段取りとは、順番です。
物事には、効率よく進めるために適した順序があります。
順序をきちんと整えて勉強や仕事をすれば、速く正確に進めることができます。
たとえば、勉強のときには「基本を徹底的に極める」という当たり前の順番を守ることです。
少しでも早く成績を上げたい人は、いきなり応用問題に取り組もうとします。
応用問題ほど本も分厚く、勉強をしているような気になります。
しかし、そういう人ほど、勉強に挫折します。
基本をおろそかにすると、難しい問題を解く理解がなく、三日坊主に終わります。
頭の善しあしや才能は、関係ありません。
順番であり、段取りです。
成績のいい人ほど、基本問題を山ほどこなしている人です。
基本を徹底的に学び、理解して、身につけているからこそ、応用問題を理解する力がつきます。
応用とは「基本の組み合わせ」であり「積み重ね」です。
単なる漢字1つでも、難しい漢字は、基本的な漢字の組み合わせです。
「嘘」という漢字は「口」「虚」という漢字から成り立っています。
いきなり「嘘」という漢字を覚えようと思えばできるでしょう。
しかし、理解や意味が伴っていない暗記は、あっという間に忘れます。
「嘘」という漢字を覚える前に「口」と「虚」という字を徹底的に学び、意味と書き方を理解すれば覚えやすく忘れにくくなります。
「口から虚ろ(うつろ)なことを言うから、嘘なのだな」
そういう意味を理解して覚えれば、覚えやすく忘れにくくなります。
なにより、意味がわかれば、勉強は楽しくなります。
すべての学問は、そういう成り立ちです。
応用は、基本の組み合わせであり、積み重ねです。
段取りとはいえ、奇をてらうようなテクニックは不要です。
まず素直に、基本から徹底的に学び、次第にレベルを上げていくという流れでいいのです。