私が社会に出たとき、上司から頼まれた仕事は「速く完璧に仕上げろ」ということでした。
社会に出たときに、まず誰しもこうした指示を受けるため、驚くことでしょう。
「速く」と「完璧」は、矛盾しています。
スピードを速くし、完璧にできるようになるために大切なことは何でしょうか。
やはり最も重要なことは、次のポイントです。
経験です。
仕事を速く、完璧にこなすための重要なポイントは、全世界すべての人に共通します。
あっけない一言ですが、重要なポイントです。
それが「メモを取ること」です。
自分が一生懸命に努力をしてようやく知りえた情報を、他人に軽く教えてしまうことには抵抗があります。
「こんなに努力したことを、簡単に人には教えてやらないぞ」という気持ちになります。
血と汗の混じったノウハウ、技能、情報は、思い入れが強く、そう簡単に他人に教えてやるものかと思ってしまうものです。
腰が高い人は、偉い人に多い態度ですが、往々にして「偉そうに見えているだけ」になっています。
偉そうな人、あなたの周りにもいませんか。
「おい。これをやれ」
会議のやりとりや内容を書きとめた「議事録」と呼ばれる書類をつくることも、新人の仕事の1つです。
私も議事録を何度もつくらされた経験があります。
新人が会議に出席すると、必ずといっていいほど議事録を取る担当になります。
人間の記憶力にも限界があります。
もともと忘れることを得意とする人間の脳は、意識をしないでほうっておくと、忘れていくようになっています。
覚えることは大変ですが、忘れることは簡単です。
感謝には、反射する作用があることをご存じですか。
鏡のように跳ね返って、自分のところに戻ってくることです。
代表的な感謝の言葉といえば、なんといっても「ありがとう」という一言です。
仕事を効率よく行うためのポイントは「朝」にあります。
「午前中」です。
大きな仕事ほど、朝一から行うほうが、結果として質が上がります。
自分の地位が上がり、人に教える立場になったとき、部下ができます。
部下に教えることは、すでに自分が知っていることばかりです。
そのうえ、部下に教えている間は、自分の仕事ができなくなります。
メールは、手書きの手紙とは違い温かみに欠けています。
簡単にすぐ送信できますから、その手軽さのために、手書きの手紙ほどの感動はありません。
手書きの手紙は、内容がどうであろうと、大きな感動があります。
・失敗したとき
・効率が悪いとき
・情報が行き届かないとき
決まって気が利く人は、職場でポイントが高くなります。
一般的に仕事が速い人、仕事ができる人が、求められる人材と思われがちです。
しかし、気が利く人も、目立ちませんが、素晴らしい人材になれます。
言葉遣いを軽く見ていませんか。
言葉は、実は重要です。
ささいな言葉の違いでも、受け取る側には大きく変わるものです。
「できるかぎり少人数のほうがいい?」
仕事のスピードと質を上げるためには、実は少人数のほうが、良い結果が得られます。
嘘のような本当の話です。
仕事を真面目にしないことで、仕事のスピードと質を上げることができる場合があります。
仕事ができない人は、決まって真面目な人であり、100%の力を朝から晩まで出しています。
だから膨大なエネルギーを消費することになってすぐ疲れてしまい、途中から集中力が欠けて、仕事の質が下がってしまうのです。
最近は、コンピューター化が進みました。
パソコンのない職場はまれです。
いまや、どの職場にもパソコンが置かれています。
大学受験の科目の1つに、数学があります。
この数学は癖があるために、好きな人と嫌いな人とでくっきりわかれる科目です。
私が高校時代のときにも、数学が好きな人は大好きといいますが、嫌いな人はアレルギーが出るほど大嫌いといいます。
名前が使われない職場は、けんかの多い職場です。
名前を使わないと、職場の雰囲気がどんどん悪くなります。
「おい、君、ちょっと話がある」
仕事のスピードを上げるためには「即断、即決」はなくてはならない要素です。
いつまでもぐずぐずしていると、それだけ仕事のスピードが落ちていきます。
一般的には、ゆっくり慎重に考えると、それだけ確実な判断ができると思われがちです。
仕事は、オリンピックの競技にそっくりな一面を持ち合わせています。
オリンピックで結果を出すためには、何がいちばん大切なのかというと、本番前にどれだけ準備を行ってきたかです。
練習もろくにすることなく、本番に限って神のような力を発揮することはありません。
お互いに理解をさせようとする人たちが集まる職場では、いつもけんかが絶えません。
「私が言いたいことは、こういうことだ!」
「違う。あなたは間違っている。私が正しい!」
人間の成長は、憧れる人を手本とすることで、促されます。
自分が憧れる人の行動、話し方、教養、対応を見習います。
「自分もあのようになりたい」と憧れることで、真似をして、身につけるようになります。
「あの人が、もう少し変わってくれたらよくなるのに」
こういうことを考えたことはありませんか。
時に社内では、目障りとなるような人物が存在します。
不安は、たいてい一度も経験したことがない仕事に対して発生します。
どういう感じで進めるのか、どのくらいの力を入れて作業をすればいいのか。
こうしたことがもやもやするばかりで、具体的にわかりません。
「自分には関係ないから」
こんな一言が口癖になっていませんか。
「自分に関係ないから」という言葉が口癖になっている人は、成長が遅い人です。
仕事は通常、朝9時から夕方6時まで続きます。
お昼休みの1時間を除いて、計8時間の労働です。
8時間といっても残業のため、実際は9時間にも10時間にもなっているところがほとんどではないでしょうか。
お客さまからいただいた喜びの声を共有することが、モチベーションアップのポイントです。
仲間同士の関係であろうと、上司と部下の関係であろうと、共有しましょう。
仲間同士で励まし合うことも大切ですが、なによりお客さまから「ありがとう」といわれる一言ほど、嬉しい言葉はありません。
仕事において、完全否定の言葉は、好ましくありません。
絶対的に否定するような言葉を使っていると、その人の能力のなさが疑われ、信用や信頼に影響します。
「こんな仕事どうですか」と言われ「絶対無理!」という返事は、社会人として禁句言葉の1つです。
仕事のスピードと質を上げるためには、他人の仕事を助けることです。
仕事のお手伝いをすることで、自分の仕事に手をつけることができません。
仕事が遅く、質が下がってしまうように思えます。
私が社会に出たとき、上司から頼まれた仕事は「速く完璧に仕上げろ」ということでした。
社会に出たときに、まず誰しもこうした指示を受けるため、驚くことでしょう。
「速く」と「完璧」は、矛盾しています。
速くしようと思えば、雑になります。
一方、完璧にしようと思えば、遅くなります。
「速く完璧に」という仕事は、難易度が高く、難しい仕事なのです。
社会人の誰もが目指す最終的な極致を、新人のはじめのころに、言われます。
初めからできる人はいません。
社会に出たばかりの私は、そのまま信じて、速く完璧にしようとしたものです。
当然ですが、スピードを心がけると、間違いが多く、失敗したものです。
一方、完璧に仕上げようとすると、チェックに時間がかかり、仕上げるまでに時間がかかります。
