だったそうです。

現在はさらに減って、10分ほどでたったの600回。

人によっては、それ以下の人もいるようです。

柔らかい食事や消化のよい食事が増えたため、噛む回数が減る一方です。

顎の骨格についても、昔の人はしっかりした大きな顎でしたが、現代人は細長くなっています。

いま一度噛む回数を増やすことで、健康を見直す必要があります。

スローライフでは、ゆっくり食事をして、噛む回数を増やすことです。

まずは「健康のため」です。

満腹感が得られて、食べすぎを防止する効果があります。

噛むことで脳への刺激も増えるため、ぼけの防止につながることが医学的にも証明されています。

もちろんより食事をおいしく味わうことも忘れてはなりません。

噛む回数が多くなると、だ液腺を刺激するため、だ液がたくさん分泌されます。

噛めば噛むほど甘い味がしてくるのは、だ液によって消化された糖によるものです。

だ液の中には「アミラーゼ」という消化酵素が含まれており、でんぷんを糖に分解する働きがあります。

食事をするとき、今より10回多く噛んで食べる習慣を持ってください。

おいしい食事が、さらにおいしく感じられることでしょう。

ゆっくり豊かな暮らしのすすめ(16)
  • 飲み込むまでの噛む回数を、あと10回増やす。
速く働く心は病んでいる。
ゆっくり働く心は健全である。
不動の心は神聖である。

ゆっくり豊かな暮らしのすすめ

  1. ゆっくりだからこそ、見えるものがある。
  2. スローライフの真意とは、心を充実させること。
  3. スローとだらだらは、別である。
  4. 早歩きをやめる。
  5. 階段を、1段飛ばしで上がらない。
  6. 1日中、読書を楽しむ日を作る。
  7. 即答は、思わぬ失言を招く。
  8. スローになると、優しい気持ちがよみがえってくる。
  9. 現在は、これまでの過去の「結果」。
    現在は、これからやってくる未来の「原因」。
  10. たくさんの作品を楽しむより、1つの作品を何度も楽しむ。
  11. 世界的にヒットしているシリーズ作品には、大作が多い。
  12. 食事をすればいいと言うわけではない。
    作るところから食事を味わう。
  13. 精神と呼吸は、深いところではつながっている。
  14. 本来、水はおいしい。
  15. 人生のステージに応じて、住む場所を変える。
  16. よく噛んで、よく味わい、健康になる。
  17. 速く働く心は病んでいる。
    ゆっくり働く心は健全である。
    不動の心は神聖である。
  18. 私たちが最終的に目指すべきは「不動の心」。
  19. 電車の窓から、外の景色を楽しむ。
  20. 疲れたから休憩ではなく、疲れる前に休憩する。
  21. いい物品と長い年月を共にして、愛着を根づかせる。
  22. 使う頻度や使用時間の長さから考えれば、寝具は最もお金をかけるべき。
  23. ファストフードやジャンクフードを、食べない。
  24. ゆっくり1つずつ確実に行動することで、ミスが減り速くなる。
  25. 遠くを見ていると、生き方は安定する。
  26. 植物の成長は、時間がかかるからこそいい。
  27. ちびちびと食べれば、長く味を楽しめる。
  28. なぜデパートの地下の食品売り場には、時計がないのか。
  29. 値札を見ないで、買い物をする。
  30. 自然の音こそ、一番のヒーリングミュージック。

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