プロボクサーのヒーロー・インタビューを聞くと、不思議な言葉をよく耳にします。
ライバルをたたえる言葉です。
「素晴らしいライバルのおかげで、自分も成長できた」
「お互いにいい刺激になっている」
「ライバルがいたからこそ、ここまで来られた」
勝利の喜びを口にする前に、戦った相手選手を褒めたたえます。
本来なら、勝負に勝利して喜びに浸るところです。
しかし、まずライバルに目を向けて、感謝を述べることができるのは素晴らしい余裕です。
かっこいいとしか、言いようがありません。
これが、大物の証しです。
プロほど、ライバルをけなしたりしません。
むしろ、ライバルをたたえる言葉を口にします。
敵とも思える相手を、褒めたたえられる人こそ、プロの選手です。
アマチュアは、勝利することばかりに気が向いているため、とにかくライバルを蹴落とそうとします。
ライバルの邪魔をすることばかりを考えて、力も時間も無駄にします。
だからいつまでもアマチュアのままです。
そういう力と時間が余っているなら、ライバルを意識してトレーニングするほうが、はるかに有益です。
受験勉強のときにも、ライバルの勉強を邪魔する人は、いつまで経っても成績が上がりません。
仕事のときにも、ライバルの仕事を邪魔するのではなく、参考にして自分の糧にします。
ライバルは、励みにします。
自分と互角、あるいはそれ以上の力を持っているライバルは、敵ではなく、むしろ味方です。
やる気を出すために、ライバルほど意識できる相手はいません。
根気を振り絞るために、これ以上の存在はいません。
あなたを応援しているではありませんか。
ライバルを、励みに変える人が、大物になれる人なのです。