速くしようとすれば「間違いがあるぞ」と叱られることになり、完璧を意識すると「速くしろ」と叱られます。
どちらに転んでも叱られますから、よく落ち込んだものです。
新人のころ、毎日、叱られていました。
実は、初めからできない仕事なのです。
上司もそれをわかったうえで、指示しています。
「今はできなくてもいいけど、将来的にはできるように今のうちから意識しておきなさい」
直接は言いませんが、上司からの温かい無言の言葉でした。
たしかに「速く完璧」を意識すると「仕事ができる人」に近づけます。
はじめこそはうまくいきませんが「速く完璧」を意識するかしないかは、その人の将来を決めてしまうほど、大きな意味があります。
学生時代は、時間がたっぷりありますから、この感性を身につけることは難しい。
点数さえよければ、それでいいという世界です。
ゆっくりしても、叱られることはありません。
しかし、社会では「速く完璧」を目指すことで、時間管理がうまくできるようになり、仕事の仕方を覚えます。
人とのやりとりもうまくなり、何が無駄なのかが見えてくるようになります。
「速く完璧」という目標を意識することで、能力、技能、心も同時に高めることができます。
その後、私はだんだん仕事を速く完璧にできるようになるコツをいくつか発見します。
他人の仕事を見てノウハウを盗み、さまざまな仕事を通して、身につけます。
「速く完璧」に少しでも近づくためには、ポイントがあるのです。
しっかりポイントを押さえることで、だんだん速く完璧に仕事ができるようになるのです。
これが社会人として、成長するということです。
スピードを速くし、完璧にできるようになるために大切なことは何でしょうか。
やはり最も重要なことは、次のポイントです。
経験です。
「なんだ、そんなことか。また始まったよ。それくらいならわかっているよ」
たしかにそう思うことも無理はないかもしれません。
しかし、実際のところ、私はこれ以上のコツを見つけ出すことはできません。
速くて質が高い仕事ができるようになるためには、とにもかくにも経験がものをいうのです。
特に会社に入ったばかりの新入社員は、不完全でもいいからまずスピードを上げることです。
たくさんの仕事を通して、経験量を増やします。
するとあるときから、量が質へと転化するときがやってきます。
経験量を徹底的に増やすと、慣れができますよね。
仕事を通して、知識を身につけることができます。
何度も経験していると「コツ」がつかめ「ポイント」が見えてくるようになり「要領」がわかるようになります。
すると、スピードを速くしながら、質を高めていくことができるのです。
これがわかっていながら、その経験量を増やすための具体的な行動をしている人が少ないものなのです。
みんな、頭ではわかっている。
しかし、行動ができていない。
経験は、スピードを速くさせ、完璧に仕事ができるようになるための、いちばんの特効薬なのです。
仕事を速く、完璧にこなすための重要なポイントは、全世界すべての人に共通します。
あっけない一言ですが、重要なポイントです。
それが「メモを取ること」です。
メモを取ることは、誰でも簡単にできることです。
する人としない人とでは天と地の差があり、その後の成長まで大きく変えてしまう習慣です。
メモは、一度記録すれば消しゴムで消さないかぎり残り続けます。
覚えることにエネルギーを使わないことです。
仕事のできない人は、自分は頭がいいと過信し、メモを取らないことがあります。
記憶力に自信がある人ほど、自分は頭がいいと思い込み、メモを取ろうとせず、頭で覚えようとします。
記憶にエネルギーを使うと、ほかにエネルギーが回らなくなります。
しばらくして「あれ、なんだったかな」とど忘れして、再び同じ質問をすることになる。
記憶はすぐ消えてしまいますが、記録は一生消えません。
本当は、頭のいい人ほど記録に頼ろうとします。
こまめにメモして、頭で覚えようとしません。
人間の記憶は一時的なものです。
忘れるようにできているほどですから、頭で覚えてはいけない。
一方、メモを取れば、二度と消えない記録をつくることになります。
メモさえ取れば、忘れても思い出せ、上司に尋ねることを繰り返す必要はありません。
メモの記録は正確です。
人間の記憶は、時間がたつにつれて変化することもありますが、記録は媒体が安全であるかぎり、変化することはありません。
仕事を早く完璧にこなすための大切なポイントです。
またメモを取っていると、相手にも好印象です。
メモを一生懸命にとっていると、頑張っている姿に映り、その人の評価が上がりやすくなります。
話をする側も気分が良くなり、余分な一言も言ってしまいます。
往々にして、その余分な一言が、相手には大切な一言であったりします。
そうしたところで、メモを取る人と取らない人とで差ができます。
手を動かして書くことで、同時に強く記憶にも残るのです。
自分が一生懸命に努力をしてようやく知りえた情報を、他人に軽く教えてしまうことには抵抗があります。
「こんなに努力したことを、簡単に人には教えてやらないぞ」という気持ちになります。
血と汗の混じったノウハウ、技能、情報は、思い入れが強く、そう簡単に他人に教えてやるものかと思ってしまうものです。
しかし、それは良くありません。
情報を自分だけ知っているのでは、情報共有ができず、全体の仕事が遅くなるからです。
仕事は、チームワークです。
自分だけが知っていても、ほかの人が知らなければ、仕事の遅れにつながります。
仕事を速く完璧にできる人は、自分が知っていることは惜しみなく他人に教えることができます。
チームを組んで仕事を進めるためには、仲間同士の情報の流れが重要です。
みんなに情報が行き渡って、初めて仕事を速く完璧にこなせるようになります。
自分が知っていることを、惜しみなく他人に教えることができる人が、人から好かれるようになるでしょう。
好かれれば、また新しい情報をお返しに教えてもらえるようになります。
ギブ&テイクは、先にギブがあって、次にテイクです。
「テイク&ギブ」や「テイク&テイク」では人から嫌われ、仲間外れにされるかもしれません。
惜しみなく、自分の知っていることを伝える意識に変えましょう。
「速く完璧」のためには、1人だけの力ではなく、周りからの協力があってこそ、できることなのです。
腰が高い人は、偉い人に多い態度ですが、往々にして「偉そうに見えているだけ」になっています。
偉そうな人、あなたの周りにもいませんか。
「おい。これをやれ」
「こんなことも知らないのか」
「何度言ったらわかるんだ」
「俺だったら、簡単にできるけどな」
偉い人はつい、ふんぞり返って偉そうに、横柄な態度をします。
プライドが高く、自分が悪くても謝ろうとしません。
余計に周りから嫌われます。
仲間外れにされ、仕事の協力が得られなくなります。
結果として、仕事が遅く、中途半端な状態になってしまうのです。
偉そうな人は、必ずと言っていいほど、仕事ができなくなります。
偉そうな態度によって、自分から仕事ができなくなるような環境をつくってしまうからです。
偉そうな人は、損をする一方なのです。
その反面、不思議なことと思うかもしれませんが、仕事ができる人ほど、腰が低いものです。
私の職場には、仕事が速くて完璧にできる社員がいますが、そんな人に限って腰が低い。
偉い人ほど、新入社員のように腰が低いのです。
自分が悪いときにはすぐ「どうもすみません」と謝ることができますから、いざこざを最小限に食い止めることができます。
わからないことがあっても「私は不慣れでわからないので教えてください」と腰を低くして、尋ねます。
なにより腰が低い人には、話しかけやすい。
けんかになりにくく、仲良くなりやすい。
すると、コミュニケーションの量が多くなり、いろいろな人から情報やノウハウを教えてもらいやすくなります。
腰が低いと、いいことがたくさんあるのです。
結果として、腰が低いほど仕事がしやすくなるのです。
会議のやりとりや内容を書きとめた「議事録」と呼ばれる書類をつくることも、新人の仕事の1つです。
私も議事録を何度もつくらされた経験があります。
新人が会議に出席すると、必ずといっていいほど議事録を取る担当になります。
議事録は、会議に出席できなかった人にも内容を伝えるために書くだけのものではありません。
よくありがちな「あのとき言ったはず」「そんなことは聞いていない」という、つまらないやりとりをなくすためにあります。
そのために、議事録といえば、双方の会社側の代表者が内容を確認して、ハンコを押すことになっています。
とはいえ、肝心の議事録がしっかり書けていないと、話にもなりません。
一度経験するとよくわかるのですが、議事録を書く作業は思ったより大変なのです。
話しているやりとりをすべて記録しようと思うと、すべてを書ききれず、途中で指が止まってしまいます。
話の内容を要約して、ポイントだけを押さえて書きとめるようにします。
しかし、内容をまとめようとしても、複雑な話の内容なら、それだけ要約は難しい。
特に新人ほど、仕事の内容、意味、流れ、様子がまだわかりませんから、話にもついていけません。
専門用語が飛び交う内容は、聞くだけで精いっぱいなのです。
当然、要約どころの話ではありません。
私の議事録の苦労話なら、いくらでもできます。
何度か議事録を担当していくと、だんだんポイントがつかめるようになります。
いろいろ試行錯誤した結果、いちばんいい議事録の書き方は「すべてを書こうと努力する」ということです。
「それじゃあ、話の進展が速いときには、書ききれないじゃないか」
そんな声が飛んできそうですね。
たしかにそうです。
すべては書ききれませんが、すべてを書こうと努力をするのです。
書きかけで終わってもいいし、中途半端な文章で区切ってもいいですから、できるかぎりをメモしようと努力だけはしましょう。
新人は、仕事の流れや仕組みがわかっていませんから、会議に出席してもやりとりの内容を把握できません。
聞いたこともない専門用語が飛び交い「あのメールの件についてですが」と言われても「あのメールとはなんだろう」と思います。
しかし、わからないからこそ、すべてを書いてしまおうとするのです。
理解できなくてもいいから、せめてメモだけはとっておくのです。
専門用語も、そのときは意味がわからなくてもいいですから、とにかくメモを取っておきます。
当然ですが、走り書きになり、字は汚くなり、中途半端な記録の連続になります。
しかし、会議が終わり、記録した「言葉の切れ端」だけをつまみとって話の流れを追うと、不思議なことに会議を再現できるのです。
そのとき聞いた専門用語も、あとから聞くとあっさり、意味がわかったりします。
会議のときに聞いてもわからなかった内容が、あとから冷静になって考えると、理解できるようになります。
新人はすべてが勉強です。
「話の重要なところだけを要約して書けばいい」という技は、慣れた人が行うことです。
いずれはそうできるようになればいいですが、初めからできる人はいません。
話の重要なところだけを要約できるように、何もわからない今のうちはすべてを書いて勉強を含めてメモを取っておくのです。
わからない話の内容でも、メモを取っておくことで、あとから誰かに聞いて尋ねることができるようになります。
専門用語も、わからなければ、勉強をするチャンスと思い、何もかもメモを取っておくのです。
その繰り返しによって、だんだん会議についていけるようになり、新人が成長します。
議事録を書くことは、新人を成長させるためのいい仕事なのです。
人間の記憶力にも限界があります。
もともと忘れることを得意とする人間の脳は、意識をしないでほうっておくと、忘れていくようになっています。
覚えることは大変ですが、忘れることは簡単です。
だから受験勉強は、難しく感じるのです。
特に忙しくて慌ただしい仕事をしている場合、いろいろな人から同時に仕事を頼まれたり、保留事項がたまったりするものです。
「水口君、これ、郵便ポストに入れておいて」
「この資料を、あと30部コピーしてほしい」
「水口君、これ、今日中に仕上げるように」
「部長が会議から返ってきたら、これを渡してほしい」
「ちょっと調べてほしいことがある」
いろいろな仕事を同時に頼まれ、頭の中がパンクしそうになります。
こんなとき、やるべき仕事を頭で覚えていると、必ずといっていいほど「うっかり」が起こります。
「うっかり仕事を忘れていた、うっかりコピーするのを忘れていた、うっかりやるのを忘れていた」
こんな経験をたくさんして、自分の記憶力のなさに落ち込んだものです。
しかし、こんなにたくさんやるべき仕事を次から次へと言われてしまうと、私でなくても、困るはずです。
何かいい方法はないかと考えた結果、記憶力に頼らず、やるべきことを覚える方法があります。
「ToDoリスト」をつくるのです。
リストは小さな紙でかまいません。
私はいつも、付箋紙を使ってデスクの上に置いてあるパソコンに張るようにしています。
パソコンと、にらめっこをする仕事ですから、パソコンに張っておくと、自然と見ることになります。
タスクを思い出せ、ど忘れがなくなるのです。
これは、効果的で、私はすぐとりこになりました。
どんなに私が疲れていても、記憶力が悪くても、威力は変わりません。
見える場所にメモを貼っておけば、むしろうっかり忘れるほうが難しくなります。
しなければならないことをたくさん背負っているときには、頭で覚えないほうがいい。
人間の記憶力は頼りないからです。
頭ではなく、メモを取って覚えるようにしましょう。
消えず、忘れない形として残しておけば、もう頭で覚える必要はなくなります。
感謝には、反射する作用があることをご存じですか。
鏡のように跳ね返って、自分のところに戻ってくることです。
代表的な感謝の言葉といえば、なんといっても「ありがとう」という一言です。
親切にされたから相手に「ありがとう」と言います。
すると、数日後、今度は自分が相手から「ありがとう」と言われる立場になります。
私が仕事をしていても、大変当てはまります。
「ありがとう」と他人に感謝する人ほど、ほかの人からも「ありがとう」とよく言われているのです。
偉い人、頭のいい人、地位の高い人が「ありがとう」と言われるのではありません。
他人に感謝をする人が、逆に感謝をされるようになります。
だれしも「どうもありがとう」と言われると、自分が役立ったことを感じることができます。
「喜んでもらえた」
「感謝してもらえた」
「私のことを見てくれている」
「きちんと感謝する人なんだ」
総合的に、感謝をする人に対して、人間的な評価が高くなるのです。
話しやすく、親切で、温かい心を持っている人だと思われ、ちょっと嬉しいことがあるとすぐ「ありがとう」と言いたくなります。
仕事を速く完璧にこなすことに、これがどんな意味があるのかと思っていませんか。
人間関係の善しあしは、仕事の質の善しあしに大きな影響を及ぼします。
人間関係が向上すれば、それだけたくさんの人に助けてもらうことができるようになります。
わからないことやできないことがあっても、人から好かれていると頼み事やお願いができたり、手伝ってもらえます。
結果として仕事の質が上がるのです。
たった1人で、1トンの石を持ち上げようとしても不可能ですが、100人の力を合わせて持ち上げるなら可能です。
1人ですべてをやり遂げようとする人は、その心意気こそはかっこいいですが、実際はそれほどうまくいくものではありません。
あなたが今、ここまで生きてこられたことは、あなた1人の力ではありません。
親からの養育があり、たくさんの先生から教えを受け、たくさんの友人から友情を学ぶことで、生きていることができています。
仕事も、同じことなのです。
簡単と思えることも、ノウハウや技能を他人から学ぶことでできるようになります。
決して自分だけの力ではないことを自覚でき、感謝できる人が、最終的に仕事ができるようになるのです。
「ありがとう」と感謝できることは、仕事ができるようになるために、大きな関係があるのです。
仕事を効率よく行うためのポイントは「朝」にあります。
「午前中」です。
大きな仕事ほど、朝一から行うほうが、結果として質が上がります。
仕事だけでなく、勉強、習い事、スポーツも同じです。
十分に睡眠を取った朝ほど、気持ちのいい朝はありません。
眠気がなく、頭も冴えて、最もエネルギーに満ちあふれている瞬間です。
もちろんきちんと朝食を取っていることが前提です。
朝食を取ることで、脳のエネルギー源であるブドウ糖が脳に行き渡ります。
頭の回転が良くなります。
眠気もなく、頭の回転が良い午前中は、まさにゴールデンタイムです。
大きな仕事や難しい勉強は、頭の調子がいい時間に行うほうがスムーズです。
アメリカでは「ブレックファスト・ミーティング」という会議があります。
朝早くから行われる会議です。
朝早くから会議を行うことで、引き締まった雰囲気の中で議題を進められます。
だらだらした仕事、勉強、会議は、決まって午後です。
昼食の後は、血液が胃の消化活動に回るため、脳への血流量が減ります。
そのために、脳の活動が鈍くなり、眠気を感じ始めます。
眠くなると、勉強や仕事に集中できなくなります。
また夕方近くになると疲れがたまるということも、人間として当然のことです。
長時間、頭や体を酷使していると、疲れの元である「乳酸」が血液内にたまります。
乳酸が原因で、体がけだるく感じてしまうのです。
やはり、いちばんいい時間帯は、午前中です。
9時から始める仕事なら、12時まではたった3時間しかありません。
この3時間こそ、最も仕事や勉強がはかどるゴールデンタイムです。
仕事の重心は、午前にあるのです。
自分の地位が上がり、人に教える立場になったとき、部下ができます。
部下に教えることは、すでに自分が知っていることばかりです。
そのうえ、部下に教えている間は、自分の仕事ができなくなります。
中には、そんな部下に教える時間を、無駄と思っている人がいるようです。
部下に教える時間は、無駄な時間ではありません。
教育することで将来部下が自分のように仕事ができるようになれば、結果として自分が助かります。
部下が育つことを妬んだり、うらやんだりする人は、大きな人間にはなれません。
むしろ自分を抜いてしまうほど成長してほしいと願う人が、部下から愛され、大きな協力を得られるようになるのです。
松下産業の創設者、松下幸之助氏は、どんなにできない部下でも、首を切ることはなく、徹底的に育てたことで有名です。
松下氏より優秀な人たちが多かったと言われます。
それは、松下氏の人望があったから、部下の協力が集まり、成長できたのです。
いまや、世界に名だたる大企業へと成長しました。
部下に教える時間から逃げるのではなく、むしろ積極的に時間をつくるようにしましょう。
部下が仕事をできるようになれば、結果として自分が助かることになります。
部下に教える時間は、将来への投資時間となるのです。
メールは、手書きの手紙とは違い温かみに欠けています。
簡単にすぐ送信できますから、その手軽さのために、手書きの手紙ほどの感動はありません。
手書きの手紙は、内容がどうであろうと、大きな感動があります。
手紙を送るというのは、実際とても面倒なことばかりです。
封筒や切手を買い、文章を書き、封を閉じてポストまでわざわざ入れに行く、という面倒なことばかりをしなければなりません。
面倒を嫌がる人には、苦手と感じる作業です。
それだけに、受け取った側はどんな手紙の内容であろうと、手書きの手紙には感動してしまうのです。
では、デジタルのメールには感動はないのでしょうか。
いいえ、デジタルの電子メールにもきちんと感動があるのです。
ただアナログである手書きの手紙とは、ちょっと変わった特徴を持っています。
それが「返事の速さ」です。
デジタルのメールを通して熱意や本気さを伝えようとするなら「返事の速さ」でアピールすることです。
返事の速さは、熱意や本気さに比例します。
好きな人へのメールの返事はすぐしようと思いますが、どうでもいい人は、後回しにしてしまうことと同じです。
勧誘やスパムメールには、返事をしようとさえ思いません。
返事の速さは、感動を伝える効果があるのです。
仕事でも、また同じことがいえます。
送ったメールの返事がすぐ返ってくると「おっ! この人はやる気があるな」と感じます。
「相手も今、メールをチェックしているのだな。すぐ返事を書いてくれたことが嬉しい」
そう思ってしまうのです。
相手に熱意や本気さを伝えたければ、メールの内容より、返事の速さにポイントを置いてください。
デジタルのメールには、返事の速さこそが、気持ちの表現になるのです。
いわゆる「ヒューマンエラー」と呼ばれる、人間であるゆえに犯す間違いや失敗です。
それらの原因を「人間のせい」にしてしまいがちです。
いえ、仕事だけではありません。
勉強も同じです。
点数が悪かったり、ミスをしてしまったりと、間違いを犯してしまうのは、その人の「人間性」に問題があるからと思います。
「あの人は、もともと頭がいいのよ」
「あの人は特別だからできる。私のような一般人には不可能だ」
そう思っている人は「人間のせい」にするばかりで「システム」に問題があることに気づいていません。
悪いのは「人間」ではなく「システム」です。
方法、アプローチ、手法、順番が悪いということです。
頭が冴える人は、頭がいいのではなく、頭を上手に使う方法を知っているからです。
自分でもできるようなシステムを考えることが、最も大切なことです。
効率よく勉強ができるのは、そうしたシステムを構築できているからです。
間違いや失敗は、人間なら、だれしも犯してしまうことです。
大切なことは、間違いやすくて忘れっぽい人間でも対応できるような工夫を考えることです。
それを「システム化」し、忘れやすく間違えやすい人間でも、忘れにくく間違えにくい方法を考えるのです。
仕事を速く完璧に行うためには、この「システム化」は大切なポイントです。
できない社員は、すぐ切るのではありません。
できない社員でも、できるような「システム改善」を行うのです。
間違いや失敗が多発する職場は、間違いやすく、失敗しやすいシステムになっているからです。
失敗、間違いを「人間のせい」にする職場は、成長が伸び悩みます。
失敗、間違いを「システムのせい」にする職場が、仕事のできる職場になるのです。
決まって気が利く人は、職場でポイントが高くなります。
一般的に仕事が速い人、仕事ができる人が、求められる人材と思われがちです。
しかし、気が利く人も、目立ちませんが、素晴らしい人材になれます。
私は最近、リーダーという立場で仕事をするようになりました。
自分が部下から、リーダーになったとき、今まで見えなかったことがたくさん見えてくるようになります。
その1つに、気が利く人は、優秀であるということです。
リーダーですから、5つの仕事があれば、5つの指示を出します。
仕事が増えれば増えるほど、指示が増え、私もやることが増えます。
次第に、たくさんの仕事を抱えているために、注意を配ることができなくなり、適切な指示を出せなくなるときがあります。
そんなとき、部下が自分から動いて行動してくれると、本当に助かるのです。
「手順書をチェックしておきました」
「メールの返事を出しておきました」
「わからないところは、ほかの人に聞いて調べました」
もちろん重要な判断が伴うことは尋ねてきますが、いつもしている作業は、私の言葉を待つまでもなく、自分から動いていきます。
私も受け答えが減る分、ストレスも軽くなり、時間にもゆとりができます。
助かります。
そんな気の利く部下を見ながら「自分も気が利く人になろう」と思うのです。
気が利くことは、プラスアルファの性質だと思っていましたが、自分が助けられる経験をすると、重要なポイントであると感じます。
気が利く部下に自分が助けられているように、自分も気が利くようになれば部下も助かるはずです。
お互いに助け合える環境は、質の良い仕事ができる環境です。
気が利く人は、あまり目立ちはしませんが、実はとても求められる人材なのです。
言葉遣いを軽く見ていませんか。
言葉は、実は重要です。
ささいな言葉の違いでも、受け取る側には大きく変わるものです。
私は仕事をするうえで、言葉遣いを大切にしています。
特に命令系の言い方は、しないようにしています。
「~しなさい」
「~しろ」
「~をやれ」
こんな言い方で仕事を頼まれると、正直、気分が悪くなってしまいますよね。
私の場合、こんな言い方で仕事を頼まれると、仕事をしたくなくなります。
モチベーションが下がり、やる気がなくなります。
言葉1つによって、仕事のモチベーションややる気が変わってしまうのですから、注意しないといけません。
言葉遣いは、直接的ではありませんが、間接的として仕事の質に大きく関係します。
私が仕事をお願いするときには、以下の言い方をいつも心がけています。
「お願いします」
「~してくださいませんか」
こうした言い方は、相手に反発されることがありません。
自分が1歩下がり、腰を低くしながらお願いすると、部下も気持ちよく「わかりました」と言ってくれます。
命令は決して使いません。
命令は、同じ「お願いする」というニュアンスはあっても、攻撃的であり、反発を生み出します。
お願いをする側、される側、お互いのモチベーションを保ちながら、仕事をすることが、早くて質の高い仕事につながるのです。
「できるかぎり少人数のほうがいい?」
仕事のスピードと質を上げるためには、実は少人数のほうが、良い結果が得られます。
嘘のような本当の話です。
私は最初、仕事はみんなと協力して行うものだと思っていました。
みんなで力を合わせれば、それだけ早く完璧にできるように思えます。
しかし、参加する人数が多ければ多いほど、だらだらした雰囲気が生まれます。
全体の意識統一の膨大な時間とエネルギーが消費されます。
個人プレーは、自分だけの意識で仕事を行えます。
判断や作業の進め方など、責任は1人で背負うことにはなりますが、その責任感があるだけにしゃきっと行動するようになります。
判断もみんなで話し合う必要がありませんから、余計な時間を使わずにすみます。
参加する人数が多ければ多いほど、実はスピードが落ち、質も下がってしまうのです。
会議などは、その典型です。
会議は、たくさんの人が集まって話し合います。
大勢が集まって話し合うのですから、素晴らしい意見やアイデアが飛び交うのかと思えば、とんでもない。
眠気に苦しむ、退屈な会議となります。
大勢がいるだけに、1人に対する責任感が薄れます。
「自分が発言しなくても、ほかの人が発言してくれる」
「自分が考えなくてもほかの人が考えてくれる」
大勢が会議に出席していても、発言者が少なく、お通夜のような雰囲気になるのです。
作業も同じです。
みんなで協力して作業を行おうとすると、一人ひとりの責任は薄れます。
「自分がサボっても、ほかの人が補ってくれる」と思い、ついだらけてしまいます。
逆説的と思われるかもしれませんが、仕事のスピードと質を上げるためには、できるかぎり少人数のほうがいいのです。
少なければ少ないほど、大きな責任感が生まれ、結果として仕事の質が上がります。
レオナルドダビンチの名画『モナリザ』も、1人の人間が描いたからこそ、質が高いのです。
「みんなで協力して絵を描こう、君は耳を描いてね。ボクは目を描く。あなたは鼻と口を描いてね」
みんなで協力すると、不思議なことに統一感がなくなってばらばらとなり、質の低い作品となってしまうのです。
スピードのある仕事、質の高い仕事のためには、少人数はキーワードです。
不要な人間は、できるかぎり参加させないことなのです。
仕事を真面目にしないことで、仕事のスピードと質を上げることができる場合があります。
仕事ができない人は、決まって真面目な人であり、100%の力を朝から晩まで出しています。
だから膨大なエネルギーを消費することになってすぐ疲れてしまい、途中から集中力が欠けて、仕事の質が下がってしまうのです。
疲れるのですから、当然のことながら、ミスや間違いが多くなります。
しかし、本人は「自分が真面目じゃないから。もっと真面目にならないといけない」と思い込んでいます。
朝早くから、毎日残業をして、それでも仕事がうまくいかないから、もっと自分にむちを打ちます。
真面目な人ほど仕事ができない、典型的なパターンです。
真面目だからうまくいかないのです。
真面目になるほど、本当は仕事のスピードが落ち、質が下がってしまいます。
人間はロボットではないのですから、行動すればそれだけ疲れます。
疲れると集中力が落ち、ミスや間違いがそれだけ多くなります。
そうしたことをきちんと計算に入れておかないといけません。
本当に仕事ができる人をよく見ていると「サボり上手」であることに気づきます。
もちろんずっとサボっているわけではありません。
大切なところだけ力を入れて、どうでもいいところは力を抜いているのです。
「仕事のできるサボり上手」というわけです。
私の職場には、Nさんという仕事のできるサボり上手がいます。
いつもだらだらしています。
「風邪をひいた。疲れた、眠い」と言いますが、仕事の依頼が来たときには、顔色を変えて仕事をします。
「だらだらした様子は演技だったのか」と思うほど、仕事をてきぱきこなし始めます。
Nさんがいつもだらだらしているのは、本当に必要な瞬間のためにエネルギーの無駄遣いを避けているのです。
いつも無駄なエネルギーを使っていないため、大切な瞬間にはエネルギーを発揮します。
Nさんは無駄な残業もせず、定時になればさっさと帰ってしまいます。
「必要のない残業をして、疲れをためていては、次の日に体を壊してしまうから」と言います。
仕事の質を上げるために必要なときにだけ、力を入れればいいのです。
最近は、コンピューター化が進みました。
パソコンのない職場はまれです。
いまや、どの職場にもパソコンが置かれています。
それだけパソコンを使うと、作業が早く効率よく進めることができるからです。
特に電子メールは、瞬時に世界のどこへでも、手紙を出すことができる画期的なシステムです。
多くの職場では、電子メールでのやりとりを取り入れ、業務の効率化を図っています。
スピードを必要とする職場では必ず電子メールによるやりとりがあり、スピード展開が行われています。
しかし、人と人が直接会うという、生のコミュニケーションが減少しつつあります。
仕事のやりとりもメール。
お願いをするときもメール。
クレームをいうときもメール。
愛の告白もメール。
しかし、仕事のスピードと質を上げるためには、メールだけのやりとりだけに頼ってはいけないのです。
直接会って、生の声でのやりとりが必要です。
結果としてそれが、信用や信頼につながり、仕事をスムーズに進めるための鍵となります。
メールは、人間の視覚しか刺激しません。
一方、直接会って話をすると、五感を通して刺激を受けることになり、感動や楽しさや、嬉しさも感じやすくなります。
当然、話も進めやすくなり、お願いも通りやすくなります。
メールで仕事をお願いするより、直接会って自分の口からお願いするほうが、スムーズに話が進みます。
どんなに科学が発達しても、それを動かしていくのは「人」です。
人を説得したりお願いしたりするときは、直接会うことが、必要不可欠なのです。
大学受験の科目の1つに、数学があります。
この数学は癖があるために、好きな人と嫌いな人とでくっきりわかれる科目です。
私が高校時代のときにも、数学が好きな人は大好きといいますが、嫌いな人はアレルギーが出るほど大嫌いといいます。
解き方のセンスがある人だけが高得点を取れるものだと思っている人が多いのです。
文章問題を読んで、そこから適切な数式を編み出して、組み立てることは、生まれつきのセンスの問題だと思っています。
しかし、数学は生まれつきのセンスによって解く問題ではありません。
「解法暗記」によって、十分に対応できる問題なのです。
数学は「この種類の問題には、この数式を使って解く」ということが、あらかじめ決められています。
この世でまだ発見されていないような公式を考え出して、問題を解くわけではないのです。
すでに知っている公式や解法と問題を照らし合わせて、この問題にはこの公式を使えばいいことを、たくさん覚えておくのです。
数学はセンスの問題ではなく、暗記問題だったのです。
どれだけ解法を暗記しているかが、どれだけ数学で高得点を取れるかに比例します。
東京大学のような一流大学でも、一部の本当の秀才を除き、ほとんどの人が解法暗記によって数学を攻略しています。
数学の例をあげましたが、実は、仕事もよく見てみると「解法暗記」のようなものなのです。
「臨機応変」という言葉があります。
その場によって、最も適切な行動を取り、問題を対処するということです。
この臨機応変も、あらためて考えると、数学の解法暗記のように「暗記」することで、身につけることができるのです。
「こうしたときには、こういう行動を取る」
「こういう問題が起こったら、ここに電話をする」
「この種類の問題には、この人に相談する」
こうした問題の対処の仕方を、覚えておくだけで「臨機応変」を身につけることができるようになるのです。
どれだけたくさんの解法を知っているかによって、仕事での「臨機応変」に違いが出てきます。
臨機応変とは、センスの問題だと思っていませんか。
臨機応変は、暗記によって身につけることができるのです。
どれだけたくさんの仕事をこなし、難問にぶち当たったことがあるかが、解法暗記を身につけることにつながります。
サンプルになるような経験をたくさんすることが、解法を暗記することになり、臨機応変に変わるのです。
名前が使われない職場は、けんかの多い職場です。
名前を使わないと、職場の雰囲気がどんどん悪くなります。
「おい、君、ちょっと話がある」
「お前、これをしておきなさい」
「あんたが先に言ったんでしょ」
こうした「君、お前、あんた」という言葉は、相手を軽蔑した品のない呼び方です。
こんな呼ばれ方をして、誰が気持ちよく思うでしょうか。
聞いているだけでも、気分が悪くなってしまいますよね。
口にする本人は、こんな言い方がかっこいいと思っています。
偉そうに言うことで、かっこつけ、自分の地位をひけらかそうとしています。
しかし、かっこつけて偉そうに呼べば呼ぶほど、仲間から反発されるようになり、嫌われます。
相手には、しっかり名前があります。
「君、お前、あんた」のような代替えの呼び方をするのではなく、しっかり相手の名前を呼ぶようにしないといけないのです。
「鈴木さん、お願いがあるんだけど」
「中川さん、これ、見てもらえるかな」
「佐藤さんは、これ得意だよね」
相手の名字に敬称をつけて話すだけでも、響きが良くなります。
相手の呼び方を注意するのも、仕事の1つです。
仕事のスピードを上げるためには「即断、即決」はなくてはならない要素です。
いつまでもぐずぐずしていると、それだけ仕事のスピードが落ちていきます。
一般的には、ゆっくり慎重に考えると、それだけ確実な判断ができると思われがちです。
たしかに確実に正確な判断はできます。
ただそのために、長時間も必要のないことがほとんどです。
ぱっと考えてすぐわかることを、1時間も2時間もかけて「もっと慎重に」と考える必要はありません。
瞬間的にわかることは、その場でさっさと決めて話を進めたほうがいい。
「後で決めます」ということになると、たいてい後になると忙しく、不思議と余裕がなくなっているものです。
仕事は、時間をかけすぎると、だんだんスピードと質が落ちていきます。
お寿司と同じです。
その場でさっとつくってもらったお寿司を、すぐ食べるのがいちばんおいしい。
ゆっくり時間をかけていくと、それだけ新鮮味が失われます。
仕事も「即断、即決」によってスピードアップさせていくほうが、質の高い仕事ができるようになります。
私はHAPPY LIFESTYLEの1冊分は、いつも一気に書き上げるようにしています。
だらだら1冊に1カ月も時間をかけていては、はじめのほうに何を書いたのか私が忘れてしまうところです。
頭の中で記憶が混乱し始めて、統一性が失われます。
一気に書くから勢いができ、記憶が鮮明に残っている状態のまま、全体を仕上げることができます。
お寿司と同じように「新鮮味が失われる前に、つくり終えてしまう」といった感じです。
スピードを上げることで、質を上げることができるのです。
仕事は、オリンピックの競技にそっくりな一面を持ち合わせています。
オリンピックで結果を出すためには、何がいちばん大切なのかというと、本番前にどれだけ準備を行ってきたかです。
練習もろくにすることなく、本番に限って神のような力を発揮することはありません。
本番は「今までの下準備を発揮する場」にすぎません。
本番までに、どれだけの練習を積み重ねてきたか。
下準備を最もこなしてきた人が、本番でも結果を出せます。
本番での結果は、すでに準備段階で決まっているのです。
力、体力、技術、精神力など、本番までにどれだけ大きな準備をしてきたかが、本番に発揮されるわけです。
仕事も同じです。
仕事でも結果が出せる人は、生まれつきの才能や素質があるわけではありません。
普段からできもしないことが、本番になって突然できるようになった話は聞いたことがありません。
結果が出せる人は、ただしっかり準備ができていた人なのです。
本番までにどれだけ多くの下準備ができているかにかかっています。
人前でのプレゼン、資料作成、仕事の進め方など、ぶっつけ本番で結果を出そうとするとたいていうまくいきません。
どれだけ下準備を用意できるかに、成功するか否かがかかっています。
あなたはおそらく本番のことばかりで頭がいっぱいなのではないでしょうか。
本番に力を発揮することを考えるのではありません。
本番前にどれだけたくさんの準備をしっかりできるか、ということを考えなければなりません。
大学受験に成功する人は、本番前にしっかり準備ができていた人です。
スケジュールを組み立て、必要なカリキュラムをすべて消化できて準備ができたからこそ、本番で力を発揮できたのです。
お互いに理解をさせようとする人たちが集まる職場では、いつもけんかが絶えません。
「私が言いたいことは、こういうことだ!」
「違う。あなたは間違っている。私が正しい!」
「私の言うことを聞けば、うまくいく!」
「あなたより、私の意見のほうがいい!」
会議や話し合いでは、こうしたやりとりをしばしば目にします。
相手の意見をねじ伏せて、自分の意見を突き通そうとする姿勢です。
たしかに会議や話は活性化されるでしょうが、こうした姿勢は攻撃的でお互いの反発を生み出します。
話し合いの後は、けんか別れなんてことも、しばしばです。
みんなで協力する仕事なら、なおさら、みんなの意見を取り入れながら進めたいですよね。
仕事をするのは「人」です。
人の感情を攻撃的にさせたり、モチベーションを下げたりするような仕事の進め方は、チームワークを崩します。
スピードを落とし、質も下げてしまいます。
団結力のためには「理解させようとする姿勢」より「理解しようとする姿勢」が必要なのです。
「鈴木さんの意見を取り入れて、こういうふうに変更しました」
「最近、佐藤さんの体調が優れないようだから、このように進めよう」
「斉藤さんには、斉藤さんの得意な仕事を担当してもらおう」
「スケジュールを変更したいけど、西村さんの都合はいかがですか」
どうでしょうか。
理解をさせるより、相手の体調や性格を理解しながら進める仕事は、モチベーションの向上につながり、やりがいが出てきます。
自分のことを理解してスケジュールを組み立ててもらうと「ぜひ、その親切には応えたい」と思うものです。
また「私も、もっと相手のことを考えて行動しなければ」という意識の向上にもつながります。
自分だけが正しいと思っていませんか。
あなたは正しいかもしれませんが、相手のことを理解しようとする姿勢が欠けているうちは、本当に正しいとは言えないのです。
人間の成長は、憧れる人を手本とすることで、促されます。
自分が憧れる人の行動、話し方、教養、対応を見習います。
「自分もあのようになりたい」と憧れることで、真似をして、身につけるようになります。
あなたが今、話すことができている話し言葉も、誰か憧れる人の真似をして身につけた言葉です。
私の今の話し方も、落ち着いた先輩に憧れ「自分もあのようになりたいな」と真似をして、身につけた話し方です。
決して、初めからあったわけではないのです。
人間は、憧れる人を吸収するときが、いちばん成長が早い。
読書をするときにも、自分の尊敬できる憧れの著者の本を読むときが、最も吸収力が高いものです。
映画を鑑賞するときにも、自分の大好きな俳優が出演している作品ほど、釘付けになります。
好き、興味、憧れは、自分のモチベーションをあげ、吸収力を高め、身につきやすくするポイントです。
仕事を覚えるときにも、自分で1から覚えるのではなく、まず憧れの先輩を見て覚えるのがいちばん早い。
新入社員が入社してまずいちばんはじめにしなければならないことは「憧れの先輩を見つける」という仕事です。
憧れの先輩を1人見つけたら、徹底的にその人の仕事ぶりを真似して、吸収します。
これほど、効率の良い吸収の仕方はありません。
先輩ですから、間違った仕事はしないことでしょう。
憧れの先輩の態度、話し方、仕事の仕方、対応の仕方を、五感を通して見て聞いて感じて吸収していくのです。
往々にして自分の成長のためになる先輩は、厳しい人であったり、怖い人であったりします。
避けてしまいがちな人ですが、そういう人に限って仕事がしっかりできているものです。
むしろ、しがみついていかないといけない。
自分の成長のために「この人といると成長できる」という人には、しがみつくことが大切なのです。
「あの人が、もう少し変わってくれたらよくなるのに」
こういうことを考えたことはありませんか。
時に社内では、目障りとなるような人物が存在します。
仕事の対応が悪い人であったり、態度が悪い人であったり、言葉遣いが悪い人であったりです。
つい、人に愚痴を言いたくなるときがあると思います。
そんなとき「あの人が、もう少し変わってくれたらよくなるのに」と考えてしまいますよね。
私も業務改善のために他人を変える努力をしたことがありますが、それは遠回りであり、間違いであることに気づきました。
仕事では、できるかぎり「強要」は禁止です。
他人を変えようと無理やり強要させても、ほとんどの場合、失敗に終わります。
誰かを変えようとすると、決まって反発が生まれ、嫌われ、決断力が失われます。
他人を変えたいと思うなら、まず自分が変わろうとすることです。
自分が変わることで、問題が改善されないかと考えてみましょう。
そのほうが、速攻性があり、なにより自分の成長にもなります。
仕事の遅い同僚がいれば、反面教師にして「自分はこうしないように気をつけよう」と考え、成長につなげます。
電話対応が下手な人がいれば、自分が代わりに電話対応を担当し、その人にはほかの得意な分野を担当してもらいます。
誰かが失敗をすれば「自分もこれには気をつけよう」と気づけます。
態度の悪い人がいれば、そんな人とでもうまくやっていけるよう自分から対応の仕方を変えます。
「簡単に言うけど、実際は、そううまくいくものじゃないよ」と思っているのではないでしょうか。
たしかに実際にはそううまくいくものではありません。
自分を変えるのはなかなか一筋縄ではいきませんが、時間はかかっても、挑戦していただきたい。
人間は異物が体内に入ることで、免疫力が高められ、力をつけます。
異物が入っても、それでも健康を保つことができているのは免疫力をつけることができたからです。
異物を体内に入らせないようにすればいいことですが、現実にはなかなかそれは難しい。
だから自分に力をつけて、万が一、異物が入っても対応できるように、自分を変化させ免疫力をつけ、成長に変えるのです。
相手を変えるのではなく、自分が変わることです。
異物を混入させないようにするより、いつ入ってきても対応できる力をつけておくことです。
そのために、邪魔者は、自分の向上につながる存在と考えることです。
不安は、たいてい一度も経験したことがない仕事に対して発生します。
どういう感じで進めるのか、どのくらいの力を入れて作業をすればいいのか。
こうしたことがもやもやするばかりで、具体的にわかりません。
不安になるのです。
最低限の準備もしっかりできているけれど、不安で仕方ないときには、もう考えすぎず一度体当たりをすればいいのです。
一度でも経験すると「なんだ。こういうことだったのか。こうすればいいのね」ということがすぐ理解できます。
「百聞は一見にしかず」という言葉があるように、百回聞くより、実際に一度見ればわかるのです。
何度も不安を繰り返し、想像するくらいなら、実際に一度体験すればわかることです。
私も初めて経験する仕事を対応するときには、100%の状態で向かうことはありません。
いえ、100%の状態で向かうことは、そもそもできないのです。
「なんとなくイメージはできるけど、実際はどうなんだろう」
これが正直なところです。
事前に資料に目を通していても、写真を見ても、練習をしても、実際がどうであるのかは、経験してみないとわからないのです。
「初めての仕事を100%の状態になって」というのは、きれい事です。
現実には、そううまくいくものではありません。
初めての仕事に対しては、できるだけの準備だけをすれば、後は不安になってもいいから一度経験することです。
「自分には関係ないから」
こんな一言が口癖になっていませんか。
「自分に関係ないから」という言葉が口癖になっている人は、成長が遅い人です。
仕事を覚えることが遅くなり、成長が滞ります。
仕事のスピードと質を上げるためには、どんな仕事もまず自分に関係していると考えることです。
自分に関係して、自分の作業や仕事にどうつながっているのかということを考えるだけでも、大きく成長に差がついてきます。
自分に関係しない仕事も、つながりを意識することで普段は考えられないような視点から考えることができるようになります。
他人が仕事をする様子を見ながら「生かせるノウハウや技術はないか」と探します。
関係ないほかの人たちの仕事を、自分につながっていることを意識すれば、倍の成長が得られるようになります。
ほかのチームが採用している仕事手法を見て「うちのチームに生かせないかな」と考えてみましょう。
自分と関係のない仕事をしていても「手伝いしましょうか」と話しかけ、参加させてもらえれば、新しい仕事の経験が増えます。
自分につながりのない分野でも、なんとかつながりを見つけようと行動することで、視野が広がり、器が大きくなります。
視点を高く、視野を広げるために「自分には関係ない」という言葉は禁句になるのです。
仕事は通常、朝9時から夕方6時まで続きます。
お昼休みの1時間を除いて、計8時間の労働です。
8時間といっても残業のため、実際は9時間にも10時間にもなっているところがほとんどではないでしょうか。
家に帰って夕食を取り、お風呂に入れば、後は寝るだけです。
1日の大半が、仕事で埋め尽くされてしまっているということです。
これだけ仕事をしていれば、どんな人でも、当然疲れがたまりますよね。
とはいえ、仕事をいつでも休むというわけにもいきませんし、残っている仕事のために残業も仕方ないときもあります。
今にも仕事につぶされてしまいそうです。
せめて補強ツールを用意しておきませんか。
疲れを取るため、疲れにくくするための小道具があれば、積極的に使ったほうがいい。
かっこつけて、何も頼らないでいると、疲れがたまり体に毒となります。
私がよくお世話になっている補強ツールをさっと挙げてみました。
こうしたツールを活用して、疲れにくい状態をつくりましょう。
補強ツールは、仕事のスピードを保ち、質を上げることに効果を発揮します。
人間ですから、頼れるところは道具に頼ってもいいのです。
職場によって疲れ方や、疲れの種類も異なりますから、自分なりにより良いものを選び、取り入れていくといいでしょう。
お客さまからいただいた喜びの声を共有することが、モチベーションアップのポイントです。
仲間同士の関係であろうと、上司と部下の関係であろうと、共有しましょう。
仲間同士で励まし合うことも大切ですが、なによりお客さまから「ありがとう」といわれる一言ほど、嬉しい言葉はありません。
感謝の手紙やメールは、自分だけが見るのではなく、みんなに共有することでチーム全体が活気づけば、やる気や元気が出てきます。
私が知っているある会社の話です。
その会社は、お客さまからの声を壁に貼っているという工夫を施していました。
毎月、お客さまからいただく感謝の手紙やメールの内容を社内の壁にはり、社員すべてが見られるような状態にしていました。
すると、どうでしょう。
社員たちは、自分の働きがきちんと返ってきていると感じることができ、みるみると活気づいていきました。
会社に訪れるお客さまも、目にすることで「この会社は実績があるんだね。信用できそうだ」と確かめることができます。
お客さまからの感謝の言葉は、社員のやる気や元気、モチベーションアップの効果だけでなく、信用にも大きな効果があるのです。
仕事において、完全否定の言葉は、好ましくありません。
絶対的に否定するような言葉を使っていると、その人の能力のなさが疑われ、信用や信頼に影響します。
「こんな仕事どうですか」と言われ「絶対無理!」という返事は、社会人として禁句言葉の1つです。
「この仕事、できそうですか」と言われ「絶対できません!」と言っては、とげがあり、エゴが強い印象を与えます。
「どうしてもできません!」
「絶対無理です!」
「どう考えても不可能です!」
こういう完全に否定した言い方は、社会人としての品位を下げてしまいます。
実際には、本当に不可能な内容や、無理難題の依頼内容もあります。
私も、不可能と思える依頼を何度も受けてきました。
たとえそうでも、できるだけ柔らかい表現を使って否定することです。
次の2つの言葉を覚えましょう。
これから社会の中で困難な仕事をうまく断るための、とっておきの言葉です。
「難しいですね」
「厳しいですね」
どんなシチュエーションにも対応できる柔らかい否定の言葉です。
相手も子どもではありませんから、この「難しい」「厳しい」という言葉がくれば、引き受けたくないのだなと理解してくれます。
仕事のスピードと質を上げるためには、他人の仕事を助けることです。
仕事のお手伝いをすることで、自分の仕事に手をつけることができません。
仕事が遅く、質が下がってしまうように思えます。
矛盾しているように感じますが、いざというときにバックアップしてくれるかどうかが違います。
誰でも、自分の仕事を助けてくれる人には好感を持ってしまいます。
大変な仕事を抱え、嵐のような忙しさの中で協力者が現れると、天使のように見えます。
私も仕事に追われ「誰か助けてくれよ」というときに「お手伝いしましょうか」と話しかけてくれると、嬉しいものです。
自分が助けてもらえると、次に私も今度は相手を助けてあげようという気持ちになります。
「困っているときにはお互いさま」という言葉がありますが、そのとおりなのです。
助けると、もっと助けられるようになります。
それからというもの、余裕があれば私は積極的にお手伝いをさせていただくようになりました。
助けていると、自分が困ったときに助けてもらえるようになります。
仕事のスピードと質を上げるとは、こうしたことをいいます。
いざというときには、自分の力ではなく、他人の協力のほうが大きな支えとなります。
助けると、助けられるようになるのです